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更新日:2020年5月14日

第57回札幌市緑の審議会

平成20年7月30日(水曜日)14時から札幌すみれホテルにて、第57回札幌市緑の審議会が開催されました。
審議内容については、以下のとおりです。

諮問

加藤副市長から札幌市緑の審議会会長吉田惠介氏へ諮問書が手渡され、札幌市緑の基本計画改定案を札幌市緑の審議会に作成していただくことになりました。
審議期間については概ね2年間、その間、市民意見の募集等を経て、平成22年度に答申していただくことになります。
手交の様子(写真)と諮問書(写)は以下のとおりです。

諮問書の手交

諮問書(写)(PDF:11KB)

これからの札幌のみどりについて

これからの札幌のみどりについて、各委員からご意見がありました。
その概要を以下のとおり、5つに分類してご紹介いたします。

意見概要

市民との協働のさらなる推進

  1. 市民が考えるボランティア像と行政が考えるボランティア像に違いがある。協働に参加されている方々の評価を含め、協働の状況の評価を次へつなげていくことが必要である。
  2. 評価することがモニタリングになるので、市民参加で施策を評価すること自体が協働の大事なポイントである。
  3. みどりの創出、管理と運営は、それぞれに取組が違うことから、これを細かく見て、民の力でどのように取り組むか議論が必要である。
  4. 大きな意味で企業も市民であり、市民と言っても、いろいろなグループがあることから、それぞれの立場を丁寧に見ていき、それぞれにどんな役割を頼むかが大事である。
  5. 樹木の落ち葉や日照の問題などに対する市民への啓発活動は、もっともっと必要である。
  6. みどりを将来的に守るため、木の成長を考え植栽することが大切である。落ち葉が迷惑だという市民からクレームがきたら、すぐに枝を切ってしまうのではなく、みどりの大切さを理解してもらい、「みんなで掃除をしましょう」とならなければ、都市部のみどりは守れない。

市街地の身近なみどりづくり

  1. 札幌にはみどりがたくさんあることになっているが、そのほとんどが南区の山林であり、人が多く住むところのみどりは少ない。札幌は決してみどりのまちではないのが現状である。
  2. 札幌は北大や大通公園があるほか、市街地をとりまく山並みを見ることができるが、市街地のみどりは少ない。市街地のみどりづくりを大きな課題として捉えるべき。
  3. 今までのまちづくりは外へ広がっていくまちづくりであったことから、外側に大きなみどりをつくってきた。時代が変わり、身近なみどりをどうするかが大きなテーマである。
  4. 札幌市には公園がたくさんあるが、高齢化とガソリンの高騰などにより郊外の大きな公園まで行けない。そういう意味では、植物園や中島公園などの街中のみどりは大事にしていく必要がある。また、家の近くの小さなみどりも大事にしたい。
  5. フェンスで囲われている街中の空地は、都市の中の大事なみどりとして活用できる。
  6. 量から質の時代ではあるが、市街地のみどりについてはまだ量も足りない。全てが量から質ではなく、それぞれ何が課題なのか丁寧に見ていく必要がある。
  7. どのような質のみどりをつくっていくかが問題であり、量から質への発想の転換が必要である。
  8. 景観法(注1)が制定され、景観とみどりの関係が大きくなっている。公園の場合、その周辺の景観への影響を余り考えていなかった。街路樹を含め、景観としての視点で、より質的なみどりの向上を考えるべきである。
  9. 緑保全創出地域制度(注2)により創出されたみどりを残していくためのより有効な手段について、検討する必要がある。

環境保全に向けた取組

  1. 環境問題が大きくなる中で、生態系や自然との共存・共生については、避けてはいけない重要な課題である。
  2. みどりのネットワークについては、どのように具体化していくかが大きな課題である。
  3. 札幌市ではコリドー(注3)をつくると言っているが、実際はみどりがつながっていない。また、生物多様性(注4)にとってのみどりの質も足りない。
  4. 市街化調整区域(注5)のみどりや北東部農地の位置づけが課題である。
  5. 石狩市などでは防風林(注6)を市民が大事に守っている。札幌でも今あるみどりの将来像をどのように描くか、市民とともに考える必要がある。

経済性の視点

  1. 財政難の中、新しく緑地をつくるために用地を取得して維持管理費を確保することは考え難い。
  2. 大きな公園が造られているが、多くのランニングコストがかかっていると思われる。物をつくるときには、経済の視点が重要である。

指標や重点施策

  1. 現計画における各施策が今後の目標に対してどのような効果があるのかを洗い直し、力を入れる施策を定めるべきである。
  2. 指標については、以前の審議会で提言した樹林率(注7)を数値目標の一つとして取り入れたい。

注釈

注1景観法

平成16年6月に制定された、都市や農山漁村などにおける良好な景観の形成を促進するための法律である。

注2緑保全創出地域制度

札幌市全域を5つの地域に種別化し、土地利用の行為にあたり、それぞれの種別ごとに一定の緑化等の確保を図り、緑豊かな都市環境を保全及び創出する制度である。

注3コリドー

本来の意味は「廊下」「回廊」など。ここでは、市街地を貫通し、都市にうるおいや安らぎをもたらすことのほか、生物多様性の確保や防災機能の強化するオープンスペースの軸となることを目指すものとして称する。

注4生物多様性

地球全体に様々な生物が存在していることを指す。近年は、外来種の持ち込みや地球温暖化などによる種の絶滅や生態系の崩壊などにより、生物多様性の重要性が高まっている。

注5市街化調整区域

市街化を抑制する区域のこと。市街化調整区域に対し、すでに市街化を形成している区域を市街化区域という。

注6防風林

季節風による家屋や田畑の被害を軽減するために造成・維持される森林のこと。札幌市では屯田防風林が有名である。

注7樹林率

上空から地上を見たとき、一定面積に樹木の枝葉が占める面積の割合をいう。

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