市立札幌病院公式ホームページ > 病院の概要 > イベント・講演会のご案内 > 令和6年度 市立札幌病院 市民公開講座 開催報告
ここから本文です。
更新日:2025年3月11日
当院では、市民の皆様の健康増進や疾病予防を目的として、市民公開講座を実施しております。この度第3回目が開催されましたので、ご報告いたします。
日時:令和6年12月15日(日曜日)10時30分~12時00分
テーマ:ACP 人生会議 自分の価値観や希望を大切な人や医療者に伝えるために
第1部:「大切な人とあなたの人生会議」
講師:市立札幌病院 緩和ケア内科医長 原田 紘子 医師
第2部:「もしもに備えた私の心づもりを考える」
講師:市立札幌病院 がん相談支援センター 松山 茂子 がん看護専門看護師
第3部:「慢性疾患を抱えながらより良く生きるために」
講師:市立札幌病院 看護部 宮崎 博士 慢性疾患看護専門看護師
この日の札幌は朝から気温が低く雪の降る中となりましたが、総勢75名の方にご参加いただきました。
演題1講師の原田先生より、「人生会議」について、また「人生会議」の必
要性について、大阪府吹田市のスライドや実際の例を用いてお話しがありまし
た。自分の身の回りの大切な人と話し合い共有すること、気持ちや思いは変化
してもいいこと、何度も繰り返し話し合っていくことが大切ということをわか
りやすくお話しいただきました。
緩和ケア内科医長
原田医師
演題2の松山がん看護専門看護師からは、ACP(人生会議)について、また
演題1で原田先生からお話しがあった「話し合い」について、どのタイミング
で誰といつ話し合ったらいいのか、がん看護専門看護師の立場から具体的にお
話しいただきました。事例もまじえながら、自分らしく最期まで生きるために
自分の考えや希望を家族や大切な人に伝えて欲しいこと、一人一人の考えや希
望を家族や大切な人に伝えて欲しいこと、一人一人の考えや希望を医療者も尊
重したいと考えていることについてお話しがありました。
松山
がん看護専門看護師
演題3の宮崎慢性疾患看護専門看護師からは、慢性疾患の経過について、ま
た今後慢性疾患を抱えながら生活をする人が増えていく中で、どのようにACP
(人生会議)を行っていくのがいいのか、を実際の事例をいくつかまじえなが
ら、具体的なお話しがありました。話せる人に気持ちを話してみることの大切
さについて、慢性疾患看護専門看護師の立場からお話しいただきました。
宮崎
慢性疾患看護専門看護師
終了後に実施したアンケートでは、「早速自分の思い、希望することをノートに記そうと思います。その思いが“今後変わってもいい”とわかり、ハードルが下がったと感じました」「自分の最期を決める大切さを考えさせられました。家族と話をするきっかけになると思う」「一人住まいのため、色々と悩むことが多いのですが、自分なりに考え、周りに話ができる人を増やして近所づきあいを多くしていくといいのでは・・と思いました」など、たくさんのご意見をいただきました。
会場の様子
今年度の市民公開講座は今回で終了となります。今年度も多数ご参加いただきありがとうございました。
次年度も開催予定ですが、開催日時が決まりしだい、ホームページ等でご案内いたします。
ご参加いただいた皆さま、講師の皆さまありがとうございました。
講演スライドより一部抜粋
日時:令和6年11月18日(月曜日)13時30分~15時00分
テーマ:健康長寿はオーラルフレイル予防から
第1部:「ご存じですか?オーラルフレイル」
講師:市立札幌病院 歯科口腔外科部長 小野 貢伸 歯科医師
第2部:「いつまでも美味しく食べるには」
講師:市立札幌病院 看護部 工藤 菜留美 摂食嚥下障害看護特定認定看護師
第3部:「オーラルフレイル予防~今からできること~」
講師:市立札幌病院 リハビリテーション部担当係長 青野 裕範 言語聴覚士
この日の札幌は朝から気温が低く、本格的な冬の到来を感じる中での開催となりましたが、総勢66名の方にご参加を頂き、無事開催することができました。
第1部では、講師の小野先生より、オーラルフレイルについて詳しくお話が
ありました。オーラルフレイルは早期の重要な老化のサインと考えられている
ため、適切な対策を行うことで進行を抑え、“健口”な状態に戻ることができま
す。そのためにも“ささいな衰え”を見逃さず、心配があったときにはすぐにか
かりつけの歯科医に相談することが重要であるとお話がありました。
歯科口腔外科部長
小野歯科医師
第2部では講師の工藤摂食嚥下障害看護特定認定看護師より、食べることの
重要性についてと、日常で気を付けるべき点についてお話がありました。特に
