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更新日:2021年2月24日

コラム「こんにちは、アシストです」(2019年9月号)

「辛いときの泣き笑い」~原救済委員~

 

若い頃、周りの元気な友人たちを見て、悩んでいるのは自分一人だけだと思い、悩んでいる自分に落ち込んだことがありました。友人から誰にでも悩みはあると聞いただけで、妙に安堵しました。

近頃は、悩み、辛い時などの対処法を書いた本を時々読んでいます。その本の中で、例えば辛い時に涙を流して泣くとストレス物質を排出できて苦痛を緩和することができるそうです。いつでも、どこででも涙を流して泣くことは難しいと思いますが、涙を流して泣きたい時に泣きたいだけ泣くと抑圧していた感情を開放してあげることができるそうです。

また、涙を流して泣くことができないときには、笑顔を作ることで脳内のドーパミン系の神経活動に変化が生じて楽しくなるなどの効果があるようです。

辛い時に笑顔を作るだけで楽しくなるのか?と思ったりしましたが、ある実験で、箸を横にくわえて笑顔に似た表情をつくると、笑っているわけではないのに、ドーパミン系の神経活動が変化することがわかりました。実際、箸を横に加えて笑顔を作った女性と箸を縦に加えて沈鬱の表情を作った女性が、マンガを読んでマンガの面白さに点数をつけていくと、同じマンガでも箸を横に加えた方が高得点になるそうです(「脳には妙なクセがある」池谷裕二著)。

私は、箸を口に加えてマンガを読む自分を想像するだけで笑ってしまったので、自分で確認していませんが、人は楽しいから笑顔を作るというより、笑顔を作ると楽しくなるようですので、辛いときに笑顔を作ると苦痛が和らぐのかもしれません。

もちろん、泣けないときに無理に泣いたり、笑顔を無理に作ることもありません。皆それぞれの方法で、辛い時を乗り越えられるのが一番です。

辛い時に誰も寄り添ってくれる人がいないときには、自分に「辛かったんだね。よく頑張ったね。一休み、していいよ。大丈夫だよ。」と声をかけてやりたいと思います。そして、緑の木や路上の花と青空を見ながら散歩できれば、きっと元気になれるような気がしています。

辛い時を乗り越えると、元気がでますよ。大丈夫!!

 

令和元年10月1日

 

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