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参考資料目次
参考資料1:次回以降の見直しに向けた意見の整理
参考資料2:フィールドチェックの実施
1.目的
2.実施日及び調査内容
3.フィールドチェックの参加者
4.フィールドチェックの様子
5.フィールドチェックのまとめ
6.フィールドチェック結果を踏まえた整備が難しい路線の取扱い
参考資料3:障がい者や高齢者の外出に関する基礎資料
1.外出頻度の変化
2.外出の時に困っていること
参考資料4:第8期福祉のまちづくり推進会議及び新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会委員名簿
参考資料5:新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会外部委員名簿
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第8期福祉のまちづくり推進会議に設置された「新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会」において計7回の検討部会を開催し、基本構想の改定を行いました。
基本構想の改定は、今回だけではなく、今後も施設の整備状況や社会情勢の変化を捉え、引き続き、適切に見直していく必要があります。部会において出された意見のうち、今後のスパイラルアップにつながる特に重要なものについて、以下のとおり整理します。
表.今後のバリアフリーに向けた意見の整理 | |
検討の視点 | 意見 |
ユニバーサルデザインの考え方 |
・冬季アジア大会や札幌オリンピック誘致などの動きを捉えながら、サイン計画も含めて、バリアフリーの検討を進めるべき。 ・今後施行される障害者差別解消法に注視すると共に、障がい者の情報アクセスの権利の保障(情報保障)の考え方も取り入れるべき。 ・高齢者や障がい者だけではなく、外国人やベビーカーなどへの対応も考慮した取組を進めるべき。 ・全国にはNPOと連携してバリアフリー化を進めている事例がある。今後、このような取組を積極的に考えていくべき。 |
重点整備地区・生活関連経路の考え方 |
・53もある重点整備地区を一律で整備するのは難しい。駅利用者の数だけではなく、利用者の年齢、障がいの有無や種類などを総合的に勘案し、地区の特性を把握した上で計画を作るべき。 ・中には地下鉄やJRだけではなく、バスの利用が多い地区もある。バス停留場からの移動も考慮して、地区や経路の設定を考えるべき。 |
施設整備・維持管理の考え方 |
・整備内容が、身体障がいに偏りが感じられる。「知的障がい」や「精神障がい」に対してもより配慮して整備を進めるべき。 ・地下鉄で整備が進むホームドアは、障がい者にも安全面で大変有効。JR駅についても、できるだけ設置の方向で考えてほしい。 ・知的障がい者は、バスや路面電車などの車両や停留場の外観を大きく変えると混乱する。施設の意匠はあまり派手にすべきでない。 ・信号待ち時間表示は、発達障がいや自閉症の人にとって不安を解消するツールとなり非常に有効。積極的に整備を考えてほしい。 ・高齢者は、連続して長距離を歩くことが難しい。休憩施設として、バス停留場の上屋やベンチなどの設置も考慮すべき。 ・各施設管理者のバリアフリーについて、各々が整備目標値を掲げるなど、整備目標に関する考え方をより明確にすべき。 ・視覚障がい者誘導用ブロックや縁石が破損している箇所が見受けられる。補修についても、優先度を付けて実施していくべき。 |
新たな基本構想の策定にあたりましては、広く市民の方から意見をいただくため、パブリックコメントを下記のとおり実施しました。
課題のある生活関連経路(狭幅員道路※1及び非優先道路※2)のうち、適切な代替経路がない箇所の取扱いについて、実際に現地を確認しバリアフリー上の課題を把握するとともに、いただいたご意見を今後の整備に反映させることを目的とし、フィールドチェック(現地調査)を実施しました。
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<実施日>
平成26年5月23日
<調査項目>
(1)歩道バリアフリー整備後の道路(北海きたえーる前)
勾配、段差、視覚障がい者誘導用ブロックなど、一般的な歩道バリアフリー整備後の状況を確認する。
(2)狭幅員道路(美園まちづくりセンター前)
普段はどのように通行しているのか、誰もが安全に通行するためにはどのようにしたらよいか、視覚障がい者誘導用ブロックの設置はどのようにしたらよいか
など
(3)非優先道路(月寒公園入口前)
普段はどのように通行しているのか、どのような整備を行うとよいか
など
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フィールドチェックは47名が参加し、調査を実施しました。
・新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会:14名
・優しさと思いやりのバリアフリー部会:6名
