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更新日:2021年5月28日

令和3年度第3回定例市長記者会見記録

日時

2021年5月28日(金曜日)14時00分~15時12分

場所 市本庁舎16階第一特別委員会会議室
記者数

21人

市長から下記の話題について発表しました

配布資料

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で文字掲載しています。

引き続き、次の話題について質疑が行われました

発表内容

 新型コロナウイルス感染症への対応について

 5月9日に「まん延防止等重点措置」が適用されてから約3週間、5月16日に「緊急事態宣言」が適用されてから約2週間が経過したところであります。

 この間、市民の皆さまには、不要不急の外出自粛・市外との往来自粛などにご協力をいただいております。また、事業者の皆さまには、人と人との接触機会を減らすために、営業時間の短縮や休業要請、出勤者の削減など、多大なご協力をいただいておりますことに感謝を申し上げたいと思います。

資料「市内中心部の人出(20時、7日間平均)」(PDF:473KB)

 市内の人出の状況でありますけれども、皆さまのご協力によりまして、ゴールデンウイーク前と比較をいたしますと、午後8時の時点での人出は大きく減少してございます。

資料「市内中心部の人出(9時、7日間平均)」(PDF:473KB)

 しかしながら、午前9時の時点での人出の減少は緩やかでございまして、下がりきっていない状況がございます。とりわけ、札幌駅・大通駅につきましては、オフィスがあるということもあり、人出の減少は小幅になっております。

 今、札幌の感染状況につきましては、大変厳しい状況にございます。いち早く感染の波を抑えていくためには、引き続き、事業者の皆さまに出勤者の削減、そして人と人との接触機会の削減の取り組みへのご協力を重ねてお願い申し上げます。

資料「新規感染者数の推移」(PDF:392KB)

 市内の感染状況ですが、昨日(5月27日)時点での週合計の人数は2,464人となりまして、人口10万人当たりでは126人と、大変高い数字になってございます。緊急事態宣言の発令から、約2週間経過をするわけでありますけれども、依然として深刻な状況が続いております。

資料「現在患者の状況1」(PDF:375KB)

 現在の患者数は、昨日時点で5,130人となっております。4月1日時点で521人、5月1日時点で1,330人という状況でございましたので、4月からは約10倍、5月以降でも4倍近くまで、患者数が増加している状況にございます。

資料「現在患者の状況2」(PDF:385KB)

 症状別の内訳ですが、重症患者は34人、中等症患者は264人という状況になってございます。4月1日は重症患者が17人、中等症患者が66人でしたので、中等症以上の患者が急増している状況でございます。

 また、療養先別の内訳ですと、入院されている方が445人、宿泊療養者数が319人、自宅療養が1,470人、その他が2,896人となっております。その他には、宿泊療養あるいは入院の調整ということで待機をされている方が含まれます。これらの中には、医師が入院が必要だと判断していても入院できない方が、昨日時点で約120人いらっしゃいます。

資料「医療のひっ迫に対応するために」(PDF:268KB)

 札幌市では、入院病床の拡大のため、5月13日に市内の医療機関に対し、感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)に基づく受け入れ病床確保の協力要請を行いまして、法に基づく要請前の5月12日時点では、即応病床が410床でございましたが、医療機関の皆さまのご協力により、5月26日時点で475床、5月31日には485床まで病床が増床する見込みであります。

 既存の入院受け入れ医療機関のうち、6医療機関にご協力いただきますほか、新たに入院受け入れ病床を設置していただく10医療機関にご協力いただくことにより、即応可能な病床を拡大できる状況でございます。

 しかしながら、先ほどお話いたしましたように、昨日時点で、入院のために待機している方が120人いらっしゃる状況からしますと、病床の確保に入院が必要な方の増加に追い付かない状況になってございます。

資料「宿泊療養施設の状況について」(PDF:339KB)

 宿泊療養施設は、本来は軽症・無症状の方に入っていただく施設ですが、入所されている方でも(症状が悪化しても)入院先がないということで、やむを得ず点滴あるいは酸素投与などの医療処置を行っている状況にございます。

資料「入院待機ステーションについて」(PDF:796KB)

 こういった対応をしても、なお厳しい状況がありまして、自宅・ホテルで療養されている方の症状が悪化した場合に対応するため、5月16日から、一時的に患者を受け入れて、常駐している医師・看護師が酸素投与や、ステロイドなどの薬の投与を行う入院待機ステーションを運用しているところでございます。

