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更新日:2024年9月1日

コラム「こんにちは、アシストです」(2024年9月号)

「“ささ爺”の教え」~アンチョビーSATO相談員~

3年前から畑を借りて野菜作りを楽しんでいます。50平方メートル(約30畳)ほどですが、やりごたえは十分です。挑戦するにあたり、自分に言い聞かせたのは「無理をしない」ということです。長く続けていきたいと思ったからです。

1年目の事です。4月下旬、畑起こしは親切な施設なのでトラクターでふかふかな土を作ってくれます。5月上旬になり畑に行くと周りはもうしっかりマルチ(土の温度を上げ雑草を生やさないためのビニル)が張られていていました。あれ?説明会でもらった資料にはもう少し後でもいいと書いてあったのに…慌ててホームセンターに行き道具や材料を準備しマルチシートを張ります。しかし、風にあおられ大変!ようやく張り終えましたが、なんだかブカブカでかっこ悪い。でも仕方ない「無理しない 無理しない」

しばらくして畑に行くと、周りは苗が植えられていてもう支柱が立っているところもあります。また慌ててホームセンターへ行き苗や種、支柱を買ってきました。やれやれ、「無理しない 無理しない」と言いつつもなんだか自分のペースで進められずちょっとプレッシャーがかかってきます。それからも畑に行く度に周りの畑の成長具合が気になってしょうがありません。

そんな時、畑で作業をしていると“ささ爺”(農業指導してくれる施設の方)が話しかけてくれました。「土を触っていると気持ちがいいでしょ。のんびり楽しんでくださいね!」と。私は「無理をしないように努めてやっているのですが、すぐに周りが気になって」と答えると“ささ爺”は「商売をやっているのではないので、形の悪い野菜や未熟の野菜も楽しんで!未熟は未熟で味わうと新たな発見があるよ。人と比べない、自分の野菜をしっかり可愛がってあげてね」と。

自分は「無理をしない」と言いつつも周りのことが気になり、ストレスを抱えながら野菜作りをしていたことに気づきました。楽しむというより、うまくやるという方に気持ちが向いていたのでした。それからも“ささ爺”は会うたびに「楽しんでくださいね」と声をかけてくれました。そして夏から秋にかけて、豊作とはいきませんでしたが色々な野菜を収穫しておいしく味わうことができました。

3年目の今年はだいぶペースをつかみましたが、「無理しない!比べない!」を忘れずに楽しみながら野菜作りを続けています。

「無理しない!比べない!」子育てにも当てはまりますよね。過度な期待をかけてしまったり、よその子と比べてしまったりするとうまくいかないことがあります。大変なことが多いとは思いますが、子どもの成長を共に楽しみながら日々の生活を送っていきたいですね。

曲がったきゅうりも未熟な枝豆やトウモロコシも可愛くて、よ~く味わうとおいしいですよ!

令和6年9月1日

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