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更新日:2024年7月3日
当院では、13領域26名の認定看護師が組織横断的な活動を行なっています(令和6年6月現在)。
認定看護師は、日本看護協会認定看護師認定審査に合格し、特定分野において豊かな経験と専門的な知識・技術を有し、優れた看護実践のリーダーとしての役割を担っています。水準の高い看護の実践・指導・相談の3つの役割を果たすことにより、看護の質の向上に貢献しています。当院では、組織的な支援を行うことによって、その能力を最大限に活かすよう努めています。
令和3年度より、特定行為研修を修了した認定看護師(特定認定看護師)が活動を開始しています。特定認定看護師の詳細は「特定認定看護師」に掲載しています。
救急看護の対象は、こどもから高齢者まであらゆるライフステージの人々とそのご家族です。時間・場所を問わず発生する救急患者さんに対し、緊急度・重症度を見極め全身状態の急激な変化に即応した看護を実践しています。また、院内外問わず、多くのコメディカルと協働し質の高いチーム医療を提供できるよう取り組んでいます。
救急ホール
皮膚・排泄はWound (創傷)Ostomy (ストーマ)Continence(失禁ケア)を専門とし、入院・外来患者に対しての支援を行っています。これらのケアを必要とするすべての患者さんにおいて、より良いケアが提供できるよう院内の看護職員を対象に、褥瘡予防ケア・ストーマケア・排泄ケアの指導と実践を行っています。褥瘡ケアや尿道留置カテーテル抜去後の排尿障害に対しては、多職種と連携しチームでの専門的ケアを提供しています。
がんと診断された早期から、患者さんやご家族が抱える全人的な苦痛の緩和を図り、「より良く生きる」ことを支援するために、緩和ケアチームの専従看護師として、主治医や病棟看護師、他の専門職と協働しながらチーム医療を提供しています。緩和ケアチームでは、各病棟からの依頼患者への対応や、退院後の外来診察、電話相談などで継続的サポートを行っています。また協働している各専門職との定期的なカンファレンスを開催し、治療方針やケアの確認・検討なども行っています。
平成24年度より緩和ケア内科病床が8階西病棟に2床からスタートし、平成27年11月より6床に増え稼働しています。一般病棟の中ですが、その人らしい最期を迎えられるよう日々の生活を大切に看取りまでの看護を病棟スタッフとともに実践しています。
多職種とのカンファレンス
当院は北海道で唯一の第一種感染症指定医療機関であり、院内のみならず地域の医療機関・介護施設等に対しても、感染対策の支援を行っています。感染管理認定看護師は、患者、ご家族など来院者の皆様や、病院で働くすべての職員を医療関連感染から守るため、積極的に組織的な活動をしています。具体的な活動内容は、サーベイランスとよばれる感染症に関するデータ収集・分析・フィードバック、院内における様々な感染症の感染拡大防止策、職員に対する感染管理教育、院内・院外からの感染対策等に関する相談対応などです。
新興感染症の発生を想定した
患者受け入れ訓練の様子
入院または、外来化学療法センターでがん化学療法を受ける患者さんが、安全に安心して治療を継続し生活の質を維持できるよう支援することを大切にしています。具体的には、患者さんやご家族のお話を丁寧に伺い、病状の受け止めを確認し、それらの情報を医師と共有しながら治療に対する意思決定支援に努めています。副作用に関しては、医師・薬剤師と協働し、副作用症状のマネジメントを行いセルフケア支援へ繋げています。また、病棟と外来間で患者さんの情報を共有し、切れ目のない継続看護を行っています。また、病棟で質の高い看護実践ができるよう化学療法を行っている病棟に出向き、スタッフへ直接困っていることを確認し、助言をしています。
安全な抗がん剤の投与
外来化学療法室
糖尿病のある方が糖尿病治療を生活に取り入れ、良好な血糖管理により合併症の発症や悪化を抑えられるよう支援いたします。病棟と外来で連携し、糖尿病のある方やその支援者に対し、糖尿病治療に関するサポートやフットケアを行います。また、糖尿病療養支援委員会などの活動を通じ、院内スタッフの糖尿病ケアの質向上に努めています。
糖尿病療養支援委員会 院内ラウンド
世界糖尿病デーの啓発イベント
がんの痛みを抱えている患者さんは、身体的な痛みだけではなく、精神的・社会的・スピリチュアルペインの全人的苦痛を抱えていると言われています。全人的苦痛の視点を持ちながら痛みなく過ごすことが出来るように、患者さんやご家族と一緒に鎮痛剤の効果や副作用について評価し、療養生活の質を維持・向上出来るよう支援しています。また、がん患者さんが心身共に安楽な状態で治療を継続し、生活が出来るよう病棟看護師や外来看護師、訪問看護師・薬剤師、ケアマネージャー等、各関連部署や緩和ケアチームと連携しながら関わっています。患者さんやご家族の希望・価値観に沿った看護ケアが継続出来るよう努めています。
緩和ケア内科外来の様子