 これまでの実績でございますが、入院待機ステーションに入られた方は142人いらっしゃいます。そのうち6割は医療機関との調整がついて、入院につなげております。残りの4割は症状が回復して、入院までに至らなかった方でございます。こういった方はホテルのほうに戻っていただく、あるいは自宅に戻っていただいております。

 病床の逼迫(ひっぱく)の状況を臨時的に対応するために、入院待機ステーションは、当初6床でスタートしましたけれども、ピーク時には22人ほどの受け入れを行ってございます。そういう意味では、医療につなげる機能を果たしていると思っております。

 しかしながら、各医療機関に病床を拡大していただくことや、入院待機ステーションを稼働している状況でありますけれども、感染スピードが非常に早いということで、自宅療養、あるいはその自宅で待機せざるを得ない方の数が増加しております。

 本日、保健所から公表をさせていただきましたけれども、こうした状況下において、自宅療養中、または自宅での待機中に容態が急変して、お亡くなりになられた方が確認されているところであります。

 あらためてお亡くなりなられた方に、謹んで哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の皆さまに心よりお悔やみを申し上げます。

資料「自宅療養者等への支援を強化」(PDF:263KB)

 急増する自宅療養者への対応を強化し、少しでも医療につなげていくため、昨日から、保健所の健康観察班に加え、各区に設置しました「新型コロナウイルス感染症対策室」においても、自宅療養者への電話での健康観察を開始し、自宅療養されている方の体制を強化したところでございます。

 また、自覚症状がなくても酸素の必要な場合がございますので、酸素飽和度の測定に用いるパルスオキシメーターの配布対象について、現在は40歳以上の方にお渡しさせていただいておりますが、さらに若い方への貸与を拡大してまいります。

 今、全国的にパルスオキシメーターが品薄という状況が続いておりまして、調達にも苦労しておりますけれども、できるだけ多くの数を調達して、自宅療養されている全ての方に配布できるように拡大していきたいと考えているところであります。

資料「『こびまる』入力画面」(PDF:153KB)

 また、健康観察のシステム「こびまる」というふうに呼んでおりますけれども、(自宅療養者等が)健康状態をスマートフォンで入力していただくと、保健所や区のほうで患者さんの状況が分かるようになってございます。患者さんが入力したパルスオキシメーターの数字、あるいは発熱の状況などで注意を要する方については、地図上に赤く表示されますので、より注意が必要な自宅療養者がどこにいるのか、視覚的に見えるようになってございます。このシステムは、自宅療養中の約7割の方にご活用いただいているところです。スマートフォンを持っていらっしゃらない方や、直接電話で確認して欲しいという方もいらっしゃいますので、そういった方々には電話で、保健所あるいは区のほうから健康状況を確認させていただいております。

 こういった自宅療養をしていただかざるを得ない方々への健康観察の体制をしっかり整えていきたいと思っております。

資料「自宅療養者等への支援を強化」(PDF:263KB)

 また、地域の医療機関の皆さまにご協力いただきまして、往診・訪問診療を開始したところであります。入院までにつながらない方であっても、医療につなげていく、酸素投与、あるいは薬の投与ができるような体制を強化しているところであります。

資料「医療のひっ迫に対応するために」(PDF:268KB)

 このほか、北海道が本日(5月28日)、市内4カ所目となります宿泊療養施設を開設したところでございます。「スマイルホテルプレミアム札幌すすきの」でございまして、受け入れ可能室数が230室ほどございます。引き続き、北海道と連携しながら、医療の逼迫を緩和する取り組みを進めてまいりたいと考えております。

資料「集団接種会場について」(PDF:263KB)

 次にワクチン接種についてでございます。

 高齢者向けの優先接種につきまして、個別医療機関と集団接種会場の接種を5月24日に開始したところでございますが、早期の接種完了を目指していくために、3カ所目となります集団接種会場を、札幌コンベンションセンターに、6月下旬に設置することで準備を進めてございます。

 設置に当たりまして、問診等を行う医師につきましては、北海道大学のご協力をいただき、ワクチンの希釈については、札幌薬剤師会に全面的にご協力いただきまして、集団接種会場の体制をつくっていきたいと思っております。

