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更新日:2024年8月30日

さっぽろの街路樹

街路樹は、身近な緑として街に潤いと安らぎを与えるとともに、道路の交通安全や都市全体の環境改善などに大きな効果をもっています。

さっぽろの街路樹には寒冷地の特徴ある樹種も多く使われており、街路樹が創る美しく北国らしい道路景観は市民や観光客から親しまれております。

 

1)街路樹のはたらき

2)札幌を代表する街路樹

3)街路樹の歴史

4)札幌の街路樹の特徴

5)街路樹の維持管理

6)街路樹の今後の取組

7)お問合せ先

 

 1)街路樹のはたらき

○景観向上

新緑や紅葉など四季の彩りの変化、樹種ごとの固有の樹形・葉・実などの美しさ、郷土の樹木による地域性などをもたらすとともに、道路沿いの建築物を適度に遮蔽することで並木が整然とした美しい統一感を演出し、道路景観を向上させます。

○交通安全

歩道や中央分離帯にある街路樹が、車が歩道へ飛び込むことを物理的に防ぐ柱となります。また、夜間は対向車のライトを遮ることで運転者・歩行者・居住者の眩しさを軽減します。

○生活環境保全

街路樹の枝葉による交通騒音の減音、自動車の排ガスに含まれる大気汚染物質の吸着、光合成による酸素生成による大気浄化などの機能があります。

○その他

緑陰の形成、日照・風雨・吹雪・乾燥などの緩和、生物多様性への貢献など、街路樹は様々な機能・役割を有しています。

 2)札幌を代表する街路樹

○北3条通のイチョウ並木(中央区)

北3条広場のイチョウ並木は、現存する最古の街路樹の並木で大正14年に植栽されました。推定樹齢110年。その後、西3丁目以東にもイチョウが植えられ、秋には美しい黄葉を見ることができます。

 

○南郷通のニセアカシア(白石区~厚別区)

地下鉄東西線の整備にあわせて、昭和57~58年にかけて南郷通の中央分離帯にニセアカシアが植栽されました。地下鉄白石駅~厚別青葉通まで延長約7kmにわたる長大な並木を形成しており、春には白い花が美しく香ります。

 

○環状通のリンゴ(豊平区)

広い中央分離帯を活かして街路樹に果樹を用いたユニークな並木で、昭和49年に1.5kmにわたり植栽されました。秋の収穫期には「リンゴまつり」の様子が季節の風物詩として報道されます。かつてリンゴ畑が広がっていた平岸地区の風景を思い起こさせる並木です。

 

 3)街路樹の歴史

札幌の街路樹は、明治4年(1871年)、札幌神社(現在の北海道神宮)の裏参道沿いにアカマツが植えられていたのが起源といわれ、街の中心部である現在の札幌駅前通(北1条~南4条の間)には、明治18年にニセアカシア、シダレヤナギ、サクラが植樹された記録が残っています。その後徐々に街路樹整備が進み、大正14年(1925年)には現存する道庁前のイチョウ並木が植えられました。

街路樹(高木)の本数は、昭和40年(1965年)頃は1万本程度でしたが、以降の急速な人口増加と都市の拡大により、道路整備にあわせて大量に植栽されました。

 4)札幌の街路樹の特徴

積雪寒冷地である札幌の街路樹の特徴として、高木が多く低木が少ないことが挙げられます。低木は、除雪の妨げになるうえ冬には竹や縄で冬囲いする必要があり、維持費も高額になるため、札幌では高木と花を主体とした道路緑化を行っています。

街路樹(高木)を樹種別にみると、ナナカマドが最も多く植栽されており、次いでイチョウ、カエデ類と続きます。

 5)街路樹の維持管理

街路樹は主に歩道に植えられるため、地上では建築物・看板・電柱・電線・街路灯・標識・信号などを避けて枝葉を伸ばし、また、地下では様々な埋設物を避けて限られた範囲に根を張っており、その生育環境は非常に過酷です。

そのため、街路樹を維持管理するためには、定期的な剪定や草刈のほか、倒木を防ぐための支柱管理や樹木診断なども行いながら、街路樹の持つ機能を十分に発揮させるべく、健全に美しく樹木を維持していくことが必要です。

以下に、街路樹の主な維持管理作業について説明します。

○剪定(せんてい)

枝葉の伸びる早さは樹種によって異なり、また道路の幅員によって枝葉を伸ばせる範囲も変わるため、剪定の頻度は毎年や5年に1回など、樹種や環境にあわせて様々な頻度で剪定しています。

