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更新日:2024年9月25日

心臓血管外科

心臓血管外科について 

当科では、循環器内科医、心臓血管外科医、麻酔科、臨床工学士、看護師からなるハートチームで、循環器疾患の診断・治療に関し、ホットな議論をして最高の医療を提供することを心がけ、困難な疾患に対しても治療成績を常に向上させ、急性期のみならず10年後に満足のいく治療を行っております。心臓、冠動脈手術には人工心肺を用いない心拍動下手術(OPCAB)を行いつつも、長期予後の良い両側内胸動脈を必要症例のほぼ全例で使用しています。大動脈瘤には従来の動脈瘤切除および人工血管置換術を第一選択としますが、人工血管置換が困難な患者様には開腹、開胸操作を必要としないステントグラフト内挿術を選択しています。心臓弁膜症においては、僧房弁で自己弁を温存する弁形成術を第一選択としておりますが、最近では、大動脈基部の形成を含んだ手技の確立により長期予後の期待できる大動脈弁の弁形成も行っております。下肢血行障害にも形成外科、循環器内科とチームとして治療し、重症虚血肢への下腿3分枝バイパス術、血管内治療を総合的に行い下肢の切断を回避できるように治療しています。静脈瘤は、短期入院によるストリッピング手術を行っています。また、当科はすべての透析シャント作製に携わっており、内シャントセンターを開設し急なシャントトラブルに迅速に対応しております。

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基本方針 

生命予後ばかりでなく生活の質が改善する良質な外科治療が長期にわたり継続することをモットーにスタッフ一同努力しております。

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こんな症状、疾患を診ています 

是非当院循環器内科か心臓血管外科を訪れてみてください。隠れた疾患が見つかるかもしれません。

  1. 今まで、昇れていた階段を昇れないのは、本当に年のせいなのでしょうか?
    ドキドキしたり、息が苦しい、時に胸がなんだか圧迫されるなどの症状は、心臓の病気の可能性があります。
  2. 歩くと足のふくらはぎが張って痛くなるけど、休むとよくなるからそのままにしていた。
    足の動脈が狭くなると起こる症状かもしれません
  3. 足がむくんでいて、足の血管が浮き出ている。
    静脈瘤かもしれません

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次の疾患が心臓関連手術の対象となります

後天性心疾患

  • 心臓弁膜症に対する弁形成術(僧房弁、三尖弁、大動脈弁)
  • 狭心症に対する冠動脈バイパス手術(心拍動下手術)
  • その合併手術
  • 重症低左室機能に対する左室形成術
  • 不整脈に対するメイズ手術(心房細動)
  • 心臓腫瘍(粘液腫など)摘出術


心拍動下冠動脈バイパス(LITA-LAD吻合)


心拍動下冠動脈バイパス(SVG-4PD吻合)


僧房弁形成術の術中写真


僧帽弁形成術(前尖自己心膜パッチaugmentation法)
術中写真


重症大動脈弁狭窄症術中写真


人工弁(生体弁)置換術後


MICS-MVP(後尖triangular resection、人工腱索)
術中胸腔鏡写真

 

 

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血管関連手術の対象疾患

大血管疾患

  • 胸部真性大動脈瘤、急性大動脈解離に対する胸部人工血管置換術
  • その合併手術としての弁置換術、バイパス手術、さらに大動脈基部全置換術
  • 腹部大動脈瘤に対する瘤切除兼人工血管置換術
  • 胸部、腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術


遠位弓部大動脈瘤


上行大動脈(Zone0)からの開窓型ステントグラフト内挿術

鎖骨下-鎖骨下動脈バイパス術
術後写真

末梢血管疾患

  • 下肢閉塞性動脈硬化症に対するバイパス手術(下腿3分枝以下へのバイパスも救足のためには行っています)
  • 動脈の狭窄病変に対するステント留置術

静脈疾患

  • 下肢静脈瘤に対する低侵襲カテーテル手術(高周波アブレーション治療)
  • 大伏在静脈抜去術(ストリッピング術)


下肢静脈瘤(CT写真)


高周波治療デバイス
(写真:日本コヴィディエン)


カテーテルによる大伏在静脈の焼灼
(写真:日本コヴィディエン)

内シャント

  • 内シャント新規作成(自己動静脈吻合、人工血管)
  • シャント不全に対する修復術

先天性心疾患

  • 心房中隔欠損症、心室中隔欠損症などの心内修復手術
  • 動脈管開存症などの手術

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診療実績 

過去10年の診療実績

心臓胸部大血管手術

心臓血管外科

 