 看護師等のワクチン接種を行う打ち手の確保につきましては、潜在看護師を含めまして看護師のOGの方々からのご協力もいただける状況になってございます。

 この会場では1日当たり最大で2,500人程度の接種を見込んでいるところでございます。予約の開始時期などにつきまして、詳細が決まりましたら、あらためてご報告をさせていただきたいと思います。

 また、今後ワクチン接種を進めるに当たりまして、市のホームページにワクチンに係るポータルサイトを立ち上げてまいります。集団接種の予約の状況でありますとか、今後のスケジュールなど、ワクチン接種にかかる情報を集約して、情報提供を進めていきたいと思っております。

 接種にご協力をいただいている医療機関も、電話予約などでご負担をお掛けしている状況にございますので、各医療機関の予約に関するシステムなどにつきましても、負担軽減していくための方策の検討を進めてまいりたいと考えているところであります。

 最後になりますが、先日(5月24日)、鈴木直道北海道知事とのウェブ会議におきまして、札幌は連日300人、400人という大変多くの新規の陽性者が確認され、まだ減少という傾向は見えていない状況であり、また医療提供体制につきましても、入院できずに自宅で待機をしていただかざるを得ない方の数が非常に増えている状況などを考えますと、今月(5月)31日までの緊急事態宣言を解除できる状況にはないという話をさせていただいたところでございます。

 正式には本日この後、政府の対策本部(第67回新型コロナウイルス感染症対策本部)において、(緊急事態宣言の)延長が決定される見込みでございますが、本日の政府の分科会(新型コロナウイルス感染症対策分科会)の中でも、来月(6月)20日まで、北海道の緊急事態宣言が延長されるという議論をされていたところでございます。

 札幌市の今の感染状況、それから医療提供体制からいたしますと、強い要請、措置を緩める状況にはないと考えているところでございます。

 現在は市中に感染が広がっている状況でございます。最近は医療機関、あるいは高齢者施設・介護施設にも集団感染が広がっておりますし、医療の必要な方につきましても、入院ができない状況が続いております。そういった状況の中で、来月20日まで緊急事態宣言が延長される見込みであります。

 市民の皆さま、事業者の皆さまには、引き続き外出自粛でありますとか、営業時間の短縮・休業についてお願いせざるを得ないということに大変心苦しく思っているところでございますけれども、現在の札幌の感染状況を何とか減少させていくために、引き続きの皆さま方のお力添え、ご協力をお願い申し上げる次第であります。

 日常のいろいろな場面で感染が拡大しております。会話するときに、マスクを外した状態、それから換気の悪い状態で、複数人いらっしゃる空間での感染が広がっております。必ずしも飲食店という場だけではなくて、自宅であったり、会社であったり、学校であったりという状況がございます。

 引き続き、マスクの正しい着用、会話のときには必ずマスクをしていただくとともに、換気・手指消毒といった基本的な感染防止対策を皆さん一人一人がしっかりと行っていただくようお願いします。

 緊急事態宣言の延長ということで、皆さんにご負担をお掛けすることになります。大変心苦しく思っているところでございますけれども、今の札幌の状況を何とか改善をさせていくために、皆さま方、お一人お一人のお力添えを重ねてお願いを申し上げます。

質疑応答

 新型コロナウイルス感染症への対応について(1)

北海道新聞

 現在、道内に発令されている緊急事態宣言が来月の20日まで延長する方針を分科会が示しております。あらためて延長の必要性についてお話いただければと思います。

市長

 緊急事態宣言が発令されて、約2週間ということで、人流などについては皆さま方のご協力をいただいて、減少しているという状況でおりますけれども、感染状況はまだ改善されておらず、感染の拡大が続き、新規感染者数を落としていかなければいけないという状況にございます。

 加えて、医療提供体制につきましても非常に厳しい状況が続いておりますので、この状況を改善をしていくために、いま一度、皆さま方に引き続き、強い措置をお願いせざるを得ないと考えているところであります。

北海道新聞

 厳しい状況だということであれば、新たに強い措置を追加する必要があるのかなとも思うんですが、その辺についてはいかがお考えですか。

市長

 基本的に緊急事態宣言下においては、政府の基本的対処方針(新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針)に基づいて、都道府県で決定し、それに基づいてお願いしてきているという状況です。

