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更新日:2022年12月21日

建築基準法によるシックハウス症候群対策

平成15年7月に建築基準法が改正され、全ての建築物の居室で、使用する建材の規制や、換気設備の設置義務付けなどの、化学物質の室内濃度を下げるための対策がとられることとなりました。

ホルムアルデヒド対策

内装仕上げの制限

内装仕上げに使用するホルムアルデヒドを発散する建材には、次のような制限が行われます。

ホルムアルデヒドに関する建築材料の規制

建築材料の区分 ホルムアルデヒドの発散(放散速度) JIS、JASなどの表示記号 内装仕上げの制限
建築基準法の規制対象外 5μg/m2h以下 F☆☆☆☆ 制限なしに使える
第3種ホルムアルデヒド発散建築材料 5μg/m2h超~
20μg/m2h以下
F☆☆☆ 使用面積が制限される
第2種ホルムアルデヒド発散建築材料 20μg/m2h超~
120μg/m2h以下
F☆☆ 使用面積が制限される
第1種ホルムアルデヒド発散建築材料 120μg/m2h超 旧E2、Fc2
または表示なし
使用禁止
  • 規制対象となる建材には、原則としてJIS、JAS又は国土交通大臣認定による等級付けがされています。
  • μg(マイクログラム):1gの百万分の一
    放散速度1μg/m2hは、建材1m2につき、1時間あたり1μgの化学物質が発散されることを言います。
  • 建築物の部分に使用して5年経過したものについては、制限はありません。

 

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換気設備設置の義務付け

ホルムアルデヒドを発散する建材を使用しない場合でも、家具などからの発散があるため、原則として全ての建築物に機械換気設備の設置が義務付けられます。

たとえば住宅の場合、換気回数0.5回/h以上の機械換気設備(24時間換気システムなど)の設置が必要です。

※換気回数0.5回/hとは、1時間あたりに部屋の空気の半分が入れ替わることを表します。

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天井裏などの制限

天井裏、床下、壁内、収納スペースなどから居室へのホルムアルデヒドの流入を防ぐための措置が必要となります。

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クロルピリホス対策

クロルピリホスは、有機リン系のシロアリ駆除剤です。
居室を有する建築物には使用が禁止されます。

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注意

シックハウス症候群対策は、建築基準法さえ守ればよい、というわけではありません。

  • 新築やリフォーム当初は、室内の化学物質の発散が多いので、しばらくの間は、換気や通風を十分行うよう、こころがけましょう。
  • 24時間換気システムは、常に運転するようにしましょう。
  • 家具や防虫剤、化粧品などの日用品からも、化学物質を放散するものがあるので注意しましょう。

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