ここから本文です。

更新日:2023年1月5日

Sapporo Creative Community vol.2 開催レポート(2021年12月21日)

札幌市内や近郊で活動しているデザイナーや学生に向け、メディアアーツに関わる人材の育成を目的として開催している交流イベント『Sapporo Creative Community』。第二回となる『Sapporo Creative Community vol.2』は2021年12月21日にオンラインで開催しました。第一線で活躍する映像作家や制作に携わっている方をゲストに迎え、トークセッションや制作に関する情報交換を行いました。

オンラインでの繋がりを通じて制作に向かうモチベーションが高まるような、刺激的な会になりました。第一部では、株式会社ネイキッドより、プロデューサーの原 萌華さんにご登壇いただきました。

  イベント第1部の様子

 (右が原萌華さん。左はモデレーターの服部亮太さん)

ネイキッドが定山渓観光協会と協同し企画・開催しているライティングパフォーマンス『定山渓ネイチャールミナリエ』の舞台裏について伺いました。  札幌・定山渓で行われているプロジェクト『定山渓ネイチャールミナリエ』は、ネイキッドと定山渓観光協会が協同し、5年前から開催しているイベント。定山渓温泉にある公園を舞台に、夏から秋にかけ開催されます。幻想的な光と、定山渓の雄大な自然を楽しめるナイトウォークイベントで、定山渓の夏の風物詩として定着しつつあります。

定山渓ネイチャールミナリエの様子1定山渓ネイチャールミナリエの様子2

(写真は公式ホームページより引用)

ネイキッドでは、プロジェクトの企画から制作までを一貫して行っています。今回のプロジェクトでは、「観光客に『定山渓に行ってみたい』と思ってもらう」ことに重点を置いて企画・制作を進めたといいます。定山渓のシンボルであるカッパをモチーフに、映像や音などで自然の豊さを伝える演出を公園内に配置。これらを企画・制作するスタッフは全部で5〜6名ほど。映像制作スタッフの多くは学生時代から制作経験を積んでいて、少数精鋭でプロジェクトに取り組んでいるそう。今回イベントに参加している方も、制作経験を積むことでこういった仕事に関われるかもしれませんね。

第一部の最後に、原さんからネイキッドの『未来創造プロジェクト』の紹介がありました。ネイキッドが学生・子どもと一緒にプロジェクションマッピング等を制作する事業で、企画から制作までの全てを学生と一緒にやるのが大きな特徴。ネイキッドではこの活動を全国で展開し、学生・子どもの創造力の発展をサポートしています。プロジェクションマッピングの作品を見ることはあっても、実際に制作する経験はそう多くないはず。制作の経験を積みたい人や、プロジェクションマッピングに興味がある人にぜひ参加してほしい企画ですね。   

 第一部のお話では、札幌市民の身近にある作品について伺うことができました。制作の裏側を知った上で実際に作品を見に行くと、新たな発見があるかもしれません。

第二部はCGや映像制作の世界で活躍しているクリエイターのmurasaqiさん、寺尾加奈さんにご登壇いただき、座談会形式で制作について伺いました。

イベント第2部の様子

(左下が寺尾さん、右下がmurasaqiさん。中央はモデレーターのさのかずやさん)

murasaqiさんは現在東京で活動しているフリーランスのクリエイター。最近ではVTuberの演出やエフェクトの制作にも参加しています。寺尾さんはCG系のモーショングラフィックスを制作しているデザイナー。現在は海外に住みながら、商品の広告などの制作に携わっています。それぞれの経歴について伺うと、murasaqiさんは元々絵画制作をしていたり、寺尾さんは映像制作会社を退職した後CGの学校に入り直したりと、それぞれ紆余曲折を経て今の仕事にたどり着いたそう。「ツールの使い方を日頃から自主的に研究しています」と語る寺尾さん。

新しい技術が次々出てくる世界で、勉強し続ける姿勢が大切なのかもしれません。参加者からの質問コーナーでは多くの質問が出ました。「使うツールをどう選べばいいか分からない」という質問には、寺尾さんから「今のツールはどれを使ってもある程度近いものを作ることができるので、自分のやりたい表現をどうやったらできるか調べてから選ぶと良いと思います」とアドバイス。プロジェクションマッピングについての質問に対しては、実際に現場に参加することも多いmurasaqiさんから「ライブ・体験型コンテンツを作る専門の業者が存在しており、個人ではできない規模感のものが世の中には多い。自身の制作と並行してどういった業者が世の中に存在するのか調べてみたら良いと思います」とコメントがありました。

今回のイベントはバーチャルビデオチャットツール・spatial.chatを用いて開催されました。それぞれの場所に分かれて話をしたり、イベント参加者が登壇者と直接話をしたりと、活発な交流がなされました。コロナ禍で活動しにくい状況が続いている一方で、オンラインイベントが増え、普段会うことのない人の話を気軽に聞けるようになりました。制作に携わる人にとっては大きなチャンスなのではないでしょうか。このような機会で学びを深め、日々の制作を進めていきましょう。『Sapporo Creative Community』は2022年2月12日に第三回を開催予定です。

     

このページについてのお問い合わせ

札幌市市民文化局文化部文化振興課

〒060-0001 札幌市中央区北1条西2丁目 札幌時計台ビル10階

電話番号:011-211-2261

ファクス番号:011-218-5157