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更新日:2019年1月25日

企業だけで抱え込み困るのではなく、支援機関も巻き込んでいただけると嬉しい。(村上 晶子さん)

 ご本人の希望により顔写真は掲載しておりません。

業種 卸売業,小売業
名前 村上 晶子
障がい種別・程度 広汎性発達障がい(精神障害者手帳3級)

記載日:平成30年12月26日

業務内容を教えてください。

  • 伝票を日付順に整理してつづる。
  • 伝票の入力をする。
  • 伝票を発行する。
  • バックヤードで必要な書類を補充する。

一日のスケジュールを教えてください。

9時00分 出勤
9時15分 1日の流れを確認、始業。
9時15分~9時40分 書類を補充する。
9時40分~10時00分 連絡事項を確認する。
10時00分~10時30分 伝票を発行する。
10時30分~11時45分 伝票を日付順に整理してつづる。
11時45分~11時55分 部署全体の朝礼(早番と遅番の連絡事項を共有する)に参加する。
11時55分~12時45分 昼食を従業員食堂に食べに行く。(1人で行く)
12時45分~13時30分 伝票を日付順に整理してつづる。
13時30分~14時30分 書類を補充する。
14時30分~15時20分 伝票を日付順に整理してつづる。
15時20分~15時40分 休憩を取りに行く。(1人で行く)
15時40分~17時45分 伝票を日付順に整理してつづる。
17時45分 退勤

職場で配慮されていること(嬉しかったこと)を教えてください。

  1. 文字による情報
    私は耳からの情報よりも文字で説明してもらうとわかりやすいです。他の人と会話するときには聞き間違いや何を言っているかわからない、という場面があります。そこで私は、業務の手順は、文字にしてまとめていたり、マニュアルをつくったりしています。マニュアルをつくる時間をいただけることもあります。
  2. 優先順位
    私は、十数種類の伝票を整理してつづっています。私が所属する部署は忙しいため、他の人がそのときに求めていることと、私自身がやるべきだと考えていることにズレが生じてしまうこともあります。どれから業務を片付けるべきか迷ってしまったときには、自分の、優先順位の把握が苦手だということを自覚して、部署のリーダーに尋ねるようにしています。
  3. 数字が苦手という自覚
    私がつづっている伝票の中には、大事な伝票もあります。その一つに、「810」という品番のものがあります。810の伝票は、800、801、811という伝票の束の中から探して集めなければなりません。これまで、ホッチキス止めされた15枚の伝票の一番上が800の伝票で、その中の10枚目が810の伝票だった、ということがありました。この件から学んだことは4つあります。
    ホッチキス止めされた束の一番上が800の伝票だからとっても、その束の中の全てが800とは限らないということ、1枚1枚の確認が必要であるということ、その確認の時間を面倒だと思わないようにすること、ミスが発覚してから直すとかえって時間がかかること、です。これは、自分で気が付いたこともありますし、リーダーから説明されて理解できたこともあります。
  4. 指示の変更が苦手
    これは伝票をつづる業務を例として説明したいと思います。
    伝票をつづるファイルを置く場所を、棚Aから棚Bに変えたとします。そのような場合に、私にみられる特徴としては、
    「どうしてAからBに変わったのか」
    「どうしてAをBに移動しなければならないのだろう」
    という考えでいっぱいになり、ずっとAの位置にこだわる言動を続けてしまったり、不安になったりします。また、過去の指示と現在の指示の区別がつかなくなり頭の中がごちゃごちゃして混乱します。その中で、会社の方がかけてくれた言葉で嬉しかったものがあります。それは、「AがBに変わるけど安心してください」というものです。今も、指示の変更があることは苦手ですが、この言葉により、「指示が変わった」ということを受け入れ、現在の指示内容への切り替えをしやすくなりました。

