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主な内容 | ページ |
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No.136(令和4年11月秋号) | 全ページ(PDF:3,534KB) |
令和3年度決算の概要 可決された主な議案 |
1ページ(PDF:521KB) |
可決された主な意見書 |
2ページ(PDF:522KB) |
市政を問う!代表質問から | 3~8ページ(PDF:1,171KB) |
本定例会の議決結果一覧 |
9~10ぺージ(PDF:387KB) |
議会事務局からのお知らせ | 11ページ(PDF:1,433KB) |
令和4年(2022年)11月発行
編集/発行:札幌市議会事務局
電話番号:011-211-3164
FAX:011-218-5143
【目次】
令和4年第3回定例会では、令和3年度決算に関わる議案や第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン(ビジョン編)などの議案33件、意見書3件が全会一致または賛成多数で認定または可決されました。
令和3年度の一般会計決算は、最終予算額1兆4,819億円に対して、歳入が1兆2,992億円、歳出が1兆2,849億円となり、形式収支は142億円の黒字となりました。これから翌年度への繰越額44億円を差し引いた実質収支は98億円の黒字となり、そのうち49億円を財政調整基金に積み立てました。また、特別会計決算は形式収支、実質収支共に62億円の黒字となり、企業会計決算は差し引き196億円の黒字となりました。(注1)
(注1)数値は原則として計数ごとに四捨五入で表示しているため、各数値とその内訳の累計額とは一致しない場合があります。
区分 | 一般会計 | 特別会計 | 企業会計 | 歳出決算総額 |
決算額 | 1兆2,849億円 | 3,688億円 | 2,526億円 |
1兆9,063億円 |
区分 | 国庫支出金 | 市税 | 地方交付税 | 諸収入 | 市債 | その他 |
歳入 | 4,202億円 | 3,346億円 | 1,316億円 |
1,053億円 |
998億円 |
2,077億円 |
区分 | 保健福祉費 | 経済費 | 職員費 | 土木費 | 公債費 | 総務費 | 教育費 | その他 |
歳出 |
5,202億円 |
1,740億円 | 1,537億円 | 1,250億円 |
1,071億円 |
543億円 | 450億円 | 1,057億円 |
以下の経費など、全会計総額548億6,050万円を増額する補正予算が可決されました。
時代の転換期に当たり、市民、企業、行政などの多様な主体が札幌市の目指すべきまちの姿とまちづくりの方向性を共有し、共に取り組んでいくことを目的として、今後10年のまちづくりの基本的な指針を制定するものです。
意見書とは、市政の発展に必要な事柄の実現を要請するため、市議会の意思を決定し、国会や政府に提出するものです。
女性デジタル人材の育成は、女性の経済的自立や、女性人材の成長産業への円滑な移動支援を図る観点から極めて重要です。よって、国会および政府に対し、その育成を強力に推進するため、下記の事項を実施するよう強く要望するものです。
道内における公立高校の統廃合が一層進むことが懸念されている中、希望する全ての子どもに豊かな学びを保障していくために、北海道教育委員会に対し、下記の事項を実施するよう強く要望するものです。
⇒意見書の全文は、意見書・決議のページに掲載しています。
6人の議員が、市政について市長に質問しました。
【Q】町内会の地域活動は、地域住民のニーズや社会情勢を踏まえると、以前より多様化している一方、町内会の加入率は右肩下がりとなっており、町内会費収入の減少が見込まれます。そのため、町内会の自主的な運営や活動に対して交付される住民組織助成金の果たすべき役割は増してきています。各町内会が来年度の活動を決定するまでに、住民組織助成金の増額を正式に表明し、またどの程度の増額を考えているのか示すべきだと思いますが、いかがですか。
