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更新日:2018年3月5日

ガソリンの危険性についての実験

ガソリンは引火性が非常に高く、取扱いを誤ると大事故に繋がる危険があります。

ガソリンの特性

  • 引火点はマイナス40℃以下と低く、極めて引火しやすい。
  • 揮発しやすく、その可燃性の蒸気は空気より約3倍から4倍重いので、低い場所に溜まりやすい。
  • 流動等(容器を激しく揺らす等)の際に発生した静電気が蓄積しやすい。

ガソリン携行缶内の液体突沸現象再現実験

実験想定

危険性を考慮して携行缶へガソリンの替わりに水を入れ、ゴム栓で密封し、電気コンロで加熱しました。

実験結果

加熱されたことで携行缶の内圧が高まり、内部の水が100℃以上となりました。そして、ゴム栓が外れた瞬間に携行缶内が急減圧し、水が一気に沸騰して噴出しました。

考察

・1気圧において、水は100℃で沸騰するが、ガソリンは30℃から220℃の範囲で沸騰すると言われています。したがって、ガソリンの場合、本実験よりさらに低い温度で、同じ現象が起こる可能性があります。

・過去に当研究所で行った実験の結果ですが、札幌市において、夏季晴天時に直射日光を受けた鉄板は、黒色で69℃、赤色で62℃まで温度が上昇しました。したがって、ガソリンの携行缶でも同様の温度上昇が起こる可能性があります。

実験写真

携行缶内の水が突沸して噴出している画像

 

実験動画

ガソリン蒸気引火実験

実験想定

金属箱の中にガソリンを注ぎ、箱から離れた筒の先端付近に炎を近づけました。

実験結果

筒から流れ出したガソリン蒸気に引火し、蒸気に沿って炎が走り、箱の中のガソリンが燃え上がりました。

実験写真

ガソリン蒸気引火実験の写真

 

実験動画

ガソリン蒸気爆発実験

実験想定

ガラス筒の中に入れたガソリンが、蒸気になって筒内に滞留しているところで火花を発生させました。

実験結果

火花がガソリン蒸気に引火し、爆発しました。

実験写真

ガソリン蒸気爆発実験の写真

 

実験動画

ガソリン蒸気静電気引火実験

実験想定

静電気発生装置により人体へ静電気を帯電させ、ガソリンを入れた金属シャーレ上で放電させました。

実験結果

静電気による火花がガソリン蒸気に引火し、燃え上がりました。

実験写真

ガソリン蒸気に静電気が引火した画像

 

実験動画

ガソリン火災を防ぐポイント

  • ガソリンは、消防法に適合した金属製の容器等で貯蔵・取扱いをしてください(右写真)。ガソリン携行缶
  • ガソリン容器から可燃性の蒸気が流出しないよう容器はしっかりと栓(フタ)を閉めるとともに、貯蔵する又は取り扱う場所は、火気や高温部から離れた直射日光の当たらない風通しの良い場所としてください。
  • ガソリンを取り扱っている周辺で、火気や火花を発する機械器具等を使用しないでください。
  • 取扱いの際には、容器に設けられている圧力調整弁等で減圧作業を行うなど、取扱説明書等にしたがって適正に行ってください。
  • 発電機等に注油する際は、必ず発電機を停止させてから注油してください。

このページについてのお問い合わせ

札幌市消防局消防学校教務課

〒063-0850 札幌市西区八軒10条西13丁目3-1

電話番号:011-616-2262

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