2013

2014

2015

2016

2017

2018

2019

2020

2021

2022

OPCAB:心拍動下冠動脈バイパス術

38 36 26 32 29 19 22 16 12 7

CPB:体外循環下手術(弁膜症・胸部大動脈瘤など)

61 64 70 59 62 57 53 55 56 61

TEVAR:胸部大動脈瘤ステントグラフト内挿術

1 2 5 8 8 6 4 4 9 6

その他

4 3 7 6 3 3 18 0 0 2

年間総手術件数

心臓血管

 

2013

2014

2015

2016

2017

2018

2019

2020 2021 2022

年間総手術件数

588 552 555 598 579 525 413 345 362 393

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手術件数 

令和4年手術一覧

手術コード 手術名 件数
K0001 創傷処理(筋肉、臓器に達するもの・長径5㎝未満) 1
K0003 創傷処理(筋肉、臓器に達するもの・長径10㎝以上)(その他) 1
K0013 皮膚切開(長径20㎝以上) 2
K0022 デブリードマン(100以上3000未満) 1
K0132 分層植皮術(25㎠以上100㎠未満) 1
K483 胸骨骨折観血手術 1
K539 心膜切開術 1
K540 収縮性心膜炎手術 1
K5441 心腔内粘液腫摘出術(単独) 1
K5521 冠動脈バイパス移植術(1吻合) 1
K5522 冠動脈バイパス移植術(2吻合以上) 9
K552-22 冠動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの)(2吻合以上) 7
K5541 弁形成術(1弁のもの) 2
K5542 弁形成術(2弁のもの) 4
K5551 弁置換術(1弁のもの) 10
K5552 弁置換術(2弁のもの) 1
K5553 弁置換術(3弁のもの) 2
K5601 大動脈瘤切除術(上行大動脈・大動脈弁置換術又は形成術を伴うもの) 3
K560-21 オープン型ステントグラフト内挿術(弓部大動脈) 3
K560-22 オープン型ステントグラフト内挿術(上行・弓部同時、その他) 1
K5606 大動脈瘤切除術(腹部大動脈・分枝血管の再建を伴うもの) 3
K5607 大動脈瘤切除術(腹部大動脈・その他のもの) 4
K5612 ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) 6
ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 11
ステントグラフト内挿術(腸骨動脈) 2
K5761 心室中隔欠損閉鎖術(単独) 1
K5943 不整脈手術(メイズ手術) 2
K5944 不整脈手術(左心耳閉鎖術)(開胸手術によるもの) 2
K596 体外ペースメーキング術 32
K6001 大動脈バルーンパンピング法(初日) 2
K6002 大動脈バルーンパンピング法(2日目以降) 2
K6011 人工心肺(初日) 29
K6071 血管結紮術(開腹) 1
K6072 血管結紮術(その他) 9
K6082 動脈塞栓除去術(その他)(観血的) 3
K6093 動脈血栓内膜摘出術(その他) 1
K6105 動脈形成術(その他の動脈) 4
K6121 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(静脈転位を伴うもの) 1
末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純なもの) 31
K6145 バイパス移植術(下腿動脈) 1
K6147 血管移植術(その他の動脈) 4
バイパス移植術(その他の動脈) 9
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内等)(その他のもの) 15
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 3
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 69
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回の実施後3月以内に実施する場合) 11
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 1
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 1
K6233 静脈形成術(その他の静脈) 2
静脈吻合術(その他の静脈) 2
合計 317

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私たちが担当しています~担当医紹介~  

職名     氏名        専門分野 資格等                       

副院長

センター長

中村 雅則なかむら まさのり

 

心臓
大血管
末梢血管

日本心臓血管外科専門医・国際会員・評議員
日本胸部外科学会認定医・指導医・評議員
胸部外科修練指導医
日本外科学会専門医・指導医・認定医
腹部ステントグラフト実施医
日本冠疾患学会FJCA
【兼務】

気胸センター長

総合臨床センター長

地域連携センター長

リハビリテーション部長

部長

坂田 純一さかた じゅんいち

 

心臓
大血管
末梢血管

胸部・腹部ステントグラフト実施医・指導医
心臓血管外科専門医
心臓血管外科修練指導者
日本心臓血管外科学会・国際会員
日本外科学会専門医・指導医
日本脈管学会認定脈管専門医・指導医
日本血管外科学会認定血管内治療医
インフェクションコントロールドクター

札幌医科大学大学院医学研究科臨床教授

一般職

中西 敬太郎なかにし けいたろう

 

