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更新日:2024年2月28日

ふぐによる食中毒

札幌市内では平成16年以降、ふぐによる食中毒は起きていませんが、全国では毎年10~30件の食中毒が発生しています。
ふぐによる食中毒では死亡事例も起きており、その多くが自分で釣ったふぐを家庭で料理したことが原因となっています。
また、他自治体では、ふぐ処理の資格者がおらず、保健所に届出を行っていない飲食店で食中毒を起こした事例も発生しています。

ふぐによる食中毒を防ぎましょう

市民の皆様へ

ふぐの素人調理は大変危険です。絶対にやめてください。
ふぐは強力な毒を持っており、ふぐの種類によって、また、同じ種類のふぐでも季節や生息海域によって、毒のある部位は異なり個体差もあります。
ふぐの毒は煮たり焼いたりしてもなくなることはなく、中途半端な知識や技術での調理は大変危険です。

ふぐを取り扱う営業者の方へ

ふぐの有毒部位を適切に除去するためには、あらかじめ保健所に届出をした施設で、ふぐの種類鑑別や有毒部位の除去等についての専門的知識と技術を有する者が処理を行う必要があります。

ふぐ処理の営業を行う際に気をつけるポイント

保健所に上記の届出を行ってふぐの処理を行う際には、以下の点に十分留意してください。

  • ふぐの種類の選別は的確に行い、種類のわからないふぐは販売、加工等をしてはいけません。(ふぐの種類によって、毒を持つ部位が異なります。)
  • ふぐの卵巣肝臓等の有毒な部位は、確実に除去しなければなりません
  • 皮が有毒な種類のフグについては、ヒレも除去する必要があります
  • 除去した卵巣や肝臓等の有毒部位は、他の食品と混ざることがないよう、確実に処分しなければなりません。
  • 一般消費者に未処理のふぐを販売することは、食品衛生法で禁止されています。

ふぐの毒とは?

「テトロドトキシン」という非常に強力な神経毒で、ふぐの部位によって含まれる毒の濃度が違い、わずか数g食べただけでも死に至る場合があると言われています。
卵巣、肝臓は特に毒性が強く、種類によっては、筋肉(骨を含む。)、皮(ヒレを含む。)、精巣などにも毒があります。また、魚体全てが有毒なふぐもいます。
熱に強く、煮る・焼くなどの調理では毒性はなくなりません。

主な症状

食後20分から遅くとも3時間までに口唇や舌のしびれが起こります。
その後、頭痛、腹痛、吐き気、おう吐、歩行・起立困難、言語障害、呼吸困難などの症状があらわれ、重症の場合は8時間以内に死亡します。

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ふぐによる食中毒発生状況

 全国の発生状況

ふぐ毒食中毒

北海道での発生事例

発生年月 原因食品 患者数 死者数 原因施設 発生場所
平成3年8月 まふぐ(煮付け) 1名 0名 家庭 函館市
平成5年6月 ふぐ(肝臓) 2名 0名 飲食店 札幌市
平成5年10月 まふぐ(みそ汁) 1名 0名 家庭 旭川市
平成5年10月 まふぐ(鍋) 1名 0名 飲食店 旭川市
平成5年10月 とらふぐ(鍋) 1名 0名 家庭 芦別市
平成10年8月 ふぐ(肝臓) 1名 0名 漁船 小樽市
平成16年9月 まふぐ(みそ汁) 1名 0名 家庭 札幌市
平成27年9月 まふぐ(推定) 1名 0名 家庭 斜里町

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しらす干しなどの水産加工品や小魚のパック詰めへのフグの混入について

スーパー等で販売した水産加工品(「しらす干し」など)や小魚のパック詰めに、フグの稚魚や幼魚が混入していた事例が、札幌市内を含め全国的に発生しています。

令和5年度の水産加工品・小魚へのフグ混入事例

札幌市内

発生時期

発生場所

内容

令和5年11月 北区内スーパーA しらす干しにフグ稚魚(約3cm)が混入
令和5年11月 清田区内スーパーB しらす干しにフグ稚魚(約2cm)が混入
令和6年2月 北区内スーパーC しらす干しにフグ稚魚(約1cm)が混入

 

 

全国(一例)

発生時期

発生場所

内容

令和5年5月 神奈川県内スーパー 釜揚げしらすにフグ(2cm)が混入
令和5年5月 横須賀市内スーパー まあじ(豆)にフグ(3cm)が混入
令和5年5月 山口県内販売店 煮干し魚介類にフグ(5cm)が混入
令和5年8月 相模原市内スーパー ちりめんにフグが混入
令和5年8月 岐阜県内スーパー 小あじにフグ(8cm)が混入

※これらの事例で健康被害は発生していません。

魚介類及びその加工品を扱う事業者の皆様へ

(1)混入を防ぎましょう

水産加工品(しらす干し、ちりめんじゃこ、煮干し等)や小型の魚介類(小アジ、小ダイ等)を小分け包装する際は、仕入れた魚にフグをはじめとする有毒魚類が混入していないか確認し、確実に選別をしてください。

フグ稚魚は、しらす干し約10kgあたり1匹の割合で混入しているというデータがあります。また、小魚に混ざりこんでいる場合がある他、中型の魚の口の中から見つかった事例もあります。

(2)フグが混入した商品を販売してしまった場合は

速やかに保健所に連絡してください。

迅速に対応できるよう、回収担当者、消費者への注意喚起、具体的な回収方法等をあらかじめ定めておいてください。

(リーフレット)

水産加工品の販売の際にはフグの混入にご注意ください!(令和6年)(PDF:273KB)

小魚類の販売の際にはフグの混入にご注意ください!(平成26年(PDF:263KB)

消費者の皆様へ

購入した魚に違う種類のもの(不審な魚)が混入していた場合は、食べる前に販売店にご確認ください。

しらす干しに混入しているようなごく小さいフグ稚魚による食中毒事例はこれまで報告されていませんが、フグの毒性はフグの種類や生育段階によって異なり、稚魚であれば食中毒が起こらないとは言い切れません。フグであることが疑われる場合など、種類の分からない魚は食べないようにしてください。

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相談窓口

食中毒については、札幌市保健所食の安全推進課、広域食品監視センター又は各区保健センター健康・子ども課にご相談ください。

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このページについてのお問い合わせ

札幌市保健福祉局保健所食の安全推進課

〒060-0042 札幌市中央区大通西19丁目 WEST19ビル3階

電話番号:011-622-5170

ファクス番号:011-622-5177

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