「固い食べ物が噛めない」、「自分の歯が少ない」、「お口が渇く」、「活舌
が悪い」、「むせる・食べこぼしが増える」が積み重なるとオーラルフレイル
に繋がるということを、実例を交えながらお話しいただきました。オーラルフ
レイルを予防するためにも「よく食べる」、「良く話す」、「良く笑う」こと
が一番大事 であるとお伝えした時、多くの方々が頷いて聞き入って下さって
いた事がとても印象的でした。
工藤摂食嚥下障害看護
特定認定看護師
第3部では講師の青野言語聴覚士より、今からできるオーラルフレイルの予
防についてお話がありました。
特に「お口・舌の動きをスムーズにする体操」や「飲み込むパワーをつける体
操」、「噛むパワーをつける体操」など、口腔機能の低下を予防するための体
操について、実践を交えながら紹介していただきました。また、自分で簡便に
嚥下の機能を測ることができる「EAT-10(イート・テン)」についても紹介
していただきました。
青野言語聴覚士
終了後に実施したアンケートでは、「予防すること
で健康を維持できることが多いとわかり、大変参考に
なりました」、「フレイルにならないように、よく食
べる・よく話す・よく笑うような生活をしていきたい
」、「テレビや新聞等である程度知ることはできます
が、このような講座で具体的に知ることができて、と
てもよかった」など、たくさんのご意見をいただきま
した。
会場の様子
第3回の市民公開講座は、12月15日(日曜日)10時30分より、”ACP(人生会議)”「自分の価値観や希望
を大切な人や医療者に伝えるために」についての講演を予定しています。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
講演スライドより一部抜粋
※なお、当日の講演につきましては、札幌市公式 You Tube に掲載予定ですので、公開までもうしばらくお待ちください。
日時:令和6年6月30日(日曜日)10時30分~12時00分
テーマ:誰もに緩和ケアが届く街へ ~ある晴れた日の物語~
講師:一般社団法人MY wells 地域ケア工房代表 緩和医療専門医・指導医 神谷 浩平先生
第1回目の今回は、地域がん診療連携拠点病院として当院緩和ケア内科とともに主催しております。
昨年度までは新型コロナウイルス感染症の感染対策のためにオンラインを併用したハイブリッド形式で開催しておりましたが、今年度より従前の現地開催のみという形で開催しました。当日は78名の方にご参加いただきました。
今回の市民公開講座は、緩和ケアの普及に取り組んでおられる山
形県唯一の緩和医療指導医である、神谷浩平先生にご講演いただき
ました。
神谷先生のお話は、「緩和ケアについてどのようなイメージを持
っていますか?」という問いかけから始まりました。緩和ケアは、
「もう助からないと宣言された方が受ける治療ではなく、より良い
治療と生活を続けられるように取り組むもの。自分らしく過ごすた
めに、ご自身と、ご自身のことをよく知る人を含めて話し合ってい
くためのお手伝いを行っています」とお話しされ、がんという病気
とのかかわりや緩和ケアのポイントなどを、多くの患者さんと共に
過ごしてきた実体験を交えながらご講演をいただきました。
神谷 浩平先生
終了後に実施したアンケートでは、「自分を大切にしてくれるす
ばらしい医療だと思います」「本人にしかわからないことを我慢せ
ずに話したり相談できる場は、色々な場面に通じて大切だと思いま
した」「緩和ケアについての認識が変わりました。将来病気になっ
た時の参考になりました」などたくさんのご意見をいただきまし
た。
第2回目の市民公開講座は、11月18日(月曜日)13時30分より、
「口腔フレイル予防」についての講演を予定しています。詳細が決
まり次第お知らせいたします。ご参加いただいた皆さま、講師の神
谷先生、ありがとうございました。
会場の様子
講演スライドより一部抜粋
※講演の動画を後日配信する予定でしたが、都合により中止させていただきます。大変申し訳ございません。講演時の配布資料をアップいたしますので、どうぞご覧ください。
第1回市民公開講座 配布資料はこちら(PDF:6,200KB)
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要です。Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。
このページについてのお問い合わせ
Copyright © City of Sapporo All rights Reserved.