・バリアフリーチェック点検者:7名
・介助者:4名
・市役所職員:12名
・スタッフ(受託業者):4名
※参加者には次の者を含む。
・肢体不自由者:4名
・盲ろう者:2名
・オストメイト:1名
※1:狭幅員道路とは
歩道の有効幅員(実際に通行できる幅)が1.5メートル未満の道路
※2:非優先道路とは
交差点などにおいて、歩行者が横断する箇所に横断歩道や車両の一時停止規制がない道路
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(1)歩道バリアフリー整備後(北海きたえーる前)
視覚障がい者誘導用ブロックや歩車道間の段差などについてチェックを行いました。
(2)狭幅員道路(美園まちづくりセンター前)
交差点部や施設出入口前における視覚障がい者誘導用ブロック敷設案の検討や、歩車道間の段差解消、雨水ますの段差やフタの格子の隙間、舗装面などについてチェックを行いました。
(3)非優先道路(月寒公園入口前)
非優先道路を安全に通行するための方法について検討を行いました。
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フィールドチェックでいただいた主な意見を以下に示します。
その他の意見は、札幌市のホームページでご覧いただくことができます。
<全体を通じて>
意見 |
|
段差解消 |
車道横断部において、舗装と雨水ますの間に段差があったり、雨水ますのフタにある格子の隙間が大きいと、車いすやベビーカーがはまって動けなくなることがある。また、白杖が引っ掛かることもあるため危険である。 |
舗装面 |
街路樹の根などの影響で歩道の舗装面が凹凸している場所があり、危険である。 |
<狭幅員道路>
意見 |
|
段差解消 |
(車いすをご利用の方からの意見) |
(車いすをご利用の方からの意見) |
|
視覚障がい者誘導用ブロック |
狭幅員道路においても、施設の入口位置が分かるよう、入口前の歩道には視覚障がい者誘導用ブロックを設置するのが望ましい。 |
(施設の入口に面する歩道に設置する場合) |
|
狭幅員道路においても、車道横断部には視覚障がい者誘導用ブロックを設置することが望ましい。 |
|
(交差点部に設置する場合) |
|
歩道に敷設する視覚障がい者誘導用ブロックは、障害物にぶつかることがないよう、設置位置に配慮する必要がある。 |
<非優先道路>
意見 |
|
通行方法 |
ドライバーも歩行者も、誰もが横断箇所であることが分かるのは、横断歩道であるため、横断歩道の設置が望ましいのではないか。 |
(視覚に障がいをお持ちの方からの意見) |
|
(視覚に障がいをお持ちの方からの意見) |
|
(視覚に障がいをお持ちの方からの意見) |
|
(視覚に障がいをお持ちの方からの意見) 横断歩道が無い交差点は怖く、一人で通行することは難しい。特に初めて来た交差点は通行が困難である。 |
|
横断歩道以外の対策としては、優先道路への一時停止規制、歩行者横断部や公園出入口の舗装カラー化、車への注意喚起看板や路面表示の設置、車道部へのハンプの設置、車道への視覚障がい者誘導用ブロックの敷設などが考えられるのでは。ただし、それだけで安全が確保されるかは不安もある。 |
|
注意喚起看板などの設置のみでは、安全上は厳しいのではないか。 |
フィールドチェックでいただいたご意見を踏まえ、課題のある生活関連経路のうち、適切な代替経路がない箇所の取扱いについて部会で検討し、下記のとおり整備の方向性を決定しました。
(1)狭幅員道路の整備方法
<交差点部の整備方法>
項目 |
整備方法 |
視覚障がい者誘導用ブロック |
交差点部の歩道への視覚障がい者誘導用ブロック設置検討 |
段差解消 |
歩車道間の段差を解消※2 交差点部の車道にある雨水ますのフタの格子の隙間を細目に変更 舗装と雨水ますの間に大きい段差がある場合は、段差を解消 |
<生活関連施設前の整備方法>
項目 |
整備方法 |
視覚障がい者誘導用ブロック |
出入口が分かるよう、視覚障がい者誘導用ブロック設置 |
段差解消 |
車いすが乗り入れることができるよう、歩車道間の段差を解消※2 |
※1:視覚障がい者誘導用ブロック設置の可否や配置については、必要に応じて障がい者団体へ確認
※2:歩車道間の段差解消:車道と縁石の段差を2センチメートルに
(2)非優先道路の整備方法
現地の状況を勘案し、ドライバー・歩行者への注意喚起(注意喚起看板の設置、横断歩道の設置など)を検討。ただし、横断歩道が設置できない場合には非優先部分の横断を誘導する方向への視覚障がい者誘導用ブロック設置は実施しない。
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札幌市では、障がい者や高齢者の生活や活動状況を把握するため、それぞれ3年毎に「札幌市の障がい福祉施策に係る障がい児者実態等調査」及び「高齢社会に関する意識調査」を行っています。
これらの調査結果を元に、障がい者と高齢者の外出頻度の3か年の変化についてまとめたところ、どちらにも外出頻度の増加傾向が見られています。