【A】町内会との意見交換会などでは、町内会活動の経費的負担の軽減を求める声が多かったため、住民組織助成金の増額は必要であると認識しており、令和5年度当初予算の編成の中で検討を進めます。
【Q】男性が育児休業を取得し、家事・育児に取り組むことで、夫婦間の負担の均等化が進み、結果として、女性の活躍促進や出生率の向上につながるとされています。本年10月から、地方公務員でも、産後8週間以内に取得可能な育児休業制度が導入されます。男性の育児休業取得が当たり前の社会を実現していくためにも、本市が率先して男性職員が育児休業を取得しやすい組織風土をつくり、社会全体に波及させるべきだと考えます。今後、本市男性職員の育児休業の取得促進に向けてどのように取り組んでいきますか。
【A】男性の育児休業は、父親の自覚が高まり、女性の負担軽減となることに加え、職場の協力体制の構築や業務効率化の推進など、働き方の見直しの効果が期待できます。このため、子育て職員を支援する計画を策定し、職員・職場の意識改革を進めてきた結果、令和元年度には6.7%であった男性職員の育児休業取得率が、令和3年度には26.7%に伸びました。今後も男性職員が育児休業を取得しやすい職場環境づくりを推し進めるとともに、本年10月から育児休業制度が改正されることから、職員へ取得促進を呼び掛けていきたいと考えています。
【Q】各自治体では、行政手続きのオンライン化や簡略化などにより、利便性向上が図られており、本市でも本年7月に全区役所で総合案内・おくやみ窓口が設置されたほか、住民票などの申請がオンライン上でできる「スマート申請」の導入などが進められています。しかし、各種手続きは、市民が区役所に行き紙の申請書に記入するものが多く、その負担軽減が求められているため、デジタル化を進める必要があると考えます。デジタル技術を活用した区役所窓口のサービスアップについて、今後どのように取り組んでいきますか。
【A】デジタル化の進展や市民ニーズの変化に応じたサービスアップのため、オンライン申請の対象手続きの拡充や、各種相談なども区役所に行かずに行うことができる仕組みを検討しています。また、区役所で手続きを行う場合でも、申請書の作成支援やワンストップ窓口など、より簡単、スピーディーに手続きが完結する仕組みも検討し、全庁一丸となって「行かない」「書かない」「待たない」区役所の実現に向けて取り組んでいきます。
【Q】流雪溝(注2)は沿線住民で構成される管理運営協議会により運営されていますが、空き家や協議会未加入者などによる未投雪箇所の増加が課題となっています。このため、本市が各管理運営協議会の意見交換会を開催したところ、課題解決策の情報共有を図れたなど高評価を受けています。流雪溝の利用促進は、管理運営協議会に任せるだけでなく、本市の積極的かつ継続的なサポートが必要だと考えますが、今後どのように取り組んでいきますか。
(注2)流雪溝
道路の下に水路を設け、そこに河川水や下水道処理水などを流して、雪を河川まで運ぶもの。
【A】流雪溝は、沿線住民の積極的な利用により良好な道路環境が保たれる施設ですが、地域によっては高齢化などによる未投雪箇所の増加が課題であると認識しています。このため、良好な運営事例の情報共有を図るほか、各管理運営協議会役員による意見交換などに取り組んできました。今後も各協議会役員による情報共有が活発に行われるよう、各役員へのアンケートや意見交換会を行い、課題対応に向けた取り組みについて検討していきます。
【Q】本市は、昨冬の大雪対応状況を踏まえ、検討会議で議論を重ね、8月に報告書をまとめました。報告書では、幹線道路の排雪作業の前倒しと強化が掲げられ、大雪時における対策実施の判断基準が明確に示されており、冬期間の道路交通機能の維持が期待されます。一方、速やかな対策の実施には、あらかじめ予算を確保しておくことが重要です。本定例会に上程された補正予算案には、昨冬の大雪を踏まえて策定した大雪対策に必要な費用が計上されましたが、来年度以降の大雪対策はどのように予算を計上していきますか。
【A】補正予算案では、排雪作業の前倒しと強化に必要な費用を計上することで、今冬は初冬期の大雪への迅速な対応が可能となり、市民生活への影響を最小限にとどめられると考えています。令和5年度以降は、初冬期の大雪対応を当初から一定程度想定して予算化していきます。
