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更新日:2017年3月28日

PCBについて

PCB廃棄物問題の背景

ポリ塩化ビフェニル(PCB)は、絶縁性、不燃性などの特性により、トランス、コンデンサといった電気機器をはじめ幅広い用途に使用されていましたが、昭和43年にカネミ油症事件が発生するなど、その毒性が社会問題化し、わが国では昭和47年以降、製造は行われていません。

また既に製造されたPCBの処理に向けて、民間主導によるPCB処理施設設置の動きがありましたが、施設の設置に関して住民の理解が得られなかったことなどから、約30年にわたりほとんど処理が行われず、保管が長期化されました。この保管の長期化により、紛失や漏洩等による環境汚染が懸念されていました。

このため、平成13年に「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(通称:PCB特措法)」が制定され、PCB廃棄物の処理施設が整備されました。また、PCB廃棄物を保管する事業者は毎年度保管や処分の状況について届出を行い、期限内の処分が義務付けされました。

PCB廃棄物を適正に管理し、生活環境の保全を図るため、札幌市でも、札幌市PCB廃棄物管理指導要綱を定め、新たにPCB廃棄物を保管するときや、PCB廃棄物を移動しようとする事業場の方に届出をお願いしております。

どんなところに使われていたか

PCBは電気機器用の絶縁油、各種工業における加熱並びに冷却用の熱媒体及び感圧複写紙など、以下のとおり様々な用途に利用されていました。現在は新たな製造が禁止されています。

用途

製品例・使用場所

絶縁油

変圧器

ビル、病院、鉄道車両、船舶等の変圧器

コンデンサー

蛍光灯・水銀灯の安定器

直流用コンデンサー、蓄電用コンデンサー

熱媒体(加熱・冷却)

熱交換機などの熱媒体として使用

その他

感圧複写紙、塗料、OFケーブルなど

PCBの性質

水に溶けにくく、沸点が高いなどの物理的な性質を有する、主に油状の物質です。化学的にも安定で、熱分解しにくく、不燃性であり、高い電気絶縁性があることから、電気機器の絶縁油など様々な用途で利用されてきました。

PCBとはポリ塩化ビフェニル化合物の総称であり、その分子に保有する塩素の数やその位置の違いにより理論的に209種類の異性体が存在し、なかでもコプラナーPCBと呼ばれるPCBの毒性は極めて強くダイオキシン類として総称されるものの一つとされています。

PCBの毒性

PCBには脂肪に溶けやすいという性質を持つため、体内に摂取されたPCBは体外に排出されることなく蓄積し、目やに、爪や口腔粘膜の色素沈着、ざ瘡様皮疹、爪の変形、まぶたや関節の腫れなど様々な症状を引き起こすことが報告されています。

このページについてのお問い合わせ

札幌市環境局環境事業部事業廃棄物課

〒060-8611 札幌市中央区北1条西2丁目 札幌市役所本庁舎13階

電話番号:011-211-2927

ファクス番号:011-218-5105