心臓

大血管

末梢血管

胸部・腹部ステントグラフト実施医

下肢静脈瘤に対する血管内治療実施基準よる実施医

Venasealクロージャーシステムトレーニング終了認定医

米森 柾人よねもり まさと

 

心臓

大血管

末梢血管

腹部ステントグラフト内装術 実施医

下肢静脈瘤に対する血管内治療実施基準による実施医

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日常生活の支援

看護婦さんのイラストワーファリン内服中の患者さんに対し、食事の留意点についてパンフレットを用いて説明をしております。また、静脈瘤の患者さんには、弾性ストッキングを実際に試して頂きながら指導を行っております。手術後の自宅での生活に心配がある方は、地域連携センターによるサポートシステムもあります。
一人一人の生活に合わせた支援をしております。

私たち看護師は、優しさをもち、丁寧な対応を心がけております。
お気軽にご相談ください。

 

学会・研究会等発表演題 

令和5年(2023年)

演題名             出題者名     

所属      

 学会名      

発表月日 発表地   
透析患者に対する外科的大動脈弁置換術の中長期成績

柳清 洋佑

杉山 博太郎

坂田 純一

中村 雅則

市立札幌病院

心臓血管外科

第53回 日本心臓血管外科学会学術総会

2023.3.23

旭川
若年女性の炎症性AAE及び重症連合弁膜症に対して両弁形成術を施行したCAEVB感染症の一例

杉山 博太郎

柳清 洋佑

坂田 純一

中村 雅則

市立札幌病院

心臓血管外科

第53回 日本心臓血管外科学会学術総会

2023.3.23

          -25

旭川
感染性心内膜炎における適切な手術介入のための術T2starMRIによる脳スクリーニングの意味

中村 雅則

内山 博貴

寺井 聡

坂田 純一

市立札幌病院

心臓血管科 

放射線診断科 

第76回 日本胸部外科学会

2023.10.19

仙台
心筋梗塞後心室中隔穿孔, 左室瘤に対して経左室sandwich法で修復した1例

内山 博貴

(Hiroki Uchiyama)

坂田 純一

中村 雅則

市立札幌病院

心臓血管外科       

第36回

日本冠疾患学会学術集会 

2023.11.24 金沢

 

令和4年(2022年)

演題名             出題者名      所属      学会名      発表月日 発表地  
Virtual Reality 僧帽弁形成術練習ソフトの開発

柳清 洋佑

近藤 麻代

杉山 博太郎

坂田 純一

中村 雅則

市立札幌病院心臓血管外科 第121回日本臨床外科学会 北海道支部総会                 2022.3.12 函館
不完全型房室中隔欠損症術後遺残短絡と僧帽弁逆流に対する心内修復術の1例

柳清 洋佑

近藤 麻代

杉山 博太郎

坂田 純一

中村 雅則

市立札幌病院心臓血管外科 第121回日本臨床外科学会 北海道支部総会 2022.3.12 函館
腹部大動脈人工血管-十二指腸瘻に対する根治術の1例

柳清 洋佑

杉山 博太郎

坂田 純一

中村 雅則

市立札幌病院心臓血管外科 第41回血管外科学会北海道地方会 2022.9.10 札幌
Virtual Reality の臨床への応用~僧帽弁形成術練習ソフトの開発~

柳清 洋佑

杉山 博太郎

坂田 純一

中村 雅則

市立札幌病院心臓血管外科 第75回日本胸部外科学会定期学術集会 2022.10.7 横浜

 

論文等 

令和4年(2022年)

論文名             著者名 所属

 雑誌名

 (書名)    

発表年   巻号
高齢心臓外科手術患者におけるShort Physical Performance Batteryと入院関連能力低下との関連 

杉浦 宏和1)#

坂田 純一2)    柳清 洋佑2)     杉山 博太郎2)   

中村 雅則2)

 1)市立札幌病院リハビリテーション科   
 2)市立札幌病院心臓血管外科
理学療法学 2022 6 389-398
Shaggy/calcified aorta 症例に対する低体温循環停止下上行大動脈置換併用大動脈弁置換術の有用性

近藤 麻代

中村 雅則

杉山 博太郎

宇塚 武司

坂田 純一

市立札幌病院心臓血管外科

日本心臓血管

外科学会雑誌

2022

51

(22)

73-79
Durability of Bioprosthetic Valves in Patients on Dialysis Takeshi Uzuka Masanori Nakamura Hirotaro Sugiyama Mayo Kondo Junichi Sakata. Department of Cardiovascular Surgery, Sapporo City General Hospital

Annals of Thoracic and Cardiovascu

lar Surgery

※J-STAGE Advance online publication

2022 - -