【Q】長引く物価高騰などが市民生活に大きな影響を及ぼしているため、本市は国や北海道と歩調を合わせた対応だけでなく、市民や市内事業者に寄り添った対応が必要だと考えます。市民生活の安心と円滑な社会経済活動を確保するため、どのように対応しますか。
【A】これまでは水道料金の減額に加え、子育て世帯や事業者に対する独自の支援を行ってきました。長引く物価高騰などは、低所得世帯や事業者に特に大きな影響を与え、その傾向は年末年始に向けて顕著になると推測しています。今後は、これまでの本市の支援策や今後の国・北海道の対応、札幌の地域特性も踏まえ、低所得世帯などへの独自の支援が必要だと考えています。
【Q】児童・生徒の防災教育は、自らの安全を確保し、被害を回避する力などを身に付けるためにも大切です。防災教育を通じて、防災・減災の知識を身に付けた児童・生徒が、将来の防災の担い手となり、地域の一員として活動していくなど、人材育成にもつながり、地域全体の防災力も向上すると考えますが、どのように防災教育に取り組んでいますか。
【A】これまで、小中学校向けの教材を配布するほか、教職員などを対象とした研修を教育委員会と共同で開催するなど、各学校の防災教育の支援に努めてきました。現在、現場の教員の意見を取り入れながら、児童・生徒の発達の段階に応じた、より効果的で実践的な防災教育教材の作成に取り組んでおり、引き続き教育委員会と連携し、防災教育の充実を図っていきます。
【Q】近年、短期間で急成長を目指し、社会に大きなイノベーションをもたらす企業であるスタートアップを創出するスタートアップ・エコシステムの構築が注目されています。本市は、2019年に「スタートアップ・シティ宣言」を行い、翌年には「札幌・北海道スタートアップ・エコシステム推進協議会」を立ち上げ、内閣府から推進拠点都市に選定されました。また、本市は、1980年代に全国に先駆けて、研究開発型の産業団地「札幌テクノパーク」を造成し、産学官が連携してIT産業の振興に努めてきた財産があります。現在、スタートアップ向けの相談会や補助金制度の新設などを進めていますが、札幌・北海道の強みや特徴を生かし、スタートアップ・エコシステムをさらに発展させていくため、今後どのように取り組んでいきますか。
【A】本市には、AIなどの分野で国内第一線で活躍する研究者やその成果を社会実装する企業群の集積が進み、山積する課題を新しいアイデアや技術で解決するスタートアップを目指す若い世代が増加しています。こうした強みや特徴を生かすため、経済観光局に新たに外部人材を登用して専門的な支援を行うほか、首都圏のベンチャーキャピタル(注3)とのマッチング事業などで資金調達環境を整えるなど、新たな挑戦を支援し、スタートアップの創出と成長をさらに加速していきたいと考えています。
(注3)ベンチャーキャピタル
将来性のある未上場のベンチャー企業に起業・成長・発展を支援するため、投資などの形で資金提供し、経営支援なども行う出資会社。
【Q】本市では、子育て世帯への臨時特別給付金の支給、水道料金の減額など、物価高騰の影響を受ける市民や事業者に対して迅速に対応しております。一方で、食料品などの値上げの動きは年内続くという予測もあるため、市民生活と市内事業者を両輪で下支えし、地域経済の循環を促すような、即効性のある取り組みを切れ目なく実行していく必要がありますが、これまでの物価高騰対策はどのような考え方に基づき対応してきましたか。また、物価高騰の影響が大きい低所得者への支援を始め、経済を支える取り組み、支援を今後どのように進めていきますか。
【A】これまでの支援策は、幅広い対象に支援が行き届き、早急に対応が可能であることを重視してきました。今後は、低所得世帯への支援策として、国が行う給付への独自の上乗せなどに加えて、価格への反映が難しく、提供する食事の質の維持に困難を抱えている介護保険施設などへの支援も検討しており、これらの取り組みを速やかに実施できるよう、本定例会において、追加となる補正予算案を提案したいと考えています。
【Q】「冬のみちづくりプラン2018」の具体的な実施内容や目標を定めた実行プログラムは、昨冬の大雪の経験を踏まえ、少子高齢化の社会情勢や先進技術の発展も考慮した整理が必要だと考えます。来年度以降の冬に向け、後期の実行プログラムでは、どのような取り組みを重点的に進めますか。
