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更新日:2021年2月24日

コラム「こんにちは、アシストです」(2019年10月号)

「さあ 大人の出番です!」~谷山調査員~

 

昨年末から頻繁に耳にする「平成最後」というフレーズから、春から「令和最初」のという表現を見聞きすることが多くなり、令和の時代も少しずつ浸透してきた今日この頃です。私自身は、「昭和―平成―令和」と3つの元号を経験していますが、昭和生まれにとっては、「昭和は遠くなりにけり」という実感があります。最近、私の家の周りの公園や空き地,校庭で、放課後や休日に遊んでいる子どもたちを見かけることが少なくなりました。私の子ども時代は、道路での三角ベースや空き地での野球が遊びの中心でした。今は、空き地が少なくなったり、道路の車の量が違ったりなどの環境の変化で一概に比較はできませんが、社会の状況や環境が、子どもたちの遊びの内容や方法などを変えてしまいました。よく言われていることですが、私自身、友達や地域の仲間とのふれあいの中での多様な経験や体験は、自分が成長するうえで、大きな比重を占めてきました。

また、最近は、加齢のせいばかりではないのですが、子ども時代のことを思い出すことが多くなりました。風呂屋での入浴のマナーや遊びの仕方など、近所のおじいさんに怒られ、怖かったことが懐かしく思い出されます。今思えば、子どもが悪さをすれば、他人の子どもであろうと叱りつけるカミナリおやじというものが、どこの町内にもいたような気がします。社会風潮や価値観のせいで他人の子どもを叱るということが、私の周りの話題からはほとんど聞かれなくなりました。当時は、大人から怒られたことや注意をされたことは、少しおっかなかったのですが、そのことによって、いろいろ考え、行動することが多くなったような気がします。今から思えば、地域の子どもたちの躾役であり、子どもの健全な成長のために、子どもたちに関心をもち、しっかりと見守ってくれていた、ありがたい大人の存在だったと思います。

過日、テレビを観ていたら、私が就職した当時に放映されていたドラマ「大草原の小さな家」が再放送されていました。舞台は、西部開拓時代のアメリカです。厳しい自然と闘いながら日々を誠実に過ごす「インガルス一家」の物語です。小さな町に暮らす人々との交流や、時に周辺と生じる衝突を通し、主人公の少女ローラの成長や家族愛を描いており、派手な演出などはありませんが、生き方や思いやり、育児など、いろいろなことを考えさせられた名作だと私は思います。その中で、父親役で、子どもたちから「父さん」という呼び方をされていたチャールズ・インガルス役のマイケル・ランドンは、私が小学校時代放映されていた「ボナンザ・カートライト兄弟」の3兄弟の末っ子役として出演されていたこともあり、この「大草原の小さな家」のドラマを親しみ深く、楽しく観ていました。残念ながら、90年代初めに亡くなりますが、新聞に「頼もしくて優しい父さん 逝く」というタイトルが出ていたことを鮮明に覚えております。

少子化、核家族化が進行している現在だからこそ、「大草原の小さな家の父さんや大人たち」のように、一人ひとりの子どもたちの周りには、子どもたちをあたたかく見守り、子どもたちの健全な成長のための環境つくりに関心をはらい、積極的に行動しようとする大人の出番がたくさんあってほしいと強く思います。

アシストセンターに相談してくれる子どもたちからの姿やメールを頂くと、改めて新鮮な気持ちと身の引き締まるおもいで、子どもたちの健やかな成長を図っていかなければと強く思います。

~ある子どものメールから~

“~わたしは、アシストセンターのように、相談に乗ってくれる相談所があるという安心感と、応援されている感じがとても支えです!ありがとうございました!またなんかあったら相談させて頂いてもよろしいですか?これからもお仕事頑張ってください。応援しています!私も将来、困っている人の支えになってあげたいです!本当に有難うございました。~”

 

令和元年10月1日

 

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