ここから本文です。

更新日:2024年9月11日

藍の「たたきぞめ」をやってみよう!

藍って?

藍(あい)はタデアイという植物のことで、タデアイの葉っぱを使って布を染めることを、藍染め(あいぞめ)と言います。

藍染めした布は、藍色という、紺や群青(ぐんじょう)などの青系の色になります。
サッカー日本代表のユニホームのジャパン・ブルーも藍色がもととなっているそうです。

今も昔も、藍の栽培や藍染めは徳島県で盛んに行われています。
札幌での藍の栽培は、徳島県から入植した人々が札幌市北区で始めたのがきっかけです。

札幌の藍の栽培の歴史については、北区のホームページをご覧ください。

北区の藍栽培の歴史伝承

北区歴史と文化の八十八選

北区こどもホームページ(きたーくのなぞ)

 

博物館活動センターの花壇で育てているタデアイの様子。
花壇のタデアイ

花も咲き始めました!
タデアイ花花アップ

このタデアイのタネまきの様子はおうちミュージアム「花豆かんさつにっき(1)」をご覧ください。

藍のたたきぞめ

藍染めは、「すくも」という、タデアイの葉っぱを発酵(はっこう)させた染液(せんえき)を作らなければなりません。
時間も手間もかかるし、技術と経験も必要なので、おうちミュージアムで紹介するものとしてはハードルが高すぎる……!

ということで、今日はタデアイの葉っぱをそのまま使って叩き染め完成
誰でも簡単にできる、「たたきぞめ」を紹介します!
布に葉っぱを並べて、木づちでたたくと、葉っぱの形に染めることができるよ。

藍染めをするには、絹(きぬ)のように動物性タンパク質を含むものが適していますが、今回は手に入りやすい綿(めん)でチャレンジします。

※絹はシルクとも言い、蚕(かいこ)というガの「まゆ」からつくられる、高級な繊維です。

タデアイじゃない植物でも、たたきぞめはできるよ!どんな色になるかな?

準備するもの

  • 収穫したてのタデアイの葉
  • 布(今回は綿100%の市販のランチマットを使用)
  • 硬くて平らな板(今回は木の板を使用)
  • ラップ
  • テープ(セロハンテープでもマスキングテープでも可)
  • 木づち(金づちの場合は叩く部分にハンカチなどをまいておく)

やり方

  1. タデアイの葉を数枚とる。
    新しく出たばかりの茎の上の方の葉は、色が出やすいのでおすすめ。
    タデアイの葉の収穫
  2. 板の上に、ラップを敷き、その上に布、タデアイの葉、もう一度ラップの順に重ね、テープで留める。
    葉を置いた場所がそのまま染まるので、レイアウトをしっかり決めて置こう。
    叩き染め1
  3. 一番上に重ねたラップの上から、木づちで葉をトントン叩く。
    強すぎず弱すぎない力で、細かくトントンと葉全体をまんべんなく叩くよ。
    トントン
  4. 布に色が移ったら、ラップと薄くなった葉をとって、布を洗う。
    トントン後
  5. しっかり絞って乾かしたら完成!
    叩き染め完成

完成品をくらべてみた

くらべてみると、たしかに青っぽくなってる!
完成比較

拡大してみると……どうでしょうか?
比較拡大

他の布ではどうなるかな?
スタッフSの白衣(ポリエステルと綿)のポケットはしっかりと青系の色がでました!
白衣

布の種類や、タデアイの収穫時期・個体差によっても、色の出方が異なるようです。
ぜひ、いろんな条件でチャレンジしてみて下さい!

 

おまけ:生葉染め

生葉染め(なまばぞめ)は、収穫したタデアイの葉を水と一緒にミキサーにかけ、染液を作る方法です。
スタッフの実験成果を紹介します。
来年は、みなさんと一緒にワークショップができたらいいなぁ!

染めるもの
染めるもの:左から、手袋(綿とポリエステル)、ガーゼ(綿)、布マスク(綿?)
 

てぶくろ
左手袋は2回、右手袋は1回染めました。かなり綺麗な藍色が出ました。

ガーゼ
左は染める前のガーゼ。右の染めたガーゼはやや緑色が残るものの、味のある色になりました。
 

マスク
布マスクもほんのり藍色が出て、涼しげな色になりました。
(リボンは染めていません。)
 

羊毛フェルト
そして最後にもうひとつ染めたものは、白い羊毛フェルトです。
左から、染める前の白い羊毛フェルト、1回染めたもの、2回染めたものです。
なんと鮮やかな発色なのでしょう!

羊毛フェルトは名前の通り、ヒツジの毛からつくられていて、絹と同じく動物性タンパク質を含んでいるので、このように藍色がしっかり出たのかもしれません。

布に使われる繊維の種類や、布の織り方によっても染まり方が違うようです。
羊毛フェルトのように、布以外にも糸や毛糸などを染めてみるのも楽しそうです。
実験のしがいがありますね!!

 

このページについてのお問い合わせ

 札幌市博物館活動センター

〒062-0935 札幌市豊平区平岸5条15丁目1-6

電話番号:011-374-5002

ファクス番号:011-374-5014