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札幌市防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン
目次
全国的にカメラに記録された画像が犯人逮捕の決め手となるケースが相次いでいる。
カメラが、犯罪の未然防止や解決につながるということで多くの店舗などが設置している。
市民アンケート(※1)により、大多数の市民は、防犯カメラの必要性は認めているものの、その約6割はプライバシー保護に関する懸念を抱き、画像の無断・不正使用などに不安感を抱く市民も約3割いることがわかった。
防犯カメラの実態調査(※2)により、カメラを設置している事業者の半数以上が設置運用基準を設けていないことがわかった。
※1市民アンケート調査結果(PDFファイル:155KB)防犯カメラガイドラインが作成されてから9年が経過し、防犯カメラガイドラインの認知状況や、防犯カメラの設置や管理・運用がどのように行われているのか、その実態を調査・把握し、防犯カメラガイドラインについて検討するにあたっての基礎的資料として活用するために実施しました。この結果を分析し、今後ガイドラインの普及を推進していきます。
防犯カメラは安全・安心の確保に役立つと考えられている反面、人の容姿等を撮影し、又は記録するものであるため、近年、関連法令等の整備が進んだ個人情報保護や、プライバシー保護の観点と対峙するという課題を抱えています。
そこで札幌市では、市民のプライバシーを保護するとともに、防犯カメラに対する市民の不安感の解消を図り、もって防犯カメラの設置及び運用の適正化を促進していくため、事業者等※の皆さんに配慮をお願いしたい事柄をまとめたガイドラインを作成しました。
皆さんのご理解とご協力をお願いします。
※地域防犯活動団体や商店街振興組合なども含みます。
このガイドラインの対象となるカメラは、犯罪の予防を目的(犯罪の予防を副次的目的とする場合を含む。)として不特定多数の者が利用する施設や場所に継続的に設置している画像記録機能を備えているカメラとします。
また、画像とは、防犯カメラにより撮影し、記録されたものであり、特定の個人を識別できるものをいいます。
場所
(1)不特定多数の者が利用する施設や場所に継続的に設置するカメラ
道路、金融機関、スーパー、コンビニ、ゲームセンター、商店街、ホテル・旅館などに設置するカメラが対象となります。
マンション等の共同住宅については、このガイドラインの対象となりません。
なお、イベントなどで一時的に設置するカメラについても、このガイドラインの対象とはなりませんが、ガイドラインの目的に照らして慎重に取り扱う必要があります。
目的
(2)犯罪の予防を目的として設置するカメラ
施設管理、事故防止、防火・防災という目的のカメラであっても、犯罪の予防を副次的目的として設置するのであれば、このガイドラインの対象となります。
装置
(3)画像記録機能を備えているカメラ
表示機能のみを備えるカメラ(モニター)については、このガイドラインの対象とはなりませんが、ガイドラインの目的に照らして慎重に取り扱う必要があります。
防犯カメラの設置が、目的の範囲を超えて行われた場合、市民の不安感や権利利益を侵害する恐れがあります。
このため、防犯カメラを設置する際には、目的を明確にするとともに、撮影する範囲と設置する場所について十分検討し、その目的を達成するために必要な範囲に限って撮影するようにします。
防犯カメラの設置者(以下「設置者」といいます。)は、防犯カメラ及び画像の適正な管理及び運用を図ります。
設置者は、必要があると判断する場合には、防犯カメラ及び画像の適正な管理及び運用に係る責任者(以下「管理責任者」といいます。)を指定します。
※管理責任者とは、防犯カメラ設置店舗の店長や警備責任者など、防犯上必要な業務を適切に遂行できる地位にあり、防犯カメラ及び画像の管理運用を行う者をいいます。
設置者又は管理責任者は、必要があると判断する場合には、防犯カメラの操作及び画像の取扱いを行う担当者(以下「操作担当者」といいます。)を指定し、それ以外の者による操作及び取扱いを禁止します。
