コラム「こんにちは、アシストです」（2023年5月号）

「回復アイテム」～井上相談員～

あたたかい陽が降り注ぎ、心地よい春風を感じる季節となりました。

札幌でも、早くに桜が咲きましたね。日に日に育っていく植物を見ていると、寒い冬の間に蓄えた力が、どんどん溢れてきているようにも感じられ、なんだかこちらも元気が出るような、嬉しい気持ちになります。

私たち人間も、エネルギーを蓄える力や、困難を乗り越える力、“回復力”があります。

しかし、今の自分はどこまで頑張ることができて、どれほどの回復力があるのか。日々の自分の調子を把握するのは、結構難しいことではないでしょうか。よくあるゲームのように、自分のHP(体力)を目視することができて、回復アイテムを使用して、即座に元気を取り戻す、便利なシステム。「あれが現実でもできればいいのになぁ…」と時々考えてしまいます。

そんなとき、ゲームのようにはいかなくても、自分なりの“回復アイテム”があると、自身のHPの確認、回復になるのではないでしょうか。

私にも“回復アイテム”と呼べるものがいくつかあります。

ほんのちょっとの疲れであれば、チョコレートや美味しいお菓子を食べるだけで、元気が出ます。お部屋を整理する、洗濯をすると、目の前の物が片付いたような気がして、すっきりします。近所を散歩して、美味しいパン屋さんを探すのも好きです。海沿いを走るバスやJRに乗って、イヤホンで音楽を聴きながら、海を眺めると、とても気持ちが安らぎます。これが、私の“回復アイテム”のひとつです。

「あのとき、こういうことをして乗り越えたな～」という経験から、“回復アイテム”が増えていきました。

しかし、“回復アイテム”を使っても効果がない、そもそもアイテムを使う気が起きないくらい、ヘトヘトになっているときもあります。場合によっては「季節の変わり目かも」「単に風邪を引いたのだな」と理由がわかり、数日の休息で回復することもあります。

それでも、ひとりで自分と向き合っていると、何がなんだかわからなくなってしまい、そういうときこそ、人と会話をするようにしています。相談することが難しくても、話す相手がいるだけでも安心するし、反対に人の話を聴くことで、意外な解決方法が見えてくることもあります。また、人との関わりで「なんだかいつもと違うな」「気持ちが揺さぶられるな」と感じるときは、自分が疲れているサインだったりもします。そんなときは、アイテムを見直して、休息をとって、また人と話して…と繰り返しています。

みなさんにも“回復アイテム”はありますか？

アイテムが見つからないとき、自分のHPがわからないとき、よければアシストでお話しをしませんか。きっと“回復アイテム”はあなたの中にあるはずです。一緒に“回復アイテム”を探していきましょう！

令和5年5月1日

 

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