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更新日:2022年10月1日

コラム「こんにちは、アシストです」(2022年10月号)

「なんくるないさー」~佐藤相談員~

今年は沖縄本土復帰50周年の年です。

記念の年という事で、今年は沖縄に関するドラマや映画が数多く公開されています。私もいくつかのドラマや映画を見て、改めて沖縄という地の歴史や文化、そこで暮らす人たちの思いや人柄等に触れることができました。この機会に、自分なりに沖縄について考えてみたいと思います。

みなさんは、沖縄と聞いて思い浮かぶものは何ですか。あるアンケート結果で、「沖縄と聞いて思い浮かぶものベスト10」が掲載されていました。どれも南国沖縄を想像するものばかりでした。

 

1位:海2位:サーターアンダーギー3位:シーサー4位:美ら海水族館5位:海ぶどう

6位:首里城7位:パイナップル8位:紅いもタルト9位:沖縄そば10位:もずく

※圏外では、安室奈美恵・ちんすこう・ゴーヤチャンプルー・泡盛・オリオンビール等です。

 

以前、私は沖縄旅行をしたことがあります。沖縄本島・石垣島・宮古島・西表島・竹富島と島めぐりをしました。どこへ行っても、北海道とは違う青い海と空を見てその美しさに感動しました。また、沖縄そば、ラフテー、ゴーヤ、パイナップルなど、北国と違う南国食材の料理を堪能したのを覚えています。そして、首里城、ひめゆりの塔、サトウキビ畑など沖縄の歴史を肌で感じ、地元の人と接するなかで北海道の言葉とは違う沖縄の言葉に興味を持ちました。

沖縄の言葉は、外国語のようでその意味がよく分からない言葉がたくさんあります。「めんそーれ」「はいさい」「まーさん」「ちばりよー」など数ある言葉の中で、特に私が気に入ったのは「なんくるないさー」という言葉です。みなさん、その意味をご存じですか。

標準語訳では「大丈夫。なんとかなるさ。」とあります。私なりの勝手な解釈ですが、「なるようにしかならないよ。」「何もしなくても、何とかなるよ。」という意味だと考えていました。そして、南国の人たちは陽気な土地で、のんびりと楽観的に生きているんだなぁとイメージしていました。しかし、本来の意味を知り、沖縄の人々の実直で前向きな生き様が言葉となっていることがわかりました。

「なんくるないさー」は、【真(まくとぅ)そーけーなんくるないさ】という定型句からきたものだそうです。その本来の意味は、【真そーけー】=人として正しい行いをしていれば、【なんくるないさ】=自然とあるべきようになるものだ。つまり、『ちゃんと挫けずに正しい道を歩むべく努力をすれば、いつかきっと報われて良い日がやってくるよ。』ということを知りました。改めて「なんくるないさー」という言葉がますます好きになりました。

さて、沖縄県の魅力を知る興味深い調査がありました。

第4回地域の持続性調査2022で「幸せであると感じる都道府県」のランキングが発表されました。1位は沖縄県、2位は鹿児島県、3位は宮崎県でした。なんと沖縄県は2年連続1位でした。なぜ、沖縄県は自分が幸せだと感じている人が多いのでしょうか。その理由をある人は「沖縄県の人は、収入面などで悩みを抱える人は多いが、周りの人と悩みを共有できる人間関係があり、前向きに物事をとらえる気質があるからではないか。」と述べています。

2020年から続く長いコロナ禍。コロナアウトは一体いつになるのでしょうか。なかなか出口が見えず、私たち大人でも不安な日々が続いています。子どもたちはもっともっと不安な日々が続いていると思います。友達のこと、学習や進路のことで、悩んだり、困ったり、迷ったり、どうしようもない時があるかもしれません。そんな時、「周りの人と悩みを共有する。」「前向きに物事を考える。」という考え方を自分の生活に取り入れてはどうでしょうか。

大丈夫。大丈夫。大人も子どもも「なんくるないさー」の精神で、笑顔で生活していきましよう。

 

『ちゃんと挫けずに正しい道を歩むべく努力をすれば、いつかきっと報われて良い日がやってくるよ。』

 

令和4年10月1日

 

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