※2と3の「必要があると判断する場合」とは、設置者又は管理責任者自らが防犯カメラを管理及び運用することが困難な事情がある場合などをいいます(24時間営業店舗の場合など)。
設置者は、設置区域内の見やすい場所に防犯カメラを設置していることをわかりやすく表示します。
カメラごとに個別の設置表示を求めているものではありません。
見やすい場所の例:防犯カメラの設置区域や建物、施設の出入り口など
市民の安心感をより高めるために、設置者が誰なのかわかりにくい路上などに防犯カメラを設置する場合には、設置者もあわせて表示するといった配慮も必要です。
記録媒体の小型化や記憶容量の増大、画像のデジタル化などが進んでおり、画像の持ち出しや複写が容易な状況になっていることから、防犯カメラの設置者、管理責任者は、個々の状況に応じて厳重な管理を行います。
画像記録装置の設置場所
防犯カメラの画像記録装置は、施錠可能な事務室内など、一般の者が出入りできない場所に設置します。
画像の保管
画像を記録した媒体は、施錠可能な事務室内、事務室内の施錠可能な保管庫内などで保管します。
画像の保存期間
画像の保存期間は、原則として1ヶ月以内とし、保存期間を経過した画像は、速やかに消去します。
画像には多数の市民の個人情報が含まれていることから、その取り扱いについては慎重を期すべきであり、画像の加工、知り得た情報の漏えい及び当該目的の範囲を超えた利用や提供をしてはいけません。
ただし、以下の5つの場合に限り、例外的に画像を目的以外に利用し、又は提供することができることとします。なお、このような請求があった場合、設置者は、その妥当性を十分検討して対応します。
法令に基づく手続により照会等を受けた場合
(例)裁判所からの文書提出命令(民訴法223)、弁護士会からの照会(弁護士法23の2-2)、裁判官が発行する令状に基づく場合など。
捜査機関から犯罪捜査の目的により要請を受けた場合。ただし、捜査機関が画像の提出を求める場合は文書による。
※個人に関する情報であることから、提出にあたっては、より慎重を期すべきであり、提出先等の記録を明確に残しておけるよう、文書(刑訴法197-2に基づく捜査関係事項照会書等)による依頼に基づくことが適当です。
個人の生命、身体又は財産の安全を守るため、緊急かつやむを得ない場合
(例)行方不明者の安否確認、災害発生時に被害状況を情報提供する場合など。
本人の同意がある場合
本人の請求に基づき、本人に提供する場合
また、1から5のいずれかに該当する場合、設置者は、理由・日時・提供した相手先など、管理上必要な事項を記録しておきます。
市民の皆さんから防犯カメラの設置等に関する苦情があった場合には、設置者は、迅速かつ適切な処理をします。
防犯カメラ及び画像の管理や運用の適正化をより促進していくためには、事業者の皆さんのご理解とご協力が不可欠です。
設置者の皆さんは、それぞれの設置環境や利用形態にあわせて、以上の1から6までの項目を盛り込んだ設置基準を作成し、管理責任者及び操作担当者に遵守させます。
なお、防犯カメラ及び画像の管理及び運用に関する業務を委託する場合にも受託者に当該設置基準を遵守させます。
事業者等の皆さまのご理解とご協力をお願いします。
ガイドライン本文(PDF:15KB)
パンフレット(PDF:4.15MB)
-分割-パンフレット(表紙)(PDF:920KB)
パンフレット(2、3ページ目)(PDF:896KB)
パンフレット(4、5ページ目)(PDF:1MB)
パンフレット(6、7ページ目)(PDF:922KB)
パンフレット(裏表紙)(PDF:534KB)
検討委員会での提言に基づき、平成19年(2007年)12月1日から平成20年(2008年)1月4日の35日間にわたり、札幌市防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン(素案)についてのご意見を募集しました。
これまでの検討経緯は、検討委員会ページをご覧ください。
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