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更新日:2021年2月22日

事例紹介(平成26年度)

相談事例

No

相談者

対象の子ども

相談項目

相談の概要
1

本人

小学生

いじめ

以前は仲良く一緒に遊んでいたクラスメートのグループから、執拗に仲間外れをされるようになってしまった男の子。本人の言葉づかいが相手を怒らせたのがきっかけのようですが、何度も謝っても許してもらえず、無視や悪口を言われることが続きました。

本人が勇気をもって電話で話してくれる今の辛い思いや後悔の気持ちを優しく受け止め、数か月にわたり本人を励まし続けました。新年度を迎える頃には、「気持ちを切り替えて、悪口に負けないで乗り越えていきたい」と、希望を語ってくれました。
2

本人

高校生

学校生活

心から信頼できる友達がいない…、表面だけの付き合いに意味はあるの?…、生きていても仕方がない…。学校での友人関係に疑問と失望を感じている女子高校生からメールで相談が寄せられました。簡単に答えが出るテーマではありませんが、本人の気持ちや信念のメッセージをしっかり受け止め、相談員が感じた思いのメッセージを返します。

約1か月にわたりメールのキャッチボールを繰り返しました。本人も、これまで誰にも言えなかった話ができて、心の中が整理でき、気持ちにゆとりが生まれたようでした。
3

保護者

中学生

不登校

中学生の男の子が不登校になって1か月が経過し、今後どのようにしてよいのか焦りを感じている母親から電話で相談がありました。面談にお誘いし、本人の生活の状況を詳しく聞き取ったところ、本人に「登校したい」という意思はあるものの、プレッシャーが高まると、どうしても行けなくなってしまうということでした。

母親が本人の気持ちを受け止めつつ、二人三脚の要領で焦らず本人のペースに合わせて応援していくことを助言。後日、本人が登校再開したと嬉しい報告がありました。
4

保護者

小学生

養育・しつけ

小学生の男の子が、毎日の宿題や身支度が思うようにできず、そのつど無理な嘘で取りつくろってしまい、そのことを母親が叱責すると、決まって言い合いやケンカになってしまうという母子世帯からの相談でした。

面談にお誘いし、子ども本人と母親からそれぞれ話を聴いたところ、母親も本人のことを思って口を出すのですが、そのプレッシャーが本人を追い詰めていることがうかがえました。親子だけではどうしても歯車が噛み合わないところを、相談員が二人の間に入ってお互いの気持ちを伝達しました。常に二人暮らしの世帯ですが、母親と本人が適度な距離を保ちながら、相手の気持ちを尊重することが大切であると助言しました。

※プライバシーを守るため、事例は加工して掲載しています。

調整活動事例

No

相談者

対象の子ども

相談項目

相談及び調整の概要
1

保護者

中学生

いじめ

何カ月もの間、複数のクラスメートからいじめを受け続けているが、学校の対応が不十分なことから学校に対しても不信感があるとして、母親から相談がありました。

調査員が中学校を訪問し、学校での認識や対応について確認しました。学校でもいじめの問題は認識しており、本人に危害が及ばないよう注意しながら組織的に対応しており、今後も最大限努力していきたいとのことでした。

特定の生徒からのいじめ行為は続いていましたが、問題解決のためには、学校と本人世帯の信頼関係の回復が不可欠でした。調査員が学校訪問をして対応等の状況を確認し、それを保護者・本人との面談で説明することを複数回繰り返し、双方の思いを伝え合う中で、学校と本人世帯との信頼関係を回復することができました。

新年度を迎えるにあたって、学校と保護者の協力関係を築き、本人の環境改善を図ることができました。
2

本人

中学生

虐待

中学生の男子からメールで相談がありました。母親が交際している男性(本人の父親ではない)が一緒に暮らしているが、男性が母親を殴る、髪を引っ張るなどの暴力が絶えず、自分に対しても人格を否定するような暴言を吐かれ、とても怖い思いをしているとのことでした。

虐待が強く疑われたため、本人に了解を得て児童相談所に虐待の通告をし、本人から聞いた家庭の状況を説明しました。また、家の中で自分の居場所がなくとても心細い気持ちでいることや、母を慕っているためこれからも母と一緒に暮らしていきたいことなど、メールに綴られた本人の気持ちを児童相談所の担当者に伝えました。

児童相談所では、本人の気持ちも鑑みたうえで早急に調査して対応するとの返答をいただきましたが、児童相談所からの働きかけがあるまでの間、不安な気持ちでいる本人からのメールに励ましのメッセージを送りました。

その後、本人から報告があり、児童相談所の職員が家庭訪問に訪れて、本人の話を聴いてくれたこと、男性が家から出て行ったことが確認できました。家族に対する家庭内暴力や、本人に対する暴言は「虐待」と言えるのですが、子ども自身が児童相談所に相談するのは、抵抗が感じられる場合もあります。アシストセンターに相談してもらうことで、児童相談所につなげることができました。

※プライバシーを守るため、事例は加工して掲載しています。

救済申立てによる調査事例

No 申立てと調査の概要
1

【申立て】

地域のボーイスカウト団に属する小学生の保護者より、当該児童が団の指導員から過去に暴力を受けたと話しているが、これについて理由などの説明がないとの訴えがあった。また、相談者の子どもが関わった団員同士のトラブルにあたり、団に対して指導員の体制、資質等について疑念を伝えたところ、団より退団を促されたが、退団しなければならない理由について子ども本人に説明がないことから、子どもの権利が不当に侵害されているとして保護者より救済の申立てがなされた。

 

 

【調査】

 

ボーイスカウト団の団長、隊長に対して、調査員が面談により聞き取り調査を実施した。団としては、指導員による暴力については、これを否定しているとの回答であった。また、自主退団を促した理由については、保護者との信頼関係が保てないためであり、保護者には既に十分に説明しているとの回答であった。

調査で得られた回答を申立人に説明した。申立人としては、子どもが団を退団する意思は固まっているが、改めて子ども本人から退団の意思を伝えるなどの方法により気持ちの整理をしたいため、今後のアシストセンターの支援につき検討を継続したいとの意向であったことから、平成27年度に調査継続することとした。
2

【申立て】

申立て1と同事案において、別の児童も指導員からの暴力を受けたとの訴えがあったこと、退団を促されたこと、これらについて納得のいく説明がないことを不服として当該児童の保護者より救済の申立てがなされた。

 

 

申立て内容、調査経過について、申立て1と同様。

 

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