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更新日:2021年2月22日

事例紹介(平成28年度)

相談事例

No

相談者

対象の子ども

相談項目

相談の概要
1

本人

高校生

対人関係

人との距離感がつかめず人間関係に悩む電話相談を15回ほど受けた事例で、家族との距離感、女子との距離感、リーダーとしての関わり方が相談の主訴でした。失敗して行き詰まると電話をくれます。実に素直に生き生きと語ってくれるので、若い子がどんなことに葛藤しモヤモヤを感じているかがよくわかりました。

“電話での会話を通じて元気を取り戻し、実生活で取り組んでみて、その結果を報告してくれる”というやり取りは、相談員にとっても、とても勇気づけられ、相談活動の意義を感じさせてもらいました。
2

本人・保護者

中学生

学校生活

「スポーツの部活をしている娘が、最近、部活に行く姿に覇気が無く笑顔が消え、朝起きるのが辛いと言うようになった。同じ部活をしている妹に様子を尋ねると、先輩たちに辛く当たられているとのこと。娘は大げさなことにしたくないので顧問の先生には言わないでくれと言うが、迷った末に子どもアシストセンターに電話した。」と母親から相談が寄せられたため、本人と来所面談するよう勧めました。

本人の気持ちを十分汲み取りつつも、自分自身を守るために状況を学校に相談すべきと伝え、本人は悩みつつも、勇気を持って学校に相談したそうです。事実を知った学校側では、速やかに対応がなされ、本人は以前の笑顔と活気を取り戻し、部活動にも積極的に参加しているとのことでした。
3

本人・保護者

小学生

性格行動

「死のうと思った」と娘に言われ驚いた母親から電話があり、相談員が本人とも電話で話して説得し、母子で面談に来てもらい話を聞きました。

本人からは、「仲良くしていた友だちが自分から離れ、休み時間も一人になりとても辛く、学校に行くのが怖い。だから死にたいと思った。お母さんは仕事で忙しくて相談できず寂しかった。」との話がありました。母親も交えて相談し、本人自身の気持ちを整理した上で、本人から上記内容を学校に相談し、併せて子どもアシストセンターと学校が連絡を取り合って本人を“後押し”することを提案し、了解をもらいました。

母親が勇気を出して子どもアシストセンターに相談してくれたことから、「子ども本人と子どもアシストセンター」「子ども本人と学校」「学校と子どもアシストセンター」そして「子ども本人と新しい友達」といういくつもの輪が生まれ、その輪が連携することで、この子に笑顔が戻りました。

※プライバシーを守るため、事例は加工して掲載しています。

調整活動事例

No

相談者

対象の子ども

相談項目

相談及び調整の概要
1

保護者

中学生

学校生活

配布された学級通信の中に学級生徒の活躍などを紹介する記述があり、それを読めばこの生徒にどのような障がいがあるか、また、この生徒が不登校気味であることがわかってしまう表現が見られ、担任からは事前に保護者への相談も無く、学校として障がいがある子どものプライバシー保護や人権に対する意識が低いのではないかという訴えが母親からありました。

子どもアシストセンターからは、校長に入ってもらい話し合いを持つこと、またその前段で調査員が学校に出向き校長に母親の意向を伝えることを提案し同意を得ました。

校長からは、「学級通信への掲載について配慮が十分でなかったことについてはお詫びする。再発防止に向けて担任をはじめ教職員に対し指導する。また、お母さんが来校された際にはこのことを直接お伝えしたい。」とのお話がありました。

調査員から母親に校長の話を伝えたところ、早速学校側と話し合い担任へのわだかまりを払拭するよう努力したいとのことでした。その後、母親は校長と面談を重ねながら担任との信頼関係を徐々に回復し、この生徒の不登校の改善に向け連携しているとのことでした。
2

本人・保護者

高校生

いじめ

別の学校に通う友人からクラスメイトの好きな男子を教えてと頼まれ教えてしまったところ、そのことを知ったクラスメイトが怒って、本人とのスマホ無料通信アプリでのやりとりで「死ね」「まだ死んでなかったの?」などの書き込みをし、また別な子に指示して、クラスメイト間でやりとりしている同じアプリの“グループトーク”で本人の好きな男子の名前を書き込み流したとのこと。本人からは「クラスのみんなから何か言われるのが嫌なので学校に行きたくない。書き込みを削除してみんなの頭から忘れてほしい。」との訴えがありました。母親からも、書き込みをされた以降、本人がひどく落ち込み、不安感から自傷行為することも見られたため、子どもアシストセンターからも本人が安心して登校できるよう学校に働きかけてほしいとの意向が示されました。

調査員が高校に出向き、校長に訴えの内容を説明したところ、校長からはクラスメイト2人に対し担任から指導を行うとともに、本人への冷やかし等が無いように、学年全体で対応していきたいとの話がありました。

校長の話を母親に伝えたところ、改めて学校を訪問して校長と本人の登校できる環境を整えるための話し合いを行いたいとの返答がありました。その後、本人は登校を再開したとのことです。
3

本人・保護者

小学生

子どもと教師の関係

新学期となり担任の先生が変わったが、新しい先生は話が長くてわかりづらく、課題ができていないと放課後教室に残されたり、些細なことで叱られて廊下に立たされ、また授業中に何度手を上げても当ててもらえない。先生やクラスメイトから疎外されているように感じて学校に行くのが辛いとの話がありました。

また、母親からは、本人が頭痛や腹痛を訴えて登校を嫌がるため事情を聴いたところ

本人から前述の話を聞き、そのことを学校に事実確認をした際に、本人の話と担任の先生の話が食い違いが見られ、学校に対し不信感が生じているとのことでした。

母親の要請を受けて調査員が小学校に出向き、校長・教頭に訴えの内容を説明したところ、「本人が疎外されたと感じ嫌な気持ちになったことについてお詫びし、母子に対して受容的な姿勢で対話しながら改善していきたい。」とのお話がありました。

校長・教頭の話を母親に伝えたところ、学校側との対話のきっかけができたことに感謝の意が述べられ、学校との対話に応じるとのことでした。

その後、本人は落ち着きを取り戻し、母親に送られながらも、ほぼ毎日登校しているとのことです。

※プライバシーを守るため、事例は加工して掲載しています。

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