【A】建設業の労働力や先進技術の動向調査のほか、事業者や市民へのアンケートによって市民意識の変化を的確に捉え、生活道路の除排雪の在り方の検討や、ICT活用によるさらなる効率化・省力化、大雪に備えたテレワークの働きかけといった市民・企業との連携強化などに取り組んでいきたいと考えています。
【Q】清田区は区役所と区民センターが離れた位置にあり、各種窓口や教室などの身近なサービスが1カ所で受けられない不便さを区民に強いているほか、区役所周辺の交流人口をそぐ要因にもなっています。この状況を速やかに解消すべきであり、本年4月、きよたまちづくり区民会議が市長に対し、区民センターの区役所周辺への早期移転の要望を行いました。清田区民センターの移転について、どのように考えていますか。
【A】要望書を受け、清田区民センターの区役所周辺への移転に対する区民の強い希望を改めて実感しました。区民の利便性向上に加え、区役所周辺の交流人口が増加し、都市機能集積のきっかけともなり得るため、できるだけ早期に実現させたいと考えています。
【Q】都市の魅力的なロケーションを活用できるアーバンスポーツ(注4)は、積極的に振興を進めるべきです。また、特にニーズの高いスケートボードは、滑走できる場所が限られていることから、環境整備についてどのように考えていますか。
(注4)アーバンスポーツ
スケートボードなど都市を舞台に繰り広げられるスポーツで、音楽やファッション、アートなど若者文化が融合し、従来のスポーツの枠を超えた領域に展開するもの。
【A】アーバンスポーツを振興することで、スポーツに興味がない層にもアプローチできるものと認識しています。スケートボードの環境整備は、これまで愛好者団体などのヒアリングを行うとともに、ウインタースポーツのオフシーズンの練習施設として民間の施設整備への補助金を支出するほか、既存公園で試行的に専用の場所を設けるなどの取り組みを進めています。また、市内中心部に近い公園にも、施設整備を検討しており、今後もさらなる環境の充実に取り組んでいきたいと考えています。
【Q】2030年冬季オリンピック・パラリンピック大会の招致は、東京2020大会の汚職問題の影響で反対する市民の声がさらに広がっています。問題の全容が明らかになり、JOCが検証を行った上で、今後どう対処していくのかを国民全体に示していかなければ、疑問も不安も払しょくできないと考えます。また、IOCは、招致に関する地元の合意を何よりも大事にしています。市民の声を受け止め、招致を断念すべきですが、招致を進めるのであれば、今からでも住民投票を行うべきだと考えますが、いかがですか。
【A】招致については、さまざまな機会を通じて市民の声を把握し、議会とも議論を重ねながら招致活動を進め、本年3月には招致決議もいただきました。今後も必要最小限の経費で効率的な大会運営を目指すとともに、クリーンな大会にしていくという点をしっかりと市民にお伝えし、理解を得ながら、招致活動を継続していきます。また、市民の方々と話をすると、大会の運営費が全て税金で賄われると誤解している方もまだ多いと感じます。引き続き、市民の声に向き合って招致を進めたいと思いますが、議会でのさまざまな議論を含め住民投票は考えていません。
【Q】国は、本年10月1日より、75歳以上の医療費窓口負担割合を1割から2割に引き上げます。対象となるのは、単身世帯は年金収入などが200万円以上、複数世帯は320万円以上で、全国で約370万人います。本市では、高齢者への影響をどのように捉えていますか。また、本市における負担増となる対象人数と激変緩和措置を当てはめない1人当たりの平均負担額についても伺います。
【A】今回の見直しは、現役世代の負担上昇を抑え、医療保険制度を持続可能なものとするためと認識しています。一方、必要な受診機会の確保は欠かせないため、国に対し、見直しの影響を把握した上で、必要に応じて適切な対応を検討するよう求めています。また、窓口負担が2割となる人数は約6万人、1人当たりの平均負担額は、国の試算では、現在1カ月当たり約6,900円のところ、経過措置終了後は、約9,800円になるとされています。
