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更新日:2021年12月21日

油漏れ事故が多発しています!

 積雪寒冷地である札幌市では、暖房用灯油タンクなどが多く設置されていることもあり、毎年100件以上の油漏れ事故の通報があります。

 発生場所は、一般宅が最も多く、全体の約4割を占めています。

 また、燃料使用量が多い集合住宅では、大規模な漏えい事故が多くなっています。

1事故が起こると・・・

火災発生の危険があるだけでなく、河川への流出による水質汚染や水道水に油の臭いがつくなど日常生活に影響を及ぼすこともあります。

油事故の影響

2事故の主な原因は・・・

老朽化による配管・タンクの腐食

配管からの漏えい事故は、ほとんどが設置後15年以上経過した施設で発生しています。 

配管の誤切断・損傷

草刈機による誤切断やピンの打込みによる地中配管の損傷などがあります。

油事故の原因

日常点検・計画的な配管等の交換を行い、事故の未然防止に努めましょう!

3ここを点検しよう!点検チェックリスト

地上ホームタンクの点検箇所(一般宅・集合住宅)

  1. 地上ホームタンクの点検箇所タンク本体に錆や穴などはありませんか?  
  2. 燃料ゲージの動きに異常はありませんか?急に給油量が増えたことはありませんか?
  3. ストレーナーのひび割れや配管の接続部からの漏れはありませんか?
  4. 燃料配管からの漏れはありませんか?
  5. 脚部は強固に架台に固定されていますか?
  6. 土や周辺から灯油の臭いはしませんか?

地下貯蔵タンク等の点検箇所(集合住宅)

1. 地下貯蔵タンク地下貯蔵タンク等の点検箇所

  • 油の給油量・在庫量が急に増減したことはありませんか?
  • 漏えい検査管の使用時に、油分や油臭はありませんか?

2. 点検ボックス

  •  ボックスに変形、破損はありませんか?
  • 滞油、滞水及び土砂などの堆積はありませんか?
  • 配管などに錆や腐食はありませんか?

3. ポンプ

  • 本体に異音、異常振動、異常発熱はありませんか?
  • 回転軸部などから油がにじみ出ていませんか?

4. その他タンク

  • タンク本体に、亀裂、変形、損傷はありませんか?
  • タンク本体や配管に剥離や腐食はありませんか?
  • 油のにじみ出ている箇所はありませんか?
  • センサー等の異常による警報は出ていませんか?
  • オイルストレーナーが設置されている場合、フィルターの汚れや不純物の混入はありませんか?

 ※点検方法にご不明な点があれば、最寄りの消防署や灯油の配送業者にご相談ください。

 (参考)消防局資料「危険物施設の日常点検ガイド」

 

4油が漏れてしまったら・・・

  • 油漏れの対策は、本人(原因者)が行わなければなりません!
  • 対策が遅れると、損害賠償請求が行われる場合もあります!

油漏れに気づいたら、早急に対策しましょう!

対策完了までの流れ

1. 通報

  油が流出したとき又はその疑いがあるときは、119番又は最寄りの消防署に通報してください。

2. 状況確認

 発生場所、漏えい原因、漏えい量、被害状況などを調べてください。

 応急処置をしてください。(バルブを閉める。油の受け皿・バケツを置く。など)

3. 対策の実施

 対策を行う前に、必ず油を含む土の範囲を特定してください。

 油を含む土の対策(除去・浄化・井戸からの回収など)を実施してください。

 ※油処理剤を使用する場合は、生物処理系油分解剤・油吸着剤を使用してください。界面活性剤系の分散剤・中和剤を使用すると、土の中の油を拡散させるおそれがありますので、ご注意ください。

4. 対策完了

 対策内容について、札幌市環境対策課に報告してください。(貯油事業場等の場合のみ)

油事故措置完了報告(記載例)(PDF:154KB)

油事故措置完了報告(書式)(ワード:17KB)

 ※事故の原因や被害状況等の調査のため、消防署にも報告が必要な場合があります。

速やかな対応が被害の拡大を防ぎます!

5主な対策例

1. 除去(土の入替え)

  • 除去 油を含む土を掘削し、その後きれいな土で埋め戻す方法。
  • 建物がない場所や建物の解体撤去後に適用が可能。
  • 油を含む土の範囲が大きく、含まれる油の濃度が高い場合、費用が高額になる場合あり。

2. 浄化(微生物による分解)・バイオレメディエーション

  • 浄化 油を含む土壌を掘り返さずに、直接地中に空気や栄養塩などを供給し、油の分解促進を図る方法。
  • 広範囲に及び大規模事故や、操業中の建物下にある油にも適用が可能。
  • 微生物の働きにより、浄化完了まで数か月から数年必要。

3. 井戸からの回収(地下水の揚水)

  • 井戸からの回収井戸から地下水をくみ上げることで、地下水中に存在している油の回収、油の敷地外への拡散防止などを行う方法。
  • 分解剤(洗浄剤)を入れるとさらに効果大。
  • 建物下にある油を浄化する場合にも適用が可能。

6貯油事業場等の責務

 水質汚濁防止法第14条の2では、特定施設、指定施設又は貯油施設等からの有害物質、指定物質又は油の公共用水域への排出・地下への浸透により人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるときは、直ちに、応急の措置を講ずるとともに、速やかにその事故の状況及び講じた措置の概要を報告しなければいけないと規定されています。

事故時の規制対象

施設の種類 施設の説明 有害物質 法第2条第2項第2号に規定する項目 指定物質
特定施設

有害物質を含む、又は生活環境に被害を生ずるおそれがある汚水又は廃液を排出する政令で定められた施設(法第2条、法施行令第1条)

 

指定施設

有害物質を貯蔵・使用する施設

有害物質及び指定物質を製造・貯蔵・使用・処理する施設(法第2条)

 

 
貯油施設等

政令で定める油を貯蔵する施設、又は油を含む水を処理する施設(法施行令第3条の5)
※政令で定める油:原油、重油、潤滑油、軽油、灯油、揮発油、動植物油(法施行令第3条の4)

 

 

 

 

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このページについてのお問い合わせ

札幌市環境局環境都市推進部環境対策課

〒060-8611札幌市中央区北1条西2丁目 札幌市役所本庁舎12階

電話番号:011-211-2882

ファクス番号:011-218-5108