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更新日:2025年8月8日

コラム「こんにちは、アシストです」(2025年8月号)

最高のご褒美Vol.7(利尻島一周悠遊覧人G編)」佐藤子どもの権利相談員

「どっこいしょ」「あっ痛った・・」が口癖になる今日この頃、今まで出来たことができなくなる現実に老いを感じる日々です。そんなはずはないと言い聞かせながら続けてきたランニングも市民ランナーデビューから今年で17年目となりました。いつしかゴールタイムのベストを目指す気力が失せつつも、長く走ることはできるはずと思い今年は利尻島一周悠遊覧人G(マラソン大会:53.7km)に挑戦してきました。

これまで参加してきたレースは道内外等70回を超え、それぞれに沢山の思い出があります。今回の利尻島は人生初上陸!利尻空港に降りたその時から島の絶景に魅せられ、島内一周を颯爽と駆け抜ける勢いでのスタートです。左手には雄大な利尻山、右手には真っ青な海原に浮かぶウニ漁の小舟を眺め爽快さを味わっておりましたが、ウルトラマラソンはそう甘くはありません。海岸線ロードは強風との闘いなのです。20km辺りからの向かい風、30km過ぎではコースのアップダウンで体力の消耗だけではなく脚の痙攣も始まり、こんなに辛いのに「何故走る?」と自問自答。

そもそも自分は走ることが好きで始めたマラソンです。好きなことをすることに家族や職場の理解そして開催する地元の方々のサポートがあってこそ走れている訳で、苦しくても諦めず走り切ることに意味があるのです。地元の子どもたちから「もう少しだよ!後3km頑張って~!」と、黄色い声援にも励まされヨロヨロながらもなんとか完走できました。結果は6時間31分13秒と平凡なタイムですが、ゴールした瞬間の達成感がたまらなく、美しい景色を堪能出来た記憶に残るレースとなりました。これも偏に多くの方々の協力と応援に感謝するばかりです。また、何事にも諦めない心の大切さを感じとり、相談活動にも活かしたいと思いつつ帰路につきました。

さて、この素敵な旅ランを終えた翌日のことです。数年前に不登校相談を受けたことのあるお母様が来所され「娘は今、高校生になり元気で登校しています。」との嬉しい報告です。当時の相談を振り返りながら、お母様は「色々大変だったけれど、諦めなくて良かったです」と涙ながらに伝えてくれました。今があるのは、ご両親が娘さんを信じて支えてきたからに違いなく、そのご褒美ですねと喜びを分かち合えた一時でした。私の力は微力ではありますが、これからも相談を寄せてくる子どもたちや親御さんが「最高のご褒美」を味えるよう、その一助になれれば幸いです。

令和7年8月4日

 

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