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更新日:2023年9月1日

コラム「こんにちは、アシストです」(2023年9月号)

「最高のご褒美Vol.6(サロマ湖100キロウルトラマラソン編)」~佐藤相談員~

「無理と思わない。無理だと思ったら終わりです」

「成功するとか失敗とかは関係ない。やってみる事の方が大事です」

(大谷翔平:名言集から抜粋)

MLBでの大谷選手の活躍が素晴らしい。メジャーリーグでの二刀流は無理という常識を払拭し、見事に実現しながら、個人記録をどんどん更新する姿は実に頼もしく、毎朝の映像を見ては「今日も頑張ろう!」と一日が始まる自分の活力となっています。その彼の精神力や向上心の神髄と思われる名言を見た時に、自分の迷いが吹っ切れました。

その迷いというのは、ランナーの憧れである「サロマ湖100キロウルトラマラソン」に参加することです。4回目のエントリーをしたものの、不安な気持ちが大きく、出走を悩んでいました。そんな時にこの名言を見て、一か八かやってみようと、決心がついたのです。

令和5年6月25日午前5時、当日の天候は晴、予想最高気温28℃。過去に体験したコースコンディションより、はるかに厳しい条件です。しかし、スタートラインに立ったからには「完走あるのみ!」気力・体力の限界に挑もうと冷静に構え、歩みを始めました。

昇る朝日に完走の祈りを込めた10km、サロマ湖畔で漁作業をする小舟郡を眺めた20km、雄大な農地を駆けた30km…と順調に歩みを進めますが、ぐんぐん高くなる気温は容赦なく身体から水分を奪っていきます。

42.195km地点は余裕を持って通過したものの、50km過ぎからは、アップダウンの道のりに苦戦。60kmを通過してからは脚の痙攣が始まり、一気に走力が落ちて、何度も立ち止まってしまいました。そしてついに69km地点の関門で係員に止められてしまい、通過目前でタイムアウト…。残念ながらリタイアとなり、心寂しく帰路に就きました。

後日、改めて今回のレースを振り返ってみました。完走は出来ずとも、北海道の雄大な景色を眺め、多くのランナーとの再会と感動のゴールを分かち合えた事は、出走したからこそ得られた「ご褒美」であり、挑戦して本当に良かったレースだったと感じました。

また、目標が達成できなかったとしても、当日を迎えるまでのトレーニングに無駄な事はなく、次につながる糧になると思えましたし、この得た体験を、日々寄せられる子どもたちからの相談にも、是非活かしたいと思いました。

たとえどんなことでも、自分が挑戦したいという気持ちがあるなら「無理と思わない」「やってみる事の方が大事」という大谷選手の強い意志と信念を見習い、子どもたちを全力で応援してあげたいと思っています。

そして、他では味わえない達成感と感動のゴールが待っている「最高のご褒美」を頂きに、来年のレースにもチャレンジしようと胸に秘める自分がいます。

令和5年9月1日

 

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