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更新日:2022年8月31日

事例紹介(令和3年度)

相談事例

No

1.相談者

2.対象の子ども

3.相談項目

4.主な相談方法

相談の概要
1

 

1.保護者

2.高校生女子

3.不登校

4.Eメール

高校3年生のTさんを娘にもつお母さんから「娘が学校に行けず、ごはんを食べられなくなった」と心配し、メールで相談を受けました。

高校3年生になったある時、自分の見た目が急に気になり、毎晩ごはんを抜くようになりました。同じ時期に受験勉強も本格化、勉強量が増え、体はやせ細り、ついには学校に行くことも怖くなってしまいました。

まずは学校や病院に行って相談することを勧めましたが、成績や友達との関係をTさんが気にしているようだったので、子どもアシストセンターで本人を含めて面談をし、その後電話やLINEでTさんと相談を続けました。

相談員からはゆっくり休養をとることや身近なリラックスの方法などをアドバイスしながら、本人の話を聞き、学校や病院に相談することを提案していきました。はじめは抵抗感があったようですが、徐々にお母さんと協力をして相談や受診をし、少しずつ回復していったように思います。

その後、志望した大学にも合格でき、高校も無事卒業できたようで、最後には本人から連絡もくれました。

Tさんやお母さんが安心して相談できる場所であったことで本人が自分でまた歩き出せるようにアシストできたのではないかと感じる事例でした。
2

1.本人

2.中学生

3.友人関係

親子・兄弟関係

4.LINE

中学1年生Aさんから、「LINEで友だち削除されたり、既読スルーされたりする」とのLINE相談がありました。

相談を進めるうち、学校での陰口などもあり登校したくない気持ちになっていること、発達障害があり通院中、放課後デイサービスに行っている、ネッ友ともうまくいっていないこと・・・などがわかってきました。

「おうちの人には話したのかな?」と投げかけたときに、母子家庭であり相談することは難しいと感じていることがわかりました。

友達関係だけではなく家族の問題も抱えている様子からもう少し深く話を聞く必要があると判断し、電話での相談に誘ったところ快く受け入れてくれました。

その後、声のトーンや間合いの雰囲気から、Aさんのより切実な困り感を受け止めることができました。また、母親に相談できない理由として母親に精神疾患があることがわかりました。

電話で話すことで相談員の思い、Aさんの思いを交換し合うことができ、適切な解決策を一緒に考えることができました。その結果、本人の困り感について要点がまとまり、まずは担任の先生にそれを伝えると言うことになりました。

もう一つ相談員として気がかりだったのは、Aさんの母親に精神疾患があることでした。相談を続ける中で得た情報ですが、そのことで養育にかかわる問題が出てくる可能性を感じ、今後も継続してAさんを見守っていかなければいけないと思いました。

また、状況によっては家庭を支えて行くための関係機関へつなげることも必要であると感じました。

このように、LINEから始まった相談ですが、電話相談に切り替えたことにより最初に見えてこなかった問題が見えてきた事例です。

※プライバシーを守るため、事例は加工して掲載しています。

調整活動事例

No

1.相談者

2.対象の子ども

3.相談項目

相談及び調整の概要
1

 

1.本人

2.高校生

3.親子・兄弟関係

高校生のAさんから「親から暴力を受けているため、離れて暮らしたい」との電話相談を受けました。Aさんは家を出て一人暮らしを希望していましたが、金銭的な余裕がないため、住むところや生活費の支援を受けたいとの主訴でありました。虐待案件であるため、アシストセンターからは児童相談所(以下、児相)へ相談するように勧めましたが、本人が直接児相に相談することに抵抗があると訴えたため、アシストセンターが本人と児相の間に入り、調整を行うこととなりました。

まず、児相に情報提供を行いました。その後、児相とAさんで面談が行われ、児相から自立援助ホームの入所を勧められました。Aさんが自立援助ホームへの入所を希望したため、アシストセンターが自立援助ホームや児相等の関係機関と入所に向けた調整を行うとともに、入所に係る手続きを行う際には、A​​​​​​さんに同行しました。

Aさんが自立援助ホームに入所した後も、Aさんとは定期的に連絡を取り合い、心配事や悩み、近況等の確認を行いました。また、アシストセンターとしても、自立援助ホームへAさんの状況の聞き取りを継続し、Aさんの施設での生活等の把握に努めるとともに、Aさんの思いを施設側に伝えるなど、Aさんと施設側の橋渡しを行いました。

その後、Aさんの状態は落ち着き、施設で安定した生活が送られていることから、調整活動は終結することとなりました。
2

 

1.母親

2.小学生

3.子どもと教師の関係

小学1年生のBさんを息子にもつお母さんから、「息子が担任を怖がり学校に行きたがらない」との電話相談を受けました。Bさんには軽度の発達障害があり、学校生活では配慮が必要ですが、いつも担任から叱られてしまい、叱られる理由もわからず恐怖感だけが残ってしまっている様子でした。

Bさんとお母さんを面談に誘い、話を聞いていくと、これまでお母さんは担任と電話でのやりとりしかしておらず、家庭と学校間で十分な話し合いがされていないことがわかりました。

その後調査員が当該小学校を訪問し、校長・教頭と面談を行いました。面談の中で、母子と学校との間に誤解が生じていることがわかったため、学校へは母子の意向を伝え、互いに情報共有を行いました。引き続き子どもアシストセンターが学校と母子との間に入り、相互の信頼関係の回復と、本人の登校の継続を図ることとしました。

その後、母子と学校で定期的に面談が行われるようになり、少しずつ関係性が築かれていきました。次第に本人の担任への恐怖心がなくなり、最終的には登校を再開することができるようになりました。

現在、本人は元気に学校に通うことができており、母子ともに安心した様子で、学校との厚い信頼関係が構築されていることがうかがえました。

※プライバシーを守るため、事例は加工して掲載しています。

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