更新日:2026年7月3日
総合臨床センターでの研修について
当院の臨床研修は、各診療科をローテーションして、その診療科の患者さんの診療に携わる一般的なスタイルのものです。厚生労働省のガイドラインに従って、内科、外科、小児科、産婦人科、精神科、救急科、地域医療の7科目と一般外来を必修としています。
内科は24週以上、救急は必修の12週のうち4週以上を救命救急センターで過ごし、残りの8週は一年を通して従事する救急外来の当直・日直で経験を積みます。その他必修各科は地域医療を含めて4週以上です。地域医療の連携病院は市立稚内病院、市立根室病院、利尻島国保中央病院です。
必修とされる診療科の約13か月のローテーション期間を除いた、残りの11か月の診療科選択は自由です。各年度初めにローテーションプランを立てますが、途中の変更も認めています。医師になる前に自分で立てていたプランが、実際に医師として診療にあたると、学生時代とは見え方が変わり、学ばなければならないと思うことが変わったり、将来の志望診療科自体が変わったりすることは珍しいことではないからです。同時期に当該診療科をローテーションする研修医の数は調整しているので、時期がずれることはありますが変更が認められなかったことはありません。当該ローテーションの2か月くらい前までに相談をしてもらえば柔軟に対応します。自由選択の期間で、当院に無い診療科を希望する場合には、協力病院として北海道大学病院、札幌医科大学病院を4週間ローテーションすることができます。
当院は、専門診療科の充実は勿論ですが、血液検査や細菌検査などの検体検査部門、心電図検査やエコー検査などの生理検査部門、画像を扱う放射線部門、薬剤部門など診療を支える部門が非常に充実しています。救急外来から提出した細菌検査の検体を即染色してもらい、臨床検査技師さんに教えてもらいながら菌を推定したり、患者さんの病態を共有しながら必要な画像を検討したり、ということもできます。
また、札幌市の病院として、同じ市の部局としてのつながりを活かし、消防局と密に連携しています。救急外来での連携や、救急車同乗実習などを通じて、病院前医療の理解も進めることができます。
当院の研修は、一般的なローテーション研修と並行して月に二度ほど、総合臨床センターの外来に携わる点が特徴です。この日は、ローテーション診療科の業務(duty)は免除されます。
総合臨床センターの外来は、1年目研修医と2年目研修医がペアを組み、そこに指導医が付く体制です。救急車で搬送されてきた患者さんや、「たくさんある診療科のどこに相談したらよいかわからない」「病態が複数科にまたがっており初療の段階で整理が必要」ということで紹介されてきた患者さんの初療をおこないます。心肺停止や重症外傷など重篤な患者さんは救命救急センターの先生方が直接対応されるので、それ以外の救急患者さん――イメージとしては「救急総合診療外来」を思い浮かべてもらえれば近いと思います。医師として、将来どの診療科に進んでも必要な、診療科横断的な対応の経験を積みます。
具体的には1年目が、患者さんの第一印象の把握、問診、診察を行い、必要な検査や画像を考えます。2年目は自分でも患者対応を行いながら、1年目の指導も行います。指導医は、患者さんの状態が悪い場合や、外来が混雑している場合は一緒に診療することもありますが、基本的には研修医の動きを見守っています。研修医の診療の進め方や、研修医の見落としがないかどうかといったところを確認しています。
研修医のペアで相談して診療の方針を決めたら、指導医と共有して検査や治療を進めていきます。
1年目と2年目のペアのメンバーは固定ではなく日によって異なります。患者さんの問題点は複雑で多岐にわたりますが、1年目にとっては、すぐに質問できる2年目や指導医がすぐそばにいる環境で、こうした複雑な問題に向き合うことができます。