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4月になりました。入学、新学年、新学期、…新たな始まりの季節ですね。
ドキドキワクワク、楽しみや期待に胸をふくらませているでしょうか。緊張や不安もあるでしょうか。
自分が子どもの頃はどうだっただろう。振り返ると、私は正直、この時期が苦手でした。
「新しいことが始まるぞ!」という空気感に、自分だけついていけないような、言葉にできない不安や緊張感があったのです。しかし、教室に行って友達や知っている先生に会うと、「いつもどおりだ!」となんだかんだ安心できたのです。きっと、この緊張感は、私が勝手に自分の中でつくりだしていたのだと思います。
不安だけではなく、毎年、楽しみもありました。それは、新しい国語の教科書です。物語や詩は真っ先に読み終えました。新しい文章に出会うと、とてもワクワクするのです。
また、表紙のツルツルとした光沢、まだパラパラとめくれないページの感触、印刷のにおいがとても好きでした。この楽しみを覚えたのは、小学1年生のときでした。
小学校に入学して、国語の教科書を初めて読んだとき。かなりうろ覚えですが、こぶしの花のイラストと、短い文章がありました。そのとき、通学路で見かけた白い花を思い出しました。「あれ、こぶしって言うんだ!」。
当時の私にとって、まるで目の前の景色が変わったような、大きな出来事だったのです。
春になって、こぶしの花を見つけると、嬉しいような、ほっとするような、そんな気持ちになります。自分の知っている花がある。それだけで、安心するのです。
知っていること、出来ることが増えると、自分の世界が広がったように感じました。
はんたいに、うまくいかないこと、出来ないこと、どうしてもわからないことも増えました。それはそれで良いと思っていました。まだ知らない世界があるほうが、面白いです。たとえ不安になっても、信頼できる仲間がいます。そして、毎年こぶしの花は咲いているから、大丈夫なのです。
みなさんにとっての、こぶしの花はなんでしょうか。きっと必ずひとつはあると思います。ぜひ、探してみませんか。
そして、不安なとき、困ったときは、お話ししてみませんか。一緒にどうしたらいいか、考えましょう。そして、安心できるものが見つかりますように。
アシストセンターは変わらず、ここにあります。今年度もどうぞよろしくお願いします。
令和6年4月11日
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