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更新日:2021年2月24日

コラム「こんにちは、アシストです」(2020年1月号)

「お守りのことば」~近藤相談員~

お天気の良い通勤途中、私はいつも思うのです。

「あぁ。どうして今日もギリギリまで寝てしまったのか。あと30分早く起きれば…、ボーっとしなければ、愛おしい犬たちをお散歩に連れていけたではないか…」と。そして、毎度、自分を責めると同時に、思い出す言葉があります。

私は、2匹の犬を飼っています。どちらも、クリーム色のチワワです。初めて飼った犬は、チワワの中でもおそらく人気のタイプ、小柄で短足、全体的に丸っぽく、毛量も多くてフワフワのL君。大きなお目目は時にタピオカかと錯覚させるほど、黒くてまん丸です。

2匹目に迎えたMちゃんは、ダックスフンドのような胴長タイプ。手足も長く俊足、お目目はつぶらなアーモンドアイ。いつもうっすらと見える困り眉もチャームポイントです。毛並みもL君とはまた違って、顔周りにようやく生えてきた飾り毛が、まるでウーパールーパーのようです。そして、体重はL君の倍近く、4キロほどあるデカチワワです。同じ犬種と毛色といっても、これほど特徴が違うふたり。親せきや子どもたちからは、いつもL君人気。“じゃぁ、MちゃんもL君のような見た目だったら良かったのか…?”と思うと、それではMちゃんではなくなってしまいます。Mちゃんは、Mちゃんだから可愛くて、Mちゃんならではの良さがあります。みんな違って、みんないい。とは、まさにこのことです。

そのふたりは、日中、留守番をさせることになります。“留守中は少しでもぐっすりと寝ていてほしい。だからその前にお散歩に行って、一緒にお日様を浴びて、外の空気、いろんな匂いを嗅いで、リフレッシュしてほしい”という思いが常にあるのですが、なかなかお散歩に連れて行けない日が続いたことがありました。私もよっぽど気にしていたのでしょう。ふたりが小さい頃からお世話になっているトリマーさんに会った時、「最近、雪も溶けて暖かくなってきたのに、あまり散歩に連れて行けていなくて…」と、相談している自分がいました。

すると、トリマーさん。

「ワンちゃんにとって一番幸せなのは、飼い主と一緒にいることではないですか」とケロッとした表情をして即答したのです。続けて、「お散歩は、毎日でなくて良いのですよ。むしろ、雪解け後の春先は、汚れや埃が舞って、空気も良くないから、あまりオススメできないです。」と言って、近くで聞いていた別のトリマーさんと動物看護士さんも頷いていました。

その言葉に、私はどれだけ救われたことでしょう。お陰で、私の気持ちもずい分と楽になり、お散歩に固執せずに別の方法を考えられるようになりました。そして、通勤途中に後悔の念が押し寄せても、トリマーさんからいただいたお守り言葉を思い出して、自分をなだめるようになりました。とはいえ、今年はもう少し、早起きをがんばりたいところです。

コラムを書きながら、“私も相談をしてくれた方のお守りになるような言葉を返せているのだろうか…”と思い返しました。お互いに顔の見えない電話やメール、面談でお会いできても限られた情報と時間の中で、どれだけ相談者さんに寄り添うことが出来ているか…。相談者さんの求めているような、お守りになるほどの言葉は返せなくても、「話せて良かった」、「また相談してみたい」とほんの少しでも思っていただけるように、これからも耳を傾けていきたいです。

 

令和2年1月6日

 

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