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更新日:2023年8月14日

下水熱の利用について

近年、太陽光や地中熱などの再生可能エネルギーのひとつとして「下水熱」が注目されており、民間事業者の方でも下水道管内に熱交換器を設置し、熱を利用することが可能です。

札幌市では、下水熱の利用を検討するために必要となる情報として、必要熱量の算定方法・設備の設計・費用の積算方法などを取りまとめた「札幌市下水熱利用ガイドライン」を作成いたしました。

 

札幌市下水熱利用ガイドライン

下水熱を利用するには、「どの程度の」費用が必要で、「どの程度の」効果が見込めるのか、「どのような」手続きが必要かを把握することが重要です。

そこで、下水熱の導入メリット、設計や概算費用の算出手法、モデルケースでの設計事例を3章に分けて取りまとめています。

【第1章】下水熱利用について:下水熱とは何か、どこにあるのか、利用の効果と手続き

【第2章】下水熱の利用手順:設計の計算方法、概算費用の算出方法、維持管理の仕方

【第3章】設計事例:融雪利用と空調利用の具体的な設計事例

 

札幌市下水熱利用ガイドライン(PDF:2,225KB)

下水熱とは?

●「下水の水温」は、外気温度と比べて、「夏は冷たく」「冬は暖かい」という特徴があります。

●下水と外気の温度差熱エネルギーは、「下水熱」とよばれ、太陽光と同じく「再生可能エネルギー」です

外気温と下水水温の温度差のイメージ図外気温と下水水温の比較グラフ

温度差イメージ外気温と下水水温の比較(札幌市)

矢印下水熱を利用すると・・・

・ヒートポンプを使用する暖房の場合、外気を熱源とするより「下水熱」を熱源とすると、加温の「動力を小さく」できます。

「電気代の削減」、「CO2排出量の削減」につながります。

矢印

脱炭素社会の実現に貢献します

下水熱がある場所は?

●下水熱は、市内一円にある下水道管から採熱可能です。

●下水熱の量と位置を「下水熱ポテンシャル」として、札幌市のホームページで公開しています。

●札幌市中心部を処理区域にもつ4つの処理区のほかに、中央区の区域のみを表示したマップも作成していますので、ご活用ください。

 

札幌市下水熱ポテンシャルマップ

札幌市下水熱ポテンシャルマップ

各処理区の下水熱ポテンシャルマップ

札幌市下水熱ポテンシャルマップ(創成川処理区)(PDF:1,878KB)

札幌市下水熱ポテンシャルマップ(伏古川処理区)(PDF:1,769KB)

札幌市下水熱ポテンシャルマップ(豊平川処理区)(PDF:2,353KB)

札幌市下水熱ポテンシャルマップ(新川処理区)(PDF:2,403KB)

各処理区の区域については、「札幌市下水道計画概要図」にてご確認ください。

札幌市下水道計画概要図(PDF:3,154KB)

札幌市中央区の下水熱ポテンシャルマップ

創成川処理区、伏古川処理区、新川処理区のポテンシャルマップを統合し、札幌市中央区の区域のみを表示したものです。

札幌市下水熱ポテンシャルマップ(中央区版)(PDF:8,429KB)

下水熱の利用方法は?

●下水管の中に熱を回収するための熱交換器を設置し、管内を流れる熱源水と下水が熱交換します。

●空調・給湯など下水熱だけではエネルギーが不足する場合は、ヒートポンプ(HP)を設置します。

●空調・給湯利用は、エネルギー消費削減により、建物のZEB化に寄与することができます。

下水熱利用イメージ図

下水熱の実施例は?

●北区篠路のバス停留所のロードヒーティング、西区民センター・保健センターの暖房があります。

 

融雪(ロードヒーティング)

平成9年と11年に、北区篠路のバス停留所にて、下水熱を利用したロードヒーティングを設置しました。

熱源は下水熱のみを利用しており、ヒートポンプ等熱量を増強させる設備を使わずに、路面の融雪ができています。

設置後、約25年が過ぎましたが、熱交換器を補修せずに、融雪機能を維持しています。

ロードヒーティング写真

 

 

空調(暖房)

冬に新川水再生プラザから下水処理水を流雪溝へ送水して、沿線住民が雪を流しています。

その下水処理水の一部を西区民・保健センター内に引き込み、ヒートポンプで熱エネルギーを回収し、空調(暖房)に利用しています。熱エネルギー回収後の下水処理は、再び流雪溝に戻しています。

空調利用のイメージ図

下水熱利用の効果は?

●熱交換器やポンプなど下水熱利用設備を設置するため、初期投資はかかりますが、省エネ効果により、ランニングコストが削減されます。

●下水からの採熱量、ロードヒーティングの面積、建物の延床面積、設置設備、支援制度の活用など各種条件によりますが、建設費と維持費の総費用は、既存設備より安価となることが期待できます。

 

下水熱利用と従来熱源とのコスト比較

下水熱源と従来熱源とのコスト比較

【国による費用面での支援について】

下水熱利用設備を導入する際の費用については、国土交通省や環境省などが支援制度を設けており、下記のホームページにて紹介されています。なお、制度については、定期的に見直し等が行われていますので、最新の情報をご確認の上、制度の利用をご検討ください。

下水熱利用の推進に向けて(国土交通省ホームページ)

下水熱利用の手続きは?

●「札幌市下水暗きょの目的外使用に関する規則」に基づいて、各種手続きを進めます。

●熱交換器を設置するには、下水道管の調査を行っていただきます。

●下水の熱を利用することに対しては、利用料はかかりませんが、下水道管の使用料が必要となります。

●下水道管の使用料などは下記のホームページでご紹介していますので、内容をご確認の上、担当部署までご相談ください。

下水熱利用(熱交換器の設置)・光ファイバーの敷設(札幌市下水道河川局ホームページ)

計画から運用までの流れ

担当部署

〒062-8570札幌市豊平区豊平6条3丁目2-1札幌市下水道河川局庁舎3階

札幌市下水道河川局事業推進部下水道計画課

電話番号:011-818-3441

FAX:011-812-5203

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