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更新日:2021年9月27日

Sapporo Creative Community vol.1 開催レポート(2021年8月28日)

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デジタル技術の進歩によって、映像やアニメーション・3DCGを取り巻く環境は日々変化しており、近年ではその制作自体のハードルも下がりつつあります。

一人でも制作できてしまう今ですが、ゆるやかに集い交流を続けることで、作品制作に向かうモチベーションや新たな創造性を生み出すことができるのではないでしょうか。

札幌圏域でデジタル技術やテクノロジーを活用した芸術表現に取り組むクリエイターや学生を対象として、新たに立ち上げられた『Sapporo Creative Community』。初回は札幌における映像シーンにスポットを当て、オンラインイベントの形で2021年8月28日に開催されました。

イベントは、バーチャルビデオチャットツール・spatial.chatを用いて開催。「距離」があるこのツールでは、登壇者や映像に近づいたりトーク会場に移動したりと、オンラインでも直接会うイベントのような雰囲気を楽しみながらの進行となりました。

第一部は『いま札幌がアツい!CGアニメーション&映像産業トレンドキャッチアップセミナー』。昨年札幌に新設されたアニメーションCG制作スタジオ・株式会社ウタリカの代表取締役および株式会社サブリメイション代表取締役須貝真也さん、同じく株式会社サブリメイション 取締役 黒﨑豪さんにご登壇いただき、ウタリカ設立の経緯や札幌での活動を紹介していただきました。

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国内で3DCGやバーチャルキャラクター制作を手がける3つの会社が共同で札幌に設立したウタリカ。須貝さんは「札幌は技術を専門に学べる学校があり優秀な学生が多い印象がありました。北海道出身の方は地元志向も強く、札幌に拠点を設けた方が地元に戻りやすい環境も作れると思いました」と経緯を語ります。 お話の中で強調されていたのは、今は地方でも首都圏と遜色なく仕事ができるということ。

黒﨑さんは「名古屋の拠点では、若手社員中心にご当地アニメ作品を制作することができました。今はテレワークをはじめオンラインで仕事をする環境が整ってきているので、地方と首都圏の差は無くなってきています」と事例を紹介しました。そうした状況の中で、『メディアアーツ都市』札幌に拠点を構えたことで、アニメーションの制作技術を他業種で活用するような相談もすでに舞い込んでいると言います。様々な技術やそれらを活用する企業・イベントが集積する札幌で、『アニメ×〇〇』のような新たなコンテンツが生まれる可能性にも期待できそうです。

そんなウタリカは、札幌市内の本社とは別に、吉田学園情報ビジネス専門学校の学内にサテライトスタジオを設け、学生インターンの受け入れにも力を入れているそう。講義は、実際に現場で働くクリエイターの指導を受け、現場で使われているモデルを使って作業するという、まさに超実践仕様。学生とプロでは制作の手順なども大きく異なり、学生のうちにプロの現場に慣れておくことが大きなアドバンテージになると言います。

須貝さんは「好きなアニメに関わりたいとアニメ業界の門を叩く学生も多いのですが、仕事である以上苦手な作業や興味のない作品にも参加しなければなりません。早いうちに現場を知り適性を見極めることで、自分にあったキャリアを描くことができると思います」とインターンの意義を説明しました。

 「北海道発のコンテンツを制作し、札幌がアニメの街と呼ばれるくらいまで頑張りたい!」と札幌で活動を進めていく意気込みを語ったお二人。『メディアアーツ都市』札幌でのアニメと他業種の交流や、インターンでのプロと学生の交流など、ウタリカの活動が新たな創造性を生み出していきそうな、そんな第一部のお話でした。

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今回のイベントでは、札幌で映像制作を行っている学生や若手クリエイターによる作品展『ローカル・ビデオグラファーズ・ショーケース』も同時開催されました。5名による映像作品を、画面上で一挙に視聴できるのはオンラインならでは。展示作品は3DCGによるミュージックビデオや実写ドキュメンタリーなど、手法もジャンルも様々な力作揃いとなりました。これからの映像シーンでの活躍に期待が寄せられます。

続く第二部『クリエイターズ夏まつり〜映像作家座談会〜』は、その『ローカル・ビデオグラファーズ・ショーケース』会場に場所を移して開催。札幌出身、秋田の大学で仕事をしながら作家活動をしているさとうゆかさん、札幌の会社で3DCGに関する仕事をしている笠原明枝さん、企画の仕事やVJなどで映像表現に携わっているさのかずやさんのお三方をゲストに迎えました。

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まずはゲスト3名による自己紹介を行った後、今回『ローカル・ビデオグラファーズ・ショーケース』に出展した5名の若手クリエイターからも自己紹介と現在の活動についてお話を伺いました。そしてイベントに参加したみなさんも交えながら質問やお悩み相談を受け付け、ゲストに答えてもらう形で会は進行。

「一人で制作しているとインプットが足りない」と言う悩みに対しては、「知らない土地で上映会を開催すると、色々な人から刺激を受ける機会になって良かった(さとう)」「今はオンライン全盛だが、上映会場で直接もらうフィードバックが次の作品を作るパワーになっていた(笠原)」とそれぞれ回答。笠原さんは生活の中で出てくるモヤモヤを作品に昇華させている部分もあるとのことで、人との直接のつながりや日常生活をうまく作品制作につなげているようです。

「3DCGの制作スキルをどう身につけていけばいいか分からない」という質問には、「この作品を作っている人なら分かりそう」とさのさんから他の参加者にバトンを渡す場面も。知識を共有しあったり、「多分この作家さんも好きだと思います」とおすすめを紹介したりと、今後の制作につながる良いコミュニケーションの場になりました。

オンラインでも直接会うイベントのような雰囲気を楽しめるspatial.chatで、最後に記念撮影をして第二部終了となりました。

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イベントの合間や終了後のフリートークでも、これまでのワークショップの振り返りや札幌のアートシーンに関する情報交換、さらなる交流に向けたオープン会議など、自由で活発な交流がなされていました。

『Sapporo Creative Community』は今後もイベントを開催予定です。 

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