○草刈(くさかり)

街路樹の足元は多くが芝生となっており、年に2回程度の草刈を実施しています。

○樹木診断

老木化が進んだ樹木はしだいに内部が空洞化するなど、倒れる危険性が少しずつ増していきます。街路樹の倒木を未然に防ぐために、樹木の健全度を調べる樹木診断を実施し、倒木や幹折れの恐れがある場合は若木に植え替えて、樹木更新を行っています。

○枯れ木の植え替え

街路樹は厳しい生育環境の中で立ったまま枯れてしまうこともあります。枯れ木を日々のパトロールや市民からの通報などで把握した場合は伐採して、植栽適期(春と秋)に若木に植え替えます。

○支柱管理

植栽後、根を十分に張り風で倒れなくなるまでの期間は、支柱を設置して管理しています。木が支柱よりも太く生長した頃には、適宜支柱を撤去して自立させます。

○冬囲い

寒風害や雪害対策として、低木類は竹や縄で冬囲いを行います。冬囲いは毎年降雪前に設置し、春の雪解け後に撤去しています。なお、雪に強い丈夫な低木(モンタナマツなど)は冬囲いせずに管理しています。

○落ち葉清掃のお願い

秋に葉が紅葉したあとは、落ち葉のシーズンとなります。沿道や周辺にお住いの皆様にはお手数をおかけしますが、落ち葉の清掃にご理解とご協力をお願い致します。歩道など公共の場での落ち葉清掃にはボランティア袋をお使いいただけます。区役所等で配布しておりますのでご利用下さい。詳しくはこちら→ボランティア袋

 6)街路樹の今後の取組

札幌市は20万本以上の街路樹を有しており、みどり豊かな美しい道路景観を形成しております。一方で、街路樹の剪定などにかかる管理費は増大を続けているほか、昭和40年代から50年代にかけて大量に植栽された街路樹がしだいに老木化しており、今後大量に植え替えていく必要があります。

こうした状況に対応するため、札幌市では街路樹の樹種転換や配置の見直しに取り組み、街路樹の更新を進めるとともに管理コスト縮減を図っていく計画です。主な取組をご紹介します。

○取組1:街路樹として適性の高い樹種へ転換する

樹木には多くの樹種があるため、街路樹として適性が高く、札幌市の気候や環境に適した樹種を選んで植えていく必要があります。

事例としては、ニセアカシアなどの生長が早く根が浅い木は、毎年の剪定が必要であるうえに強風で倒れやすいことから、比較的ゆるやかに生長して根が深く張るタイプの郷土種などに樹種転換を進めていきます。

○取組2:狭い歩道にある街路樹などを撤去する

昭和40年代には幅の狭い歩道にも街路樹を植えていましたが、生長した樹木が沿道住宅の敷地内に枝葉を越境したり、バリアフリー面でも課題となっています。現在は、幅の狭い歩道には新たに街路樹を植えていません。

このため、幅の狭い歩道に街路樹がある地域では、地元住民の皆様との話し合いや、事前に周知を図りながら街路樹を撤去する取組を進めていきます。

また、交差点内や交差点に近接する街路樹も、信号機や標識の支障となるため、撤去を進めていきます。

○取組3:都心部や幹線道路を重点的に管理する

都心部や幹線道路は、多くの市民や観光客が目にする街路樹でもあるので、高所作業車を使ったきめ細かな剪定を行い、美しくみどりのボリュームある樹形づくりに取り組みます。

 

上記の取組などを通して、街路樹の植え替えを着実に進めるとともに、健全で美しい街路樹の維持管理を進めていきます。

 7)街路樹に関するお問合せ先

○中央区土木センター公園緑化係電話614-5800

○北区土木センター公園緑化係電話771-4211

○東区土木センター公園緑化係電話781-3521

○白石区土木センター公園緑化係電話864-8125

○厚別区土木センター公園緑化係電話897-3800

○豊平区土木センター公園緑化係電話851-1681

○清田区土木センター公園緑化係電話888-2800

○南区土木センター公園緑化係電話581-3811

○西区土木センター公園緑化係電話667-3201

○手稲区土木センター公園緑化係電話681-4011

業務時間8時45分~17時15分(土日祝日および12月29日~1月3日はお休み)





このページについてのお問い合わせ

札幌市建設局みどりの推進部みどりの管理課

〒060-0051 札幌市中央区南1条東1丁目5 大通バスセンタービル1号館6階

電話番号:011-211-2536

ファクス番号:011-211-2523