ホーム > 健康・福祉・子育て > 子育て > 子どもの権利救済機関「子どもアシストセンター」 > コラム「こんにちは、アシストです」 > コラム「こんにちは、アシストです」(令和4年度) > コラム「こんにちは、アシストです」(2022年7月号)
ここから本文です。
最近、心がギスギスしたことはないですか?私は、とあるコラムを読んでとっても温かい気持ちになりました。皆さんにも是非読んでもらいたいと思い、執筆者である小川翔太郎弁護士のご許可をいただき、転載させていただきます。
以下、転載です。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------
「皆さん、おさるのジョージを知っていますか?私は、子どもができるまでは、名前くらいは聞いたことがある、という程度でした。というか、イタズラ好きの猿がみんなに悪いことをして困った人の様子を見て楽しんでいる、といったアニメだと勝手に思っていました(そんなものが放送される訳はないのですが。)
ところが、です。見てみると、全く違うのです。そのストーリーの素敵さたるや。とことん惚れ込んでしまいました。すごく癒されます。
当初、子どものためにと思い、テレビ放送を録画して子どもと妻と見ていましたが、気が付くと、子どもが寝静まった後に、妻と2人で見るようにもなりました。
何がそんなに素敵か、をお話しする前に、まずはジョージについて説明します。
まず、ジョージは、イタズラ好きの悪い猿ではありません。身の回りのものを何でも調べてみないと気がすまない、知りたがりのこざるです。要は子どもです。子どもと同じように、身の回りのことに何でも興味を持ち、実験をし、失敗し、学ぶ、ということを繰り返す、すごく素直なお猿です。
ジョージは人間の言葉を話すことができません。「ウキ!」なんて言っています。それでも、視聴者は登場人物の言動やナレーションでジョージの考えや気持ちを知ることができます。このナレーションは、物語の雰囲気に合致するもので物語全体に一花添えています。
さて、「おさるのジョージ」の素敵なポイントはいろいろあります。例えば、登場人物がとても粋な点です。皆さんの周りに粋な人っていますか?粋な人って恰好いいですよね。ジョージの周りにはたくさんいるのです。
そんな粋な登場人物がいる中で、今回特に推したいのは、「黄色い帽子のおじさん」です(公式サイトには「黄色い帽子のおじさん」と記載されているのでそのまま記載しますが、黄色いのは帽子だけではないので、ツッコミどころ満載です。)
おじさんは、ジョージと一緒に生活しています。ジョージの一番の友達であり、良き理解者であり、ジョージをいつも信頼している親のような存在でもあります。ジョージは、とにかく身の回りのことに何でも興味を持ち、実験をし、失敗します。そのため、このおじさん、結構振り回されます。例えば、家中がぐちゃぐちゃになったり、水びたしになったりするなんてことは日常茶飯事です。また、計画通りに事が進まないなんてこともほとんどです。
それでも、おじさんは絶対に怒りません。そして、必ずポジティブな発言をします。決してネガティブな発言はしません(「・・・嘘だろ・・・。」とかは言います(笑))。
一つ具体例を挙げます。私が特に好きな回に「太陽がマッくら!」という回があります(ここからはネタバレになりますので、ご注意ください。)。
ある日、ジョージとおじさんは、家から車で3時間ほどの距離にある公園に皆既日食を見に行くことになりました。おじさんは、前々から皆既日食の日を楽しみにしており、何か月も前から2人分の日食眼鏡(太陽光から目を守るサングラスのような眼鏡)を購入して準備をしていました。
ところが、2人は、ジョージのミスで日食眼鏡を置いたまま家を出てしまいました。そして、車で公園に向かう途中、日食眼鏡がないことに気が付きます。
さて、問題です。このとき、おじさんは何と言ったでしょうか?
・・・正解は、「大丈夫だ、まだ皆既日食までには十分時間がある。(どの店も日食眼鏡を買うために長い行列ができているけど)列が短めの店を探してみよう」です(何か月も前から準備していたことが台無しになったのに!!)。
ところが、どんなに探しても日食眼鏡は売り切れ。皆既日食の時間もあるので、結局、2人は、日食眼鏡が手に入らないまま公園に向かうこととなります。
さて、問題です。このとき、おじさんは何と言ったでしょうか?
・・・正解は、「日食眼鏡がなくても楽しめるさ、直に太陽を見なければいい」です(日食眼鏡の重要性を知っているのに!!)。
その後、気を取り直して車で公園に向かう2人でしたが、そんな2人にまたもや試練が訪れます。何と車がガス欠で停まってしまうのです。まさに絶対絶命のピンチ。
さて、問題です。このとき、おじさんは何と言ったでしょうか?
・・・正解は、「いや心配ない、歩いたって公園まではそう遠くないはずだ」です(車を乗り捨て、かつ、それなりの距離を歩かないといけないのに!!)。
その後もいろいろありましたが、結局、2人は公園にたどり着き、無事に皆既日食を見ることができました。しかも、単に皆既日食を見ることができただけではなく、いろいろあって、何と日食眼鏡で皆既日食を見ることができました。このように、2人は皆既日食をとても楽しむことができました。
いよいよ物語の最後の場面です。気が付くと、皆既日食中だというのにジョージは疲れて眠ってしまっていました。
さて、問題です。ジョージに対し、おじさんは何と言ったでしょうか?
・・・正解は、「良い夢見ろよ」です(!!)。
私は、おさるのジョージに忘れかけていたものを思い出させてもらった気がします。とても学びの多いアニメです。
皆さんは、最近忙しすぎてギスギスしていないでしょうか。心に余裕がなくなっていないでしょうか。子育て世代の方はもちろん、そうではない方も、もしかすると、おさるのジョージが良い心の処方箋になるかもしれません。
心がパンクする前に、一度、おさるのジョージをご覧になってみてはいかがでしょうか。」
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------
転載終わりです。
いかがでしたか?少しでもご興味を持たれた方は、是非おさるのジョージをご覧ください。「黄色い帽子のおじさん」の寛大さに触れれば、温かい気持ちになれること間違いなしですよ!
令和4年7月1日
このページについてのお問い合わせ
Copyright © City of Sapporo All rights Reserved.