麻しん(はしか)
令和5年(2023年)の発生状況をお知らせいたします。
麻しんについては、2019年に国内で流行が見られました。
それ以後は大きな流行は見られませんが、特に、予防接種歴が1回以下の方、り患歴がない方におかれましては、海外渡航の際など、予防接種をご検討いただくなど、本ホームページ等を参考に対策を講じていただきますようお願いたいたします。
麻しん(はしか)を疑う症状が現れた場合は、できる限り早急に医療機関を受診いただきますとともに、本ホームページ「感染を拡大させないために」についてご協力をお願いいたします。
医療機関の皆様におかれましては、麻しん・風しん疑い患者が発生した場合には「【医師の皆様へ】麻しん・風しんを疑う場合のお願い」(PDF:132KB)をご確認いただき、ご対応をお願いいたします。詳細は、医療機関向けのページ(麻しん・風しん)にてご確認ください。
麻しん(はしか)とは
- 麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症として知られています。
- 麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播し、その感染力は非常に強いと言われています。免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。
- また、以下の主な症状を十分満たさず、一部症状のみの麻しん(修飾麻しん)もみられることがあります。これはワクチンによる免疫が低下してきた方に多く見られます。感染力も典型的な麻しんと比較すると弱いですが、感染源となる可能性もあるため注意は必要です。
主な症状
- 感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れます。2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。
- 肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。死亡する割合も、先進国であっても1,000人に1人と言われています。
- その他の合併症として、10万人に1人程度と頻度は高くないものの、麻しんウイルスに感染後、特に学童期に亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と呼ばれる中枢神経疾患を発症することもあります。
- 近年は麻しん含有ワクチンの2回接種が行われ、麻しんに感染する方の人数は減っています。
主な発生地域(海外)
- 南北アメリカ(輸入例とその関連)と多くの中東、ヨーロッパ諸国は、年間数例から2桁までの非常に少ない報告数にとどまっています。日本も2015年3月に世界保健機関(WHO)の西太平洋事務局から麻しんの排除状態と認定されました。
- その一方で依然として多数の患者の報告があるのは、主にアジア及びアフリカ諸国です。中でも、地図中に茶色でしめされた中国、インド、モンゴル、パキスタン、ナイジェリアなどからの報告数が特に多いです。
- 詳細は、麻しん(はしか)に関するQ&A(厚生労働省)をご確認ください。
- このほか、海外渡航する際の感染症に関する注意事項については、本市ホームページ「海外渡航する際の感染症予防について」をご確認ください。
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予防方法について
- 麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻しんの予防接種が最も有効な予防法といえます。
- 麻しんの患者さんに接触した場合、72時間以内に麻しんワクチンの接種をすることも効果的であると考えられています。
- 接触後5、6日以内であれば、γ-グロブリンの注射で発症を抑えることができる可能性がありますが、安易にとれる方法ではありません。詳しくは、かかりつけの医師とご相談ください。
- 定期接種の対象者だけではなく、医療・教育関係者や海外渡航を計画している成人も、麻しんの罹患歴や予防接種歴が明らかでない場合は予防接種を検討してください。
予防接種について
- 麻しん含有ワクチン(主に接種されているのは、麻しん風しん混合ワクチン)を接種することによって、95%以上の人が麻しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。
- また、2回の接種を受けることで1回の接種では免疫が付かなかった方の多くに免疫をつけることができます。
- さらに、接種後年数の経過と共に、免疫が低下してきた人に対しては、2回目のワクチンを受けることで免疫を増強させる効果があります。
- 麻しんワクチンは生ワクチンとなりますので、妊娠している女性は接種を受けることができません。また、妊娠されていない場合であっても、接種後2カ月程度の避妊が必要です。
- 定期予防接種の対象者のお子様(1期:1歳児、2期:小学校入学前1年間の幼児)は、麻しん風しん混合(MR)ワクチンを公費負担で接種できますので、「予防接種について」のページをご確認ください。※定期予防接種の対象外の方は、自己負担でのワクチン接種となります。
予防接種実施医療機関
麻しんの予防接種を実施している医療機関については、以下ホームページで検索可能です。
※キーワード検索では「麻しん」と入力してください。
料金、予約の必要性など詳細については医療機関に直接お問い合わせください。
麻しんの定期予防接種が可能な医療機関については、「予防接種について」のページをご覧ください。
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麻しんを疑う場合や診断を受けた場合は、感染を拡大させないため、以下の点にご協力をお願いいたします。
- 医療機関受診の際、ほかの外来患者さんと一緒になると、その患者さんたちに感染させてしまうおそれがありますので、受診前に必ず医療機関に電話連絡し、医療機関の指示に従ってください。
- 医療機関を受診する際は、不特定多数の人と接する機会の多い公共交通機関の利用はできる限り控え、自家用車などでの受診にご協力ください。
- 麻しんは、症状の出現する1日前(発しんの出現の3~5日前)から、発しん消失後4日後あたり(または解熱後3日あたり)まで周囲に感染させてしまうおそれがありますので、この期間中は人が集まる場所を避けるなど、周囲に感染させないためのご協力をお願いいたします。
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発生状況について(国内)
全国の発生状況の詳細については、麻しん発生動向調査(国立感染症研究所)をご覧ください。
札幌市の発生状況については、札幌市における主な感染症の発生動向(札幌市衛生研究所)をご覧ください。
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