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更新日:2020年5月1日

コラム「こんにちは、アシストです」(2020年5月号)

「異世界はすぐそこに」~永井相談員~

僕はアニメが好きです。アニヲタというところまではいきませんが、マンガよりアニメ、小説より映画の方が好きなので映像媒体のものが自分に合っているということなのだと思います。映像で見る迫力や緊張感にワクワクしながら、マンガや小説の世界をアニメに落とし込むクリエイターさんや声優さんの仕事にいつも尊敬の念を感じます。

もともとガンダムやドラゴンボール、ワンピースなど男の子が好きそうなアニメばかり見ていましたが、最近欠かさず見ているのは「異世界転生系」と言われるジャンルのアニメです。異世界と聞くと必ずチェックしている自分がいるので何か自分が惹かれるものがあるのだと思います。

異世界転生系の主人公は自分の意思とは関係なく異世界に転生します。あるときはゲームのプレイ中にまたあるときは突然事故で死んでしまってと準備万端で転生する主人公はいないと思います。転生後、主人公たちはあらゆる逆境を乗り越えながら仲間をつくり、厳しくも充実した日々を送っているように僕は見えます。

なぜ僕は惹かれるのか、じっくり考えてみると1つの理由が浮かびました。それは僕たちにも異世界転生と同じようなシチュエーションがあって、不意にアニメのキャラクターが困難に立ち向かう姿に勇気づけられたり、充実した日々を送っていることにあこがれたりしているのではないかということです。

「異世界転生」を「自分の意思とは関係なく急に違う環境に置かれ、困難に立ち向かわなければいけなくなること」と置き換えると現実でもいろんな場合が考えられるのではないでしょうか。例えば、進学やクラス替え、いじめ、受験、就職…多くの人が経験することの中に存在していると思います。そのような状況で困難を乗り越えたい、充実した日々を送りたいと思うからこそ異世界転生系のアニメが多くの人から人気を集めるのではないかというのが僕の考えです。

さて、アシストにも自分の意思に反して厳しい環境に置かれ、悩み、苦しんでいる人からたくさんの相談がきます。そういった皆さんとどうしたよいか、一緒に悩み、考えるのが相談員の仕事だと思います。皆さんと考えるとき、ぼくが大事にしていることは「世界は1つではない。あなたが求める異世界はすぐそこにある」ということです。アニメの主人公のように僕たちは自分の意思とは反して困難に立ち向かわなければいけないことはある、ただ、その一方で僕たちは自分の生きる世界を選ぶ権利も持っているんだということをいつも心の片隅に置いてお話を聞いています。

まずはアシストがあなたの心安らぐ異世界になれるよう日々邁進していこうと思います。皆さんに好きなアニメはありますか?

 

令和2年5月1日

 

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