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更新日:2025年9月17日
骨シンチグラフィは、主に前立腺がんや乳がん等の骨に転移しやすいがんに対して行われる検査です。骨に病変があった場合、正常な骨よりも多く薬剤が取り込まれ画像に描出されます。注射してから3時間後に検査を行いますが、およそ20~30分間の検査時間になります。
ガリウムシンチグラフィは、体内の炎症部位を検索する目的で行われる検査で、主に不明熱の原因を探すために行われます。注射2日後に検査するため、改めて来院して頂く必要があります。
骨シンチ画像
ガリウム画像
脳血流検査は、脳内の血流状態を画像化する検査です。脳梗塞など血液の流れに障害がある疾患に行う検査ですが、最近では認知症の検査として行われることが多くなっています。アルツハイマー病やレビー小体型認知症は、脳内の特定の部位の血流量が低下することが知られており、早期診断のためにこの検査が役立っております。
ドパミン検査は、脳内のドパミンの分泌量を画像化する検査で、パーキンソン病やレビー小体型認知症などのドパミン分泌量の低下する疾患に行われています。
脳血流画像
脳血流低下画像(左脳)
ドパミン画像
ドパミン低下画像
心筋血流検査は、主に狭心症などの虚血性心疾患に行われる検査で、心臓自体に血液を送る冠動脈の血行状態が、心筋にどれだけダメージを与えているかなどを調べるために行われます。運動で負荷をかけることが困難な方は、薬剤を投与することで運動している(血管が拡張している)状態にして検査を行っており、安静時と負荷時を調べるため2回の検査が必要になります。そのため検査は午前中一杯かかります。
交感神経検査は、心臓の交感神経の分布を調べることにより、パーキンソン病やレビー小体型認知症などの交感神経系に影響を及ぼす疾患を診断するために行っています。
心筋血流画像
交感神経正常画像
交感神経低下画像
甲状腺検査は、バセドウ氏病(甲状腺機能亢進症)や橋本病(慢性甲状腺炎)などを診断する目的で、甲状腺に集積するテクネチウムと呼ばれる放射性薬品を投与する検査です。甲状腺の形態や代謝量などを調べます。
甲状腺検査は、昔からRI検査が得意としてきた検査で、テクネチウムという薬が甲状腺に生理的に集積する働きを利用して写真を撮ります。バセドウ氏病や甲状腺炎などの診断に有用で、検査自体も注射後に20分程度寝ているだけの、非常に苦痛の少ない検査です。
副甲状腺検査は、体内のカルシウム代謝に関与する副甲状腺が腫大して血液中のカルシウム濃度が高くなる場合などに行う検査です。早期像と後期像を撮像するため3時間程度、時間を空けて撮影します。
甲状腺画像
副甲状腺画像
センチネルリンパ節とは、がん病巣から直接リンパ液が流れ込むリンパ節のことで、最初に転移が起こるリンパ節と考えられています。この検査は、乳がんなどを手術する際、どこにセンチネルリンパ節があるかを見つけ出す検査で、この画像を手掛かりにセンチネルリンパ節生検を行います。センチネルリンパ節の細胞を調べ転移がなければ、腋窩リンパ節郭清などを省略して機能温存や入院期間の短縮などにつなげています。
乳腺センチネルリンパ節画像
RI検査室で行われる検査は、薬品の種類を変えて様々な部位に集積することで、肺、肝臓、腎臓、副腎、消化管、唾液腺など多岐に渡りますが、各器官の形態だけではなく機能や代謝を調べることが主な目的です。ほとんどの検査は、注射後20分程度で撮影を行いますが、検査の種類によっては数時間から数日の待ち時間が生じる場合がありますのでご了承ください。
腎皮質形態画像
肝アシアロシンチ画像
肺血流画像
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