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更新日:2019年5月10日

平成29年

 1月

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 4階西病棟では、今年度、3名の「倫理係」が中心となり病棟でひとり一人のスタッフが倫理的感受性を高められるように活動をしています。
 その取り組みの一つとして、看護倫理事例検討会を開催しています。第1回目のテーマは「精神疾患を抱えるがん終末期の患者の倫理的意思決定プロセスについて」で、各分野の専門看護師(CNS)も参加して行われました。受け持ち看護師からの事例の紹介のあと、病棟の参加者とCNSがディスカッションしながら検討会が進行されました。「精神疾患を持つ患者さんへの倫理的意思決定プロセス」や「がん終末期の患者さんへのバッド・ニュースの伝え方・意思決定のプロセス」についてなど各分野のCNSがコメントし、最後に、精神看護CNSからのミニレクチャーで、検討会を終了しました。

 検討会後のアンケートからは、CNSのスーパーバイズを受けたことが、良い効果をもたらしたことがわかりました。「専門分野の話が聞けてとても勉強になりました」「何か患者さんへのかかわりで困った時にはCNSからアドバイスをもらうなど病棟全体で早期に介入していこうという意識に繋がった」などの感想がありました。

 倫理係のメンバーは今年度の活動を通して、この検討会が一つのきっかけになり、日々のカンファレンスの中で困ったことや倫理的な問題にタイムリーにかかわる姿勢となってきていると感じています。そして、自ら気づいたことを発信し続けることの大切さを改めて認識し、今後の活動につなげていくことを考えています。

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木村CNS(急性・重症患者)       加藤看護師            岡部看護師

 2月

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9階東病棟(産科・MFICU)と9階西病棟(新生児内科・NICU)は、総合周産期母子医療センターの役割・機能を担っています。以前より週に1度周産期カンファレンスを行っていましたが、昨年度よりさらに交流を深められるようにと「交流会」を年に2回開催しています。

1月は今年度2回目の交流会でした。9階東西の助産師と看護師が均等に入るように分けて、1事例を基にグループワークを行いました。そこでは、情報をどのように病棟間で共有して継続的な看護を実践していくか、さらに保健センターや地域へのつながりについて話し合われました。話し合いの内容をそれぞれのグループの代表者が発表し合い、最後に山原9階東看護師長と松本9階西看護師長からのコメントがありました。30分と短時間の中で、密度の濃い話し合いができたこと、退院支援に関しての課題が明確になったことが話されました。

交流会を中心になって企画・運営している2人のチーフリーダーは「ざっくばらんに話し合うことができて、そのことでお互いの看護がより見えるようになりました。電話のやりとりも以前よりもさらにスムーズになり連絡しやすいと感じています」と交流が深まったことを話してくれました。

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9月

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 市立札幌病院看護部では、平成31年4月にパートナーシップナーシング(以下PNS)を全部署で導入します。導入に向け、今年度よりPNS推進委員会、下部組織としてPNS実行委員会を立ち上げ活動をしています。現在、2つの病棟でPNSを導入し、今年度中にはさらに6つの病棟で試行が始まります。試行の準備として、「PNSの概念を知り、看護を提供するための基本的姿勢を学ぶこと」を目的にPNS推進委員会主催の研修を実施しています。先日開催された研修には、看護職員105名が参加し、講義と演習が行われ、PNS推進委員が看護師役を熱演しました。参加者はグループディスカッションを通して『パートナーシップ・マインド』について活発に意見交換を行いました。研修後、「演習があったので『パートナーシップ・マインド』がどのようなことかわかりやすかった。」「コミュニケーションと笑顔が大切だと思った。」などPNSへの理解と意欲的な感想がありました。部署では試行錯誤しながらも意見を出し合い、PNS導入に向け一歩ずつ前進しています。

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PNSとは、看護師が安全で質の高い看護を共に提供することを目的に、2人の看護師がよきパートナーとして対等な立場で互いの特性を生かし、補完、協力し、毎日の看護ケアをはじめ、委員会活動、病棟内の係りの仕事に至るまで、1年を通じて活動し、その成果と責任を共有する看護方式です。

 

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PNS推進委員会は、15病棟の看護師長・副看護師長を含む18名の委員で構成しています。平成30年度の目標「PNSの導入に向けて、運用上の課題を解決し、段階的に全病棟に導入する」に向かって委員会一丸となって活動しています。具体的な活動として、導入に向けて各部署代表の実行委員や看護師長・副看護師長が必要な準備を進められるように支援をおこなったり、「PNSの基本知識」「パートナーシップ・マインド」を学ぶ研修等を企画・運営しています。

今年度は、委員がPNS開発者や先駆的に導入した道外の2施設に見学に行きました。ペアでケアを実践することは、看護職や患者さんの安心につながっているだけではなく、看護記録をその場でおこなうことで時間外勤務が激減し、WLBが実現している状況や、新人が順調に業務を拡大でき早い時期に夜勤に従事できている様子を目の当たりにしました。当院の全看護職員にも早くこのPNSのメリット・成果を実感してほしい、そのために委員会も全力で部署を支援していきたいと考えています。

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