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更新日:2024年8月20日

札幌市博物館活動センターの学芸員による研究で明らかになった新種のイルカ化石について

このたび、ロンドンの大英自然史博物館が発行する英文学術誌に、当センター学芸員が取り組んだ新種のイルカ化石の研究が掲載されました。

掲載誌および論文

掲載紙:ジャーナル・オブ・システマティック・パレオントロジー(古生物分類学誌の意)

「日本の前期中新世から新たなガンジスカワイルカ上科の化石(スクアロデルフィス科)について」(PDF:443KB)

著者:田中嘉寛(札幌市博物館活動センター)、中川良平(三重県総合博物館)

研究内容

  • 三重県の前期中新世の地層(およそ1800万年前)から見つかったイルカ化石を、新属新種としてミオデルファイヌス・ミエンシス(三重の中新世のイルカの意)と命名しました。
  • ミオデルファイヌス・ミエンシスはガンジスカワイルカ上科のスクアロデルフィス科というグループに含まれ、現代のガンジスカワイルカの親戚にあたります。
  • スクアロデルフィス科の化石は、日本からは耳の骨が岐阜県から1標本、北太平洋からはアメリカのワシントン州から1標本見つかった限りで、国内だけでなく、北太平洋でもとても貴重な標本といえます。
  • 今回報告した新種によって、スクアロデルフィス科は前期中新世には大西洋や南太平洋だけでなく、北西太平洋にも広がっていたことが明らかになり、その起源はもっと古い時代であることが推測できます。今後、北海道からも近縁のイルカが見つかる可能性があり、期待しています。

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