 この変異株の感染スピードから、大阪・兵庫などの例でも、人流が減ってきてから、約5週間ぐらい、全体の感染者数が落ちてくるまでかかっているという状況であります。

 従前株ですと、2週間ほどで効果が出てきたかと思いますけれども、この期間が非常に長くなっているということが、今回の措置をさらに延長せざるを得ない理由だと思います。

 政府の分科会の中でもいろいろなご議論をいただいた中で決定した基本的対処方針に従って、まずは皆さんにしっかりこの対策をやっていただくということをお願いしていきたいと思います。

北海道新聞

 5月13日時点で、実効再生産数が1を下回るという状況になっております。先ほど来のお話だと、まだ厳しい状況にあるということですけれども、現時点でピークアウトしたというような認識はおありでしょうか。

市長

 (2021年)2月ぐらいから、特に3月に入ってからの実効再生産数が1を超えた状態が続いておりました。発症日ベースで、札幌市の参与をやっていただいている、感染症専門医の岸田直樹先生にご助言いただいて、5月13日ぐらいから、1を切ったという状況になっております。しかし、ようやく1を切ったという状況でありますし、日々の感染者数で数字が変わってくるという状況がありますので、ずっと感染者数が落ち続けていくという状況と見るにはまだ早いかなと。

 良い傾向の一つとして出始めてきておりますので、これはこれまでの間、皆さまにご協力いただいた成果が表れつつあるのかなと思っていますが、まだ、日々の感染者数が減少しているというところまでは至っていないので、より注意していかなければいけないと思います。

北海道新聞

 道外ではインド株のクラスターが発生しております。道は、きょう(5月28日)の夕方の北海道新型コロナウイルス感染症対策本部会議で、来道自粛の呼び掛けをするという方針を示しておりますけれども、こうした来道自粛の要請の呼び掛けの実効性と水際対策の重要性についていかがお考えでしょうか。

市長

 北海道ですとか沖縄などでも、今非常に感染者が増えているのは、ゴールデンウイークの期間中に人が動いたことがやはり想定されます。今、基本的に緊急事態宣言はエリアが特定されており、全国的に緊急事態なんだということが宣言されている状況ではなく、緊急事態宣言が出ていないエリアの方は、行動が自由になると思われがちなのですけれども、今、日本の中で緊急事態宣言が発令されているエリアがあるということは、そこの場所を含めて往来をできるだけ避けていただくことが基本だと思います。

 ですから、そのことをあらためて国民の皆さんにご理解いただいて、今は旅行などを含めて、人の移動というものは避けていただきたいと思っています。

 インド株については、札幌市の衛生研究所のほうで準備を進めておりますが、まだその試薬が手に入っておりません。これが手に入れば、札幌市内でもスクリーニング検査ができるような体制を取ってきたところです。

 今は、サンプルを国立感染症研究所のほうに送って、モニタリングしていただいてるという状況で、現時点では(インド株の感染者が)出ておりませんけれども、やはり今後、全国的に広がってくるということを考えると、地元で検査できる体制をつくっていきたいと思っておりますので、試薬をできるだけ早く、国のほうで用意していただきたいと思っています。

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会について(1)

共同通信

 まず聖火リレーの公道での開催が中止になったということを受けて、そのご所感をお願いしてよろしいでしょうか。

市長

 北海道の場合は、6月13・14日に聖火リレーが予定されておりましたけれども、緊急事態宣言が延長されることになりますので、緊急事態宣言が発令されている中で開催できるイベントはかなり限定的になろうかと思います。そういう意味では公道を使って、多くの方に応援をしていただく、見ていただくということは難しいだろうと思っております。

 無観客的なセレモニーということはあったとしても、公道で多くの方に一緒に盛り上がっていこうという状況にはなく、それは致し方ないことだと思います。

共同通信

 緊急事態宣言が発令されていても五輪を開催するというIOC(国際オリンピック委員会)のジョン・コーツ調整委員会委員長のお話もございました。

 やはり国民や市民の中では、なかなかそういうことに関しては理解ができないというふうな声も相次いでおりまして、もちろん市長は実施可否を判断する立場ではないかとは思うんですけれども、五輪開催についての考え方と、その理解を得るためにどういうふうに発信されていかれますでしょうか。

