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更新日:2025年9月10日

区役所で事務職をしながら、塾講師としても頑張っています!
(佐藤 奈緒さん)

区役所で電話を受ける

業種

公務、学習支援業

名前 佐藤 奈緒
障がい種別・程度

精神障害3級(ASD、うつ病(現在は軽快))

記載日:令和7年8月6日

業務内容を教えてください。

区役所 札幌市の会計年度任用職員として白石区役所保健福祉課で勤務しています。
 主な業務内容としては、介護認定や障害福祉サービスに係る申請書類の一次的な受付処理や電話応対、システムへの入力作業などがあります。
 また、パートタイム会計年度任用職員は兼業が可能であるため、週に3~4日、業後に個別指導塾の塾講師として稼働しています。(小・中学生対象/主要5科目)

 

 

 

一日のスケジュールを教えてください。

5時50分

起床

朝の準備(朝食・入浴・身支度など)

7時30分

家を出発

8時45分

区役所始業

前日分の未処理書類の入力や介護認定の一次判定などを行う。

11時00分

郵送で届いた申請書の開披・受付。不備確認の架電なども適宜行っている。

12時15分

お昼休み

昼食後は自席で編み物をしたり、絵を描いたりして過ごす。
塾で使うプリントの作成や授業研究に時間を充てることも。

13時00分

午後のお仕事スタート

書類の仕分けや電話応対等行う。

15時30分

区役所を退勤

塾がある日はそのまま直行する。

16時50分

塾に到着

授業準備をしながら生徒を待つ。

17時05分

授業開始

18時05分

授業終了

生徒との雑談や片付けをはさんで退勤。

18時30分

帰宅

夕食後は余暇時間として過ごす。

22時00分

就寝

 

職場で配慮されていること(嬉しかったこと)を教えてください。

 区役所でのお話になりますが、私は聴覚過敏気味で突然の大きな音が苦手なので、そういった場面が生じた場合は一時的に耳栓を使用する、または別室(音が届きづらい休憩室や空き会議室など)に移動して仕事をすることを許可していただいています。(実際に何度か上記のような対応をとらせていただいたこともあります)
 現在は環境に慣れたためか業務に差し障るほど音が気になることは殆どありませんが、このような配慮をいただけたことは、とてもありがたく思っています。

仕事をする上で、ご自分で行っている工夫を教えてください。

 どちらの職場にも共通して言えるのは、『あいさつや日々の小さなやり取りを大切にすること』、そして『細かくとも、気がついたことや違和感を覚えたことはしっかり確認すること』です。職種を問わず社会人としての基本だとは思いますが、自他ともに最小限のストレスで仕事を進めていくためには、やはり必須だと思います。
 職場の方たちと良好な関係を築く(築こうとする)ことは、働きやすい環境づくりにつながります。

塾のテキスト 塾講師として働く中での工夫(気をつけていることに近いかも?)としては、絶対に自分の無知をごまかさないことです。塾講師を始めたばかりのときに読んだ書籍で、『生徒からの質問に自信をもって答えられないとき、恥ずかしさや先生としてのプライドから知ったかぶりで済ませてしまう講師もいる』と知りました。私もやりかねないな、と怖くなり、それ以来、生徒と向き合うときは常に真摯な姿勢でいることを心がけています。私自身を含め、発達特性を持つ人の多くは、人前での失敗を強く恐れる傾向があります。しかし、人と関わる仕事をする上では、そうした個人的な事情は言い訳になりません。自分の恥や恐怖心よりも、職業人としての誠実さと責任を優先することが大切だと考えています。
(もし生徒から訊かれたことが分からなかったら、一緒に調べたり、時には次回までの宿題にさせてもらったりなんてこともあります。まだまだ勉強が足りないなぁ……)

活用した(している)支援機関を教えてください。

 札幌市の会計年度任用職員へ応募したときは、ハローワークみどりの窓口を活用しました。

ご自分が仕事で困ったときに、相談できる相手はいますか。それはどのような関係の人ですか。

 仕事で困ったら、まずは職場内での解決を目指します。
 それでも残るもやもや感やソフト面の課題については、両親や友人に相談することもあります。

余暇(業後や休日)の過ごし方を教えてください。

プライベート 趣味である絵画や手工芸、執筆などに時間を充てます。特に人物を描くことが好きで、昨年と今年の2度にわたり個展を開催する機会にも恵まれました。
 また、月に2~3回人形作りの教室とボイストレーニングに通っているため、それらの予習・復習やレッスン日として休日を過ごすことも多いです。創作活動を通して自分自身と向き合う時間は、心のリズムを整える大切なひとときになっています!

 

 

 

 

 

障がい者雇用を考えている企業の方にメッセージをお願いします。

 どうか、病名や障がい名・障がい種別を採用判断の基準にしないでください。
 一人ひとり得意不得意もあれば、性格や来歴も異なります。
ご自身の企業で求める人材観にマッチする方・これからそう育てたい方を、色眼鏡を外したご自身の目で、見つけていただければと思います。

これから一般就労をしたいと考えている障がいのある方にメッセージをお願いします。

 あなたが自分らしく働ける場所は、絶対にあります。
 その場所を見つけられるかどうかは、残念ながらご自身の努力だけにかかっているわけではありません。時の運や世相によっても影響を受けると思います。
 しかし、適職に出遭う確率を大幅に上げることは可能です。そのために、より自分を高めるための努力を続け、情報にアンテナを張り続けてください。
 へこたれず、踏ん張って、一緒に歩きつづけましょう。

 

(この記事は、ご本人から提出していただいた原稿を基に作成しています。)

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札幌市保健福祉局障がい保健福祉部障がい福祉課

〒060-8611 札幌市中央区北1条西2丁目 札幌市役所本庁舎3階 

電話番号:011-211-2936  内線:2936

ファクス番号:011-218-5181