新生児期の病態生理や発達生理の知識を活かし、急性期にある新生児に対して、病態変化を予測し重篤化を予防する身体的ケアと発達促進ケアを実践しています。また、親子関係形成のための支援についても実践を行なっています。NICUを中心に看護職員への指導・相談を行い、看護職員が、言葉で表現できない新生児の気持ちを読み取り、常に「新生児・家族にとってより良い看護」が提供できることを目指し活動しています。月1回小児科関連部署の看護職員と合同カンファレンスを行い、小児科関連領域の連携強化に努めています。
ALL CNセミナー「新生児蘇生法」
手術看護は、手術中の看護を中心とした非常に専門性の高い分野です。チーム医療の一端を担う手術看護認定看護師には,チーム全体が最大の力を発揮できるよう調整する専門的能力や,倫理的視点から手術を受ける患者さんとその家族の権利を守る者として機能できる存在であることが求められます。出生直後の新生児から高齢者まで、ハイリスクな患者さんが手術という侵襲的な治療を受ける場において、質の高い看護を提供し、手術を受けるすべての患者さんが術前、術中、術後を通して安心して安全、安楽に過ごすことができるよう看護を実践しています。また外来や病棟、他職種との連携を強化し、周術期における継続看護が充実できるよう活動しています。
器械出しの様子(看護実践)
部署内の学習会(新採用者とアセスメント学習会)
放射線治療は、治療技術の進歩により、根治から症状緩和まで幅広く適応されるようになり、がん治療において重要な役割を担っています。また、体への負担が少なく、高齢な方や他の治療が難しい方にも可能な治療方法です。放射線治療を受ける患者さんとご家族が、予定された放射線治療計画を安全・安楽に受けることができ、最大限の治療効果が得られるよう、治療への不安軽減、副作用の重症化の予防や症状緩和のために科学的根拠に基づいた看護ケアの実践とスタッフの支援を行います。更に治療に関わる各部門と連携して、安心して日常生活が送れるようにセルフケア支援を行います。
放射線治療計画についてわかりやすく説明
私たちの日常生活の中で、『食べること』は、生きていくために欠かせない行為であり、日常生活を豊かにする楽しみの一つです。しかし、病気や治療、加齢、発達心理などが原因で、『食べること』ができない患者さんは数多く存在します。摂食・嚥下障害看護認定看護師は、誤嚥や窒息といったリスクを見極めながら、患者さんの食べる力を維持向上するためのアプローチを実践します。院内では入院時スクリーニングをはじめ、個々の患者への口腔ケアや患者の食事摂取へのアプローチを実践しています。KNST(摂取栄養サポートチーム)カンファレンスなどを通じて、多職種と協力しながら一人でも多くの患者さんが『食べること』の喜びを大切にできるよう支援しています。
日々の看護実践の中での情報共有
KNSTカンファレンス(医師、歯科医師、看護師、栄養士、薬剤師、言語聴覚士などが参加)
認知症のある患者さんは、認知機能の低下により、今までできていたことができなくなる不安を抱えて生活をしています。そのため、病院にくると、環境変化に伴うストレスを受けて混乱しやすくなります。そのような認知症のある患者さんご本人・ご家族の思いに寄り添い、安心して治療が受けられるよう、患者さんができることに目を向け、その人らしさを大切にして看護を実践しています。また、認知症ケアチーム活動を通して、認知症のある患者さんとそのご家族に関わる看護職員からの相談を受け、関わり方などを指導しています。
院内認定看護師養成コースについて講義
病棟の学習会
当院では、特定行為研修を修了した認定看護師の名称を「特定認定看護師」とし、4領域7名の特定認定看護師が活動をしています。(2024.6.現在)
特定認定看護師は、認定看護分野における看護実践のリーダーとして、看護の質の向上を図るとともに、展開される看護の中で特定行為を実施することにより、より安全で質の高い医療に貢献しています。また、高い臨床推論力と病態判断力に基づき、熟練した看護技術及び知識を用いて地域医療の充実・発展に貢献しています。
臨床推論、病態判断、特定行為の実施を含む一連の看護実践を活かし、患者さんの急変・重症化予防と合併症予防に向けた全身管理や早期回復支援を組織横断的に実践しています。
【研修修了した特定区分】
【主な活動内容】
糖尿病認定看護師としての基盤の上で、栄養状態やインスリン投与量の調整に係るアセスメント能力を生かした特定行為の実施により、低血糖や高血糖の重症化を回避し患者さんやその支援者の療養生活を支援しています。
【研修修了した特定区分】
【主な活動内容】
褥瘡や下腿潰瘍、術後のSSIなど創傷に対し、適切な管理と重症化予防による早期治癒を目指しています。院内、外の患者さんの生活の質が高まるよう治療と日常生活の両面から関わっています。
【研修修了した特定区分】
【主な活動内容】
摂食嚥下機能障害のある患者さんの誤嚥・窒息リスクを見極めながら、食べる力を維持向上するためのアプローチを実践し、自分らしく食べることができるよう支援しています。
【研修修了した特定区分】
【主な活動内容】
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