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(1)障がい者
施設の整備に関して困っていることに、以下のようなものが多く挙げられています。
・安心して利用できる施設、トイレが少ない(14.3%)
・歩道が歩きにくい(移動しにくい)(12.9%)
・安心して利用できる交通機関、駐車場などが少ない(11.3%)
・駅や道路の案内が分かりづらい(10.1%)
施設整備によりまちのバリアフリー化は進んではいるものの、依然として外出時のハード的なバリアが支障となっていることが分かります。
(2)高齢者
困っていることや不安なことの多いものに、以下のようなものが多く挙げられています。
・長い距離が歩けない(25.2%)
・転ぶのが怖い(18.2%)
・疲れたときに休憩する場所がない(11.7%)
高齢者は、主に長距離を連続して歩くことに関する不安や休憩施設を求める声が多くなっており、特に冬期間のつるつる路面での転倒事故は大きな怪我につながるおそれもあります。
健康・医療・福祉のまちづくりの推進ガイドライン(国土交通省)において、「街を歩くことは、生活習慣病などの発症予防や、健康増進、疾病発症後の機能回復効果、さらには高齢者の介護予防や認知症の予防にも有効」としています。
これらの声を十分に参考としながら、多くの市民らが安全・安心に外出できて、歩いて暮らせるまちづくりにつながるよう、今後も継続してバリアフリー化を進めていくことが重要です。
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第8期福祉のまちづくり推進会議委員 |
新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会委員(兼任) |
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氏名 |
出身団体 |
|
副会長 |
浅香博文 |
札幌市身体障害者福祉協会 |
新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会委員 |
|
安達淨子 |
公募委員 |
新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会委員 |
|
石橋達勇 |
北海学園大学 |
新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会委員 |
|
今西輝 |
札幌青年会議所 |
新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会委員 |
|
大久雅 |
公募委員 |
|
|
沖村圭子 |
公募委員 |
|
|
加藤京子 |
札幌市精神障害者家族連合会 |
新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会委員 |
|
木下祥子 |
札幌市肢体障害者協会 |
|
|
児玉芳明 |
公募委員 |
新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会委員 |
|
今武 |
北海道バス協会 |
新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会委員 |
|
坂口敏春 |
札幌高齢・退職者団体連合 |
|
|
澤田勝昭 |
札幌市視覚障害者福祉協会 |
|
|
鈴木克典 |
北星学園大学 |
新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会委員 |
|
堤繁雄 |
札幌市老人クラブ連合会 |
新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会委員 |
|
照井幸一 |
札幌ハイヤー協会 |
新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会委員 |
|
中ノ殿恭子 |
札幌ホテル旅館協同組合 |
|
|
東道尾 |
北海道建築士会札幌支部 |
|
会長 |
松川敏道 |
札幌学院大学 |
|
|
水尻敦子 |
札幌市手をつなぐ育成会 |
新・札幌市バリアフリー基本構想見直し検討部会委員 |
|
宮川学 |
札幌市社会福祉協議会 |
|
|
宮﨑理 |
公募委員 |
|
|
森岡三惠子 |
札幌市ボランティア連絡協議会 |
|
若狭重克 | 藤女子大学 |
カッコ内は平成25年度委員
氏名 |
出身団体 |
福島広志 |
北海道開発局札幌開発建設部道路計画課長 |
住岡栄悦 (菊池康) |
北海道開発局札幌開発建設部道路整備保全課長 |
高橋秀士 (三栖広之) |
北海道警察本部交通部交通規制課調査官 |
本間一治 |
北海道運輸局札幌運輸支局首席運輸企画専門官 |
瀧本峰男 (萩原国彦) |
北海道旅客鉄道株式会社総合企画本部経営企画部長 |
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