【Q】給食は、学習指導要領の特別活動の一部とされ、食育としての授業の一環です。コロナ禍の負担や物価高騰対策として、学校給食の無償化の取り組みが広がっており、子育て世帯の負担軽減につながるものです。今後、本市も子育て支援として給食費の無償化に踏み出すべきだと考えますが、いかがかですか。
【A】学校給食は、施設、設備、運営などの経費を公費で負担し、食材費のみを保護者に負担していただいています。これまでも生活困窮世帯に対し、就学援助制度などで給食費を支援しており、これ以上の公費負担は難しいと考えています。
【Q】本市は、道路交通への影響や収支採算性などの課題から、路面電車の延伸は困難とし、軌道を敷かない次世代の公共交通システムと、円滑な接続方法を検討するとしています。しかし、このシステムでは、既存の路線の利用者にとっては、乗り換えが必要となり、利便性が高まらないと思いますが、いかがですか。
【A】これまで、路面電車の人や環境に優しく、まちの魅力やにぎわいを創出するなどの特性を踏まえ、延伸の検討を行いましたが、レールを敷くことによる自動車交通への影響や収支採算性などの課題に加え、既存線の経営への影響も懸念されることから、総合的に評価し、延伸は困難と結論づけました。今後は、少子高齢化など社会情勢の変化に対応するほか、脱炭素社会への取り組みに資するような次世代の公共交通システムを検討していきます。軌道や架線がなく、さまざまな乗降場所の設定が可能となるので、公共交通手段としての利便性は高まると考えています。また、乗り換えには、できるだけ負担が少なくなるような手法を検討していきます。
【Q】本市での開催が決まったG7気候・エネルギー・環境大臣会合は、各国の閣僚が重要な議論を行う場であり、参加各国の先進的な取り組みなどを学び、「環境首都」の名に恥じない活動につなげていただきたいと考えます。また、本市の環境施策や本定例会で提案された第2次札幌市まちづくり戦略ビジョンで掲げた目指すべき都市像のひとつである「ゆき」の有効活用を発信する機会になると考えます。同会合の開催準備にどのように臨み、また本市にどのような成果を得て、今後につなげますか。さらに、「ゆき」が持つ強みを気候・エネルギー・環境に生かすことで、本市の発信力の向上につながると考えますが、いかがですか。
【A】警備体制やおもてなしなど、関係機関と連携を図り、開催準備に万全を期していきます。また、同会合の開催を契機に、本市の環境施策やSDGsの取り組みを国内外へ発信するとともに、市民や企業の環境に対する意識向上を図り、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを加速させたいと考えています。さらに、例えば、世界から来るメディアの方へ雪冷熱を活用した市内施設へのモニターツアーを開催し、本市の取り組みを発信していきたいと考えています。今後も雪冷熱を含めた雪エネルギーの活用に取り組んでいきたいと考えています。
【Q】学校と家庭、地域などの関係者で構成される学校運営協議会を設置した学校をコミュニティ・スクールと言いますが、よりよい学校運営に向けて議論し、関係者が連携して地域の子どもたちの豊かな成長を支える仕組みであり、子どもたちの多様な学びなどが期待されます。昨今、いじめや不登校など、子どもを取り巻く課題が複雑化・困難化していることから、社会とのつながりの中で学校教育を展開していくことは、わが国が社会的な課題を乗り越え、未来を切り拓く原動力になると考えます。全国の自治体の半数以上でコミュニティ・スクールを導入していますが、本市では、導入の動きがありません。今後導入すべきだと考えますが、いかがですか。
【A】子どもが学校だけでなく、社会とのつながりの中で、多様な人と関わりながら学ぶ機会の充実を図り、変化の激しい社会をたくましく歩み続ける力を育むことは、今後重要になると認識しています。本市が目指すコミュニティ・スクールは、地域の方が主体的に学校運営に参画し、学校が家庭や地域と一体となって、義務教育9年間の子どもの育ちを継続して支えていくことが重要と考えています。そのため、中学校区を基本単位とした小中学校で、保護者や町内会、NPOなど多様な立場の方々が、子どもの豊かな学びを支える環境づくりの一層の充実に向けて、協働できる体制を築いていきたいと考えています。
