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更新日:2024年5月28日

十区十色(じっく・といろ)中央区編

札幌市は10区に分かれていて、
それぞれの区にはそれぞれの特徴的な自然や独自の歴史があります。

このコーナーでは、それぞれの区の特徴を、自然史の視点から眺めてみようと思います。

初回は中央区編です

「中島(公園)」に「中の島」なぜ似たような地名が隣りあっているの?

鴨々川

豊平川は、札幌の中心市街地を覆う大きな扇状地(せんじょうち)をつくる川です。
上流で山の岩石を削って、それを運び流しながら、
平地に出たところを起点にして扇形に広がるゆるやかな傾斜のある土地(扇状地)をつくりました。

扇状地を流れる川は、扇状地の上を網状にいくつもの流れに分かれて流れるという特徴をもっています。
いくつもの流れは途中で隣り合う河川と合流し、いくつもの中州(なかす)を造ります。

中州とは、上流から運ばれた土砂などが川の中で積もり、陸地となっている地形のことです。

現在の札幌の地形図に、明治29年の豊平川を重ねてみましょう。

地形図

「中の島」と呼ばれる地域も、中島公園のある「鴨々(かもかも)中島」と呼ばれる地域も、豊平川の中州のひとつです。
ということは、中島公園の西側を流れる「鴨々川」も、実はもとは豊平川だったのです。

中島公園の西端と中の島の東端が同じ豊平川の流路だとすると、
自然の豊平川の川幅は、700mはあったことになります。

それが、今では豊平橋付近でおよそ70mに狭められているのです。

みなさんの近くに、今はかすかな流れとなって残っている川はありませんか?
かつては大きな川の一部だったのかもしれません。

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