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更新日:2023年8月10日
CT(Computed Tomography :コンピュータ断層装置)とはエックス線を使って身体の断面を撮影する検査です。様々な角度の画像から、病気の早期発見や手術後の再発、治療効果判定などの診断に役立っております。造影剤の使用の有無は検査目的によって異なりますが、造影剤を使用することにより、血管や血行動態、病変の描出などの情報を得ることができます。
予約、緊急・臨時の検査に対応しています。患者さんをお待たせしないことを心がけておりますが、緊急を要すると判断した場合にはその検査を優先することもあります。その際には多少の待ち時間が発生する場合がありますので、ご了承ください。
普段の服装のままでかまいませんが、ネックレス、金属ボタン、ベルトなどは画像に影響を及ぼします。必要に応じ、身に着けている金属を外し検査着に着替えていただく場合があります。
当院で行っている、代表的なCT検査をご紹介いたします。
ヨード密度画像 /肺動脈塞栓症
右肺動脈の血栓(→)により、肺の血流が低下している領域(▲)をカラーマップで表示。
通常画像
ヨード密度画像
尿酸除去画像と実効原子番号画像/腎結石
除去された部分(↑)は尿酸成分であり、実効原子番号解析で尿酸結石と推定。
尿酸除去画像
実効原子番号画像
仮想単色X線画像/肝転移
通常画像・120kVpを低エネルギー・40keVで表示することにより、組織コントラストを強調表示。
通常画像(120kVp)
低エネルギー画像(40keV)
仮想単色X線画像/肘関節・金属プレート
通常画像・120kVpと同等の70keV画像を高エネルギー・140keVで表示することにより金属アーチファクトを低減。
通常画像同等(70keV)
高エネルギー画像(140keV)
造影剤を使用し、冠動脈の状態を調べる検査です。心拍数を抑える必要があるため、検査前に薬の内服などの準備が必要です。準備から検査終了まで1時間から1時間半ほどかかる場合があります。
心臓の撮影データをもとに作成した全体像・冠動脈の形態
炭酸ガスを注入し大腸を膨らませた状態で検査を行い、実際に大腸カメラを使用したような画像を作成できます。この検査を受ける際には、検査前日から下剤の服用等の処置がございますので、詳しくはスタッフにお尋ねください。検査当日は専用の検査着に着替えていただきます。炭酸ガスを大腸内に十分入れた状態で撮影を行う必要があるため、お腹の膨満感があります。炭酸ガスは検査終了後10~15分ほどで体内に吸収され、腹部の膨満感は軽減されますのでご安心ください。
大腸の撮影データをもとに作成した3D画像と仮想内視鏡像
椎体、上肢・下肢の関節を対象とした検査を行います。一般撮影ではわかりにくい微小な骨折や術前の評価に用いられます。検査は5分ほどで終了しますが、関節や骨格をより明瞭に描出するために、部位に応じて体位を変える必要があります。痛みがある方はお知らせください。
関節・骨格撮影のデータをもとに作成した3D画像
手術のシミュレーションや切除部位決定の補助等を行うための画像です。CT・MRI・血管造影などの検査で得られた画像データから様々な3D画像を作成して、手術に役立てております。また、患者さまへの説明のために用いることもあります。
脳(下垂体)
肺
肝
手術支援画像の例
目的別に3台のCT装置を使い分けております。様々な診療科・地域連携病院から依頼されるCT検査に対応しております。
PHILIPS社製 64列デュアルエナジーCT
2019年9月に導入された2層検出器搭載デュアルエナジーCT装置です。従来のCT画像に加え、収集されたデュアルエナジーデータから、仮想単色X線画像、ヨード密度画像、実効原子番号画像などの様々な情報を持った画像を取得でき、診断能の向上に役立ちます。また、造影剤量を低減してもコントラストを向上させることが可能となります。
Canon社製 320列CT
2011年に導入された装置です。短時間で広範囲のボリューム撮影が可能であり、造影剤量の低減や息止め時間短縮の他、血行動態の描出に優れます。また、画像処理技術により被ばく量を低減しています。
Canon社製 80列マルチスライスCT
主に救命救急センターに搬入された患者さんや、夜間・休日などの緊急時の検査に使用しています。
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