【Q】本市は、2017年にいわゆる「コミュニケーション条例」を制定し、障がいのある方々が必要とする情報の取得や利用などを支援してきました。国は、本年5月にいわゆる「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」を制定し、障がいのある方々が情報を取得するだけでなく、発信する際にも手段を選択できることなどを基本理念に掲げました。今般の推進法制定を踏まえ、当事者の方の声を吸い上げ、普及啓発などの推進が必要だと考えますが、いかがですか。
【A】障がいのある方の円滑な情報取得などを推進するには、手話や文字の音声読み上げなど、障がいの特性に合わせた手段が活用でき、社会の中でその理解を広げ、活用しやすい環境にしていくことが重要と認識しています。このことは、今回制定された推進法と本市の「コミュニケーション条例」で、考え方を同じくしています。本市では、これまでさまざまな施策に全庁的に取り組んできましたが、今後は、障がいのある方の意見を参考とし、庁内で合理的配慮に係る好事例を共有するとともに、市民理解の促進を図り、情報取得やコミュニケーションがしやすい環境づくりを進めていきます。
【Q】国は、2019年にいわゆる「読書バリアフリー法」を制定し、翌年には「読書バリアフリー基本計画」を策定しました。この計画は、視覚障がい者などの読書環境を整備するため、音声読み上げ対応の電子書籍の普及、点字図書や拡大図書などの継続的な提供などを図る施策を進めるとしています。また、知的障がいのある方や高齢の方、外国の方などさまざまな状況で読書や図書館の利用が困難な方への配慮も認識して取り組むことを必要としています。本市は、市民の誰もが本を読める環境を充実させるため、読書のバリアフリー化を推進すべきだと考えますが、読書バリアフリー法を踏まえ、どのような図書館づくりを進めますか。
【A】市民の誰もが読書できる環境の整備は、今後ますます重要になると認識しており、「読書バリアフリー法」の考え方を踏まえ、本年5月に「さっぽろ読書・図書館プラン2022」を策定しました。また、これまでも障がいのある方、高齢の方、外国の方などに向けた大活字本、英語の利用案内パンフレットなどをそろえ、読書環境の整備に努めてきました。今後は、図書館協議会などで当事者の方々の声を直接聴くとともに、関係機関とも連携しながら、さまざまな困難を抱えた方に寄り添った支援を充実させ、誰もが文字・活字文化に親しめるような図書館づくりをさらに進めていきます。
本会議の結果【令和4年第3回定例会・審議結果】のページをご覧ください。
札幌市議会は、大正11年(1922年)10月19日に初の市会を開催してから、令和4年10月で100周年を迎えました。この節目の年を迎えるに当たり、各記念事業を行いましたので、ご紹介いたします。7月26日には、札幌市議会本会議場などで「市議会をもっと身近に感じよう!市議会子ども教室」を開催しました。抽選で選ばれた小学6年生26人が参加し、市議会の仕組みなどを学んだ後、グループワークでは、議員が子どもたちからの質問に答えるなど、活発なやり取りが行われました。10月19日には、本会議場で「記念式典」を開催し、細川議長は式辞で、「市民が愛着と誇りを持つ『まち』であり続けるために、議会の改革および機能強化に継続的に取り組む。」と語りました。そのほか、PMF修了生などによる記念演奏や北海道大学公共政策大学院客員教授小磯修二氏による札幌市の地域経済政策にまつわる記念講演を執り行いました。
札幌市とミュンヘン市の姉妹都市提携50周年を迎え、細川議長を団長に議員団12人がミュンヘン市を訪問しました。今回の記念訪問には、議員団と秋元市長が参加しました。訪問中は、在ミュンヘン日本国総領事館を表敬訪問したほか、50周年記念式典やオクトーバーフェストオープニング式典への出席、オリンピアパークにて、既存施設の活用状況を視察しました。今回の訪問を通して、50年間築き上げてきた両市の友好関係の深さを改めて実感する貴重な機会となりました。
本会議の結果【令和4年第4回定例会・日程表】のページをご覧ください。
音声版さっぽろ市議会だよりNo.136(YouTubeに移動します。)
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