仕事をする上で、ご自分で行っている工夫を教えてください。

  1. マニュアル
    自分がわかりやすい説明をつけた、『業務手順』の文書を作成し、必ずそれを見ながら業務にあたるようにしています。
  2. クッション言葉
    他の人にいきなり話しかける傾向があるため、必ずクッション言葉をつけるようにしています。クッション言葉とは、『今、お時間よろしいですか?』『今、話しかけていいですか?』というような言葉です。これらの言葉を言ってから、用件を伝えるようにしています。このクッション言葉は北海道障害者職業センターに通所しているときに学びました。
  3. 報連相
    業務を1人で抱え込むのではなく、引継ぎということも含めて報告するようにしています。

活用した(している)支援機関を教えてください。

  1. 北海道障害者職業センター/ジョブコーチ
  2. 就業・生活応援プラザとねっと、わーくカフェジョイン
  3. ハローワークのみどりのコーナー

ご自分が仕事で困ったときに、相談できる相手はいますか。それはどのような関係の人ですか。

  • 数字や文字の判別、優先順位に関して困ったときには部署のリーダーに相談します。
  • 伝票に関するちょっとした疑問に関して困ったときには部署のリーダーではない人にも相談します。
  • 自分自身の独特の解釈や思い込みで人間関係に軋轢が生じて困ったときには就業・生活応援プラザとねっとに相談します。

余暇(業後や休日)の過ごし方を教えてください。

  • 退勤後、月~金の、『わーくカフェジョイン』が開いているときはジョインに行きます。
  • 休日には旅行に行きます。室蘭、苫小牧、小樽が大好きです。路線バスを利用して景色を眺めながら移動しているときが一番楽しいです。

障がい者雇用を考えている企業の方にメッセージをお願いします。

  • 『広汎性発達障がい』という診断名ではありますが、これはほんの一事例にすぎません。私の苦手なことが、皆様の会社に入社してくる人にとっては得意なことかもしれません。私の得意なことが、皆様の会社に入社してくる人にとっては苦手なことかもしれません。是非、面接に来たり、入社してきた、目の前にいるその人自身と話していただき、共に毎日の業務を組み立てていってくださると嬉しいです。
  • 私は、支援機関を利用することで『働くこと』がうまくできるようになり、相談内容や困っていることをそれぞれ適切な人にすることができるようになりました。企業だけで抱え込み困るのではなく、支援機関も巻き込んでいただけると嬉しいです。

これから一般就労をしたいと考えている障がいのある方にメッセージをお願いします。

障がいをオープンにして一般企業で働いてきて6年が経ちました。その中で私が学んだことは、

  • 障がいをオープンにすることはとても緊張する行為ですが、『障がいを隠しながら業務内容を覚え、いずればれて気まずくなる』という重圧を感じなくなるという点では最良の方法です。
  • 社会人としての基本的なルールやマナーを守った上で、障がいへの配慮が成り立つ、ということです。敬語を使う、身だしなみに気を付ける、入社する会社のルールは守る、指示をきちんと聞く、などが基本的なルールだと思います。(私のように、指示されても混乱があったり、何度も聞いたりしてしまう、という場合にはそれを相談して配慮してもらうのがいいと思います)
  • 出勤初日から部署にいる全ての人が、抱えている障がいの全てを受け入れてくれるとは限りませんが、月日を重ね、粘って働き続けていくことによって変化することもあります。
  • 部署にいる一部の人が、自分を受け入れてくれないことがあったとしても、その人はそういう人、という流し方をした方が生活しやすいです。受け入れてくれる人の方に目を向けると気持ちが楽になります。
  • 私はずっと続けてきた福祉の仕事から、全く関係ない今の仕事についています。この就労事例集を読む方の中には、目指していたことができなくなったり、夢が破れることがあったりしたかもしれません。私も苦しい時間がありましたが、悩みながらでも働き続けて来たことはとても良かったと感じています。

 

(この記事は、ご本人から提出していただいた原稿を基に作成しています。)

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