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自宅の本棚にあった『窓ぎわのトットちゃん』を久しぶりに取り出してみました。その続編が数十年ぶりに出版されたことを知ったからでした。
「トットちゃん」とは作者自身の子どもの頃の愛称で、今もテレビの対談番組の司会などを長くされていて、玉ねぎ頭のヘアースタイルが特徴的な方といえばご存じの人も多いことでしょう。黒柳徹子(くろやなぎ・てつこ)さんのことです。
「トットちゃん」のお母さんは、トットちゃんの小学校の担任の先生から、「お宅のお嬢さんがいると、クラスの中の迷惑になります。よその学校にお連れください!」と言われてしまいました。トットちゃんは、珍しいものや興味のあることに出会うと、周囲のことも気にせずにそのことにまっしぐらに向かっていってしまうところがありました。先生たちが驚くような事件を起こすことも時にはあったのです。お母さんは、トットちゃんの特性をわかってもらえて、みんなと一緒にやっていける学校はないかと探し始めました。
そこで一人の校長先生と出会います。初めての登校日、トットちゃんを待ってくれていた校長先生はトットちゃんの近くに腰を掛けるとこう言いました。「さあ、何でも、話したいことを先生に話してごらん。」校長先生は、笑ったりうなずいたり、「それから?」と相づちを打ちながら、トットちゃんの話を最後まで一生懸命聞いてくれました。こんなにもちゃんと聞いてくれた大人はいませんでした。
トットちゃんは、これまで何となく自分が一人だけ他の子どもとちょっと違っていて、周囲から冷たい目で見られているような疎外感をおぼろげに感じていました。でも、校長先生は子どもたちの生まれつき持っている素質を損なわないで、周りの大人がどのように支え、育てて大きくしてやれるかということをいつも考えていました。前の学校で持て余し者とされていたトットちゃんを、温かく迎え入れてくれたのでした。
「君は本当はいい子なんだよ」と校長先生は言い続けてくれました。この言葉がどんなにか彼女の支えとなっていったか計り知れません。黒柳さんはこう振り返っています。この学校と校長先生に出会っていなければ、おそらく何をしても悪い子というレッテルを貼られ、コンプレックスにとらわれ、どうしていいかわからないまま大人になっていたと思うと。
ひとりで思い悩んだり辛いとき、誰かに話を聞いてもらうことで気持ちが整理されたり、軽くなっていくことがあります。アシストセンターは、皆さんのお話にしっかりと耳を傾け、応援団として一緒に考えていけたらと思います。
令和8年2月26日
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