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エドウィン・ダン記念館は、明治13年(1880年)にエドウィン・ダンによって北海道開拓使の「牧牛場の事務所」として真駒内に建てられました。下見板張り、寄棟造の洋風建築で、正面玄関中央に構えた切妻造の玄関及び屋根窓、ベランダ付の部屋等が特徴です。明治9年にエドウィン・ダンの指導のもとに創設された開拓使真駒内牧牛場は、開拓使の廃止後、農商務省の所管となり、明治19年(1886年)には真駒内種畜場と改称、昭和21年(1946年)、米軍に接収されるまでの70年間、北海道の酪農畜産は、この建物を中心として発展しました。
昭和39年、現在地(エドウィン・ダン記念公園内、旧真駒内中央公園内)に移築され、畜産技術を指導したダンの業績を偲ぶ記念館として公開されています。館内には、一木万寿三氏によって、ダンが来日するときから晩年までが描かれた油絵23点が展示されているほか、種畜場の模型やダンゆかりの遺品なども展示されています。その後、老朽化に伴い、平成14年には大規模改修工事を行い、平成15年5月にリニューアルオープンしました。
エドウィン・ダン記念館は、その文化的価値が評価され、平成12年(2000年)には、国の登録有形文化財に登録されたほか、平成19年(2007年)には国の近代化産業遺産に認定され、同年、第13回札幌市都市景観賞も受賞しています。
住所:南区真駒内泉町1丁目
夏期開館日:4月1日から10月31日まで(午前9時30分から午後4時30分まで。毎週水曜日は休館日。)
冬期開館日:11月1日から3月31日まで(金曜日、土曜日、日曜日のみ開館。午前9時30分から午後4時30分まで。年末年始は休館日)
入館料:無料
お問い合わせ:エドウィン・ダン記念館(電話番号011-581-5064)
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エドウィン・ダン(EdwinDun)1848-1931
エドウィン・ダンは、北海道開拓使に招かれた外国人指導者のひとり。
明治6年にアメリカから来日し、北海道における畜産業の普及に努めました。
その功績は、牛の飼育・搾乳技術の普及のみならず、バター・チーズ・ソーセージなどの乳や肉の加工技術も指導し、今日の北海道の酪農の礎を築きました。
また、北海道を離れたあとは、駐日米国公使館に勤め、日清戦争の平和交渉に尽力しました。
さらに、新潟での外国資本による石油開発、三菱会社に勤務しサルベージ事業を行うなど、日本の発展に貢献しました。
館内には、一木万寿三氏によって描かれた油絵23点のほか、真駒内種畜場の模型、当時の貴重な写真やダンゆかりの遺品なども展示されており、エドウィン・ダンの功績をたどることができます。
「エドウィン・ダンの北海道酪農普及などの活動を紹介した油絵」
「牧羊場の時鐘」
広い牧羊場の澄んだ空に、課業の開始や終了を告げる音を響かせていました。
「真駒内種畜場の写真」
明治時代の貴重な真駒内種畜場の写真です。
「地下鉄南北線開通の様子」
札幌オリンピックが開催された昭和47年頃からの真駒内の歴史の写真が多数展示されています。
エドウィン・ダン記念館の隣には、オンコの木からサクラの枝が伸びた通称「オンコ桜」があります。このオンコは、種畜場事務所の玄関前にあったもので、事務所が記念館として移設された際に、同じく移植されました。サクラはそのオンコの幹から自然に生えてており、毎年春にはオンコの木の枝の間から美しいサクラの花を見ることができます。
また、エドウィン・ダン記念館から公園へ降りる階段の周囲には、新冠牧馬場時代の牧柵が復元されています。
公園内には、エドウィン・ダンの像が立っています。この銅像は、当時の多くのすぐれた彫刻作品を発表し、道内の酪農に係わる作品を多く手掛けていた峯孝氏の手によって製作され、昭和39年に完成しました。へーフォークと小さなめん羊を肩に背負って立つダンの足元の台座は、6面のレリーフと3本の牧柵を組み合わせた形をしており、農機具を扱う農夫や馬などの当時の様子が描かれています。
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