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更新日:2024年4月18日

さっぽろ未来市民ストーリーズ 脱炭素ライフスタイルとは

著者

青地さん青地 絢美(あおち あやみ)さん
環境省北海道地方環境事務所環境対策課課長補佐

北海道大学工学部社会工学科卒業後、環境省へ。廃棄物部局、福島地方環境事務所などを経て2021年5月より現職。北海道の地球温暖化対策施策に関して幅広く活動。

脱炭素ライフスタイルとは

脱炭素って?

「脱炭素」とは、人間が出す温室効果ガス(代表的なものが二酸化炭素:CO2)と、森林などが吸収するCO2の量を同じにすることです。今は人間の社会活動のなかで多くのCO2が出ている状況なので、まずCO2を出す量を減らすことが大切です。

日本を含めて、世界120以上の国と地域が2050年までに脱炭素を達成する目標を掲げています。

「カーボンニュートラル」「ゼロカーボン」「温室効果ガスの排出量を実質ゼロに」など、いろいろな表現がありますが、意味はほぼ同じです。また、「カーボン」は炭素、「ニュートラル」はどちらにも傾かない、という意味です。

カーボンニュートラル

何のために必要?

地球にCO2がたまると、地上の温度が上昇する「地球温暖化」が起こります。地球温暖化にともなう気候変動が、近年、世界でさまざまな影響を与えています。

一概にはいえませんが、たとえば、猛暑日が増えて熱中症のリスクがさらに高まったり、豪雨や台風の発生が増え、大災害につながったりしています。食べ物にも影響があり、北海道で今までとれなかったブリなどが水揚げされ、反対に多くとれていたイカやサンマなどの魚が減ってきました。農作物の生育や品質にも影響が出ています。また、将来は北海道でも積雪が減り、札幌では雪まつりが開催できず、スキーやスノーボードなどウィンタースポーツができなくなるかもしれません。

影響

気温上昇

 

国際的な報告(IPCC第5次評価報告書)によると、20世紀末と比べて、有効な温暖化対策をとらなかった場合、21世紀末の世界の平均気温は2.6~4.8℃上昇(グラフの赤色の帯)、厳しい温暖化対策をとった場合でも、0.3~1.7℃上昇(青色の帯)すると予測されています。将来の世代も安心して暮らせる社会をつくるために、脱炭素に取り組むことが必要です。

暮らしとの関係は?

脱炭素と私たちの暮らしは、あまり関係がないと思われる方もいるかもしれませんが、日本のCO2排出量の約6割が、衣・食・住などを中心としたライフスタイルによると言われています。特に北海道は冬の暖房や自動車の利用が多いことなどから、家庭におけるCO2排出量の割合が高い傾向にあります。

一人ひとりが暮らしのなかで少しずつ工夫しながら、省エネルギーを心がけ、環境負荷の低い製品やサービスを選ぶことで、日本の脱炭素に大きく貢献することができるのです。

消費ベースでの日本のライフサイクル温室効果ガス排出量

ライフサイクル温室効果ガス排出量

資料:南斉規介(2019)産業連関表による環境負荷原単位データブック(3EID)(国立環境研究所)、Nansai et al(. 2020) Resources, Conservation &Recycling 152 104525、総務省(2015)平成27年産業連関表に基づき国立環境研究所及び地球環境戦略研究機関(IGES)にて推計

※各項目は、我が国で消費・固定資本形成される製品・サービス毎のライフサイクル(資源の採取、素材の加工、製品の製造、流通、小売、使用、廃棄)において生じる温室効果ガス排出量(カーボンフットプリント)を算定し、合算したもの(国内の生産ベースの直接排出量と一致しない。)。

「脱炭素ライフスタイル」は、どうすればできる?

脱炭素につながるライフスタイルを実践しよう!とはいえ、ムリやガマンをすると長続きしません。脱炭素は、ダイエットや筋トレ、英会話レッスン、500円玉貯金、ポイ活のように、コツコツと地道に、ときには思いきって、「将来なりたい姿」を思い描いて続けることが大切です。

脱炭素ライフスタイルには、機会があれば最初に取り入れたい「イニシャル型」と、いつでも手軽にできる「ランニング型」の2種類があります。

たとえば、住宅の断熱リフォームをする、省エネ家電を購入する、再生可能エネルギーの電力に切り替える、電気自動車を購入する、太陽光パネルを設置する、などは、イニシャル型。最初に選択すれば、ずっと脱炭素ライフスタイルが続きます。

一方ランニング型は、節電をする、エコバックを使う、自動車ではなく徒歩や自転車、公共交通機関を使う、持っている服を長く大切に着る、食事を食べ残さない、宅配の荷物を1回で受け取るなど、普段の生活でできることがたくさんあります。

何かを選ぶとき、何かをするとき、どこかに少しでも「これは脱炭素になる?」という気持ちを持っていただければと思います。また、今すぐに脱炭素につながらなくても、新しい技術やシステムの開発が進んでいますから、将来に向けて脱炭素の可能性が高い選択をしていただければと思います。

ライフスタイル

環境省北海道地方環境事務所と北海道が連携し、家庭におけるCO2排出量を可視化できるアプリ「北海道ゼロチャレ!家計簿」を開発しました。ぜひご活用ください。https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/zcs/zerotyare_kakeibo.html

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