市長

 今お話のように、IOC・国・東京都などが、観客を入れる入れないということも含めて、開催の決定について議論されていくということになっております。その中でやはり、多くの方は、海外から多くの方が来て感染が拡大しないのか、あるいは、国内でも大会運営に当たって多くの人が集まることで感染が広がることにならないのかということについて、不安を持たれているわけであります。開催する前提としてどのような感染対策を取っていくのか、ワクチンの接種ですとか、PCR検査も含めてですけど、こういう体制を取って行うから安全だという説明を、しっかりしていただく必要があるだろうというふうに思っております。これは早めにやっていただくため、コミュニケーションを深めていく必要があるのではないかと思っております。

 そういった状況の中で、札幌市と東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の立ち位置はどういうものかということについて、あらためてお話をさせていただきたいのですけれども、基本的に札幌市が組織委員会に会場をお貸しをするということでございます。大会の準備をする運営主体は申し上げるまでもなく、組織委員会ということになりまして、組織委員会に競技会場について提供していきますという形になっております。

 具体的には、競技会場として、主要施設である札幌ドーム・大通公園の大会運営に当たって、今すでに工事が一部始まっておりますけれども、こういう場所について、こういう期間、占有していただくということを約束しているという状況であります。

 従いまして、これからは、例えば大通公園でも順次工事が進んで、プレハブなどが建ってまいりますけれども、こちらは、札幌市として場所をお貸しして、設置主体である組織委員会が設置をすることになっています。

 そういう状況が、だんだん市民の皆さんの目にも触れる状況になりますので、大会の準備だけが進んでいくということにならないように、先ほど申し上げたような大会運営に当たっての感染の防止策、こういった事柄について、トータルの説明をしていただきたいと思っておりますし、あらためてそういったことについては、要請をしていきたいと思っています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(2)

北海道新聞

 入院待機ステーションについて、今後ステーションを増やされるご予定はありますか。

市長

 今のところ箇所を増やすというよりも、ここの中でのベッド数を増やしていくということを、第一義的に考えていきたいと思っています。夜間も開けておりますので、24時間体制の人の体制ということが、一つのネックになってまいりますので、何箇所か増やすというよりは、今あるところのベッド数を増やしていくということを考えていきたいと思います。

北海道新聞

 今のところ75歳以上の接種券の発送が終わって接種が始まってますけども、65歳以上74歳以下の発送についてはいつ頃お考えでしょうか。

市長

 6月中旬ぐらいというふうに考えております。今、非常に予約についても電話がつながらないですとか、ネットの予約のほうもすぐ埋まってしまうという状況で、皆さま方に大変ご不便をお掛けしております。75歳以上の方は27万人全て一斉に送って、予約が殺到したという状況もございます。そういった状況で、もう少し、段階を追って出す方がいいのかというようなことですとか、民間の医療機関での予約の状況、それから、今週から始まりました集団接種会場でもそうですけど、最初は少し慣れるまで、少ない接種回数で進めています。

 今週・来週の実際の接種の状況については、もう少し余裕があるのか、目一杯なのかとこういったようなことについても、各医療機関に今お問い合わせをさせていただいてます。予約も、医療機関によっては、6月いっぱいですとか、場所によっては7月・8月も予約を取っているというようなところもいろいろございますので、いったんその予約の受付状況ですとか、それから今お願いしている接種数を全体的に増やしていかなければいけませんので、例えば、時間外とか、土日含めて、接種回数を、個別接種の方の接種回数がどのぐらい増える見込みか、先ほど説明した第三の集団接種会場で6月以降どのくらいの接種数まで持っていけるのかということを見定めていかなければいけないと思っています。

 ですから、例えば、インターネットとの割合をどうするかとか、あるいはそのネット環境にない方へのサポートといいますか、そういったような体制も含めて、予約状況が混乱をしないように行っていく。そういったような体制も含めて、次の接種券発送のときまでには、いろいろな見直し、改善をしていきたいと考えています。

北海道新聞

 前回は約27万人に一斉発送したということですが、これを分割、何らかの形で分割するというか・・・。

市長

 例えば、2段階に分けて発送するというようなことも考えなければいけないかもしれません。いずれにしても、基本的に7月末までに全てを終わらせる前提で考えたときに、今想定をしている回数では、足りないところがございますので、個別接種でどのぐらい増やせるか。そして、集団接種会場をどうするのか、場合によっては臨時の接種会場を追加でしなければならないということが出てくるかもしれません。

 そういう意味では、今週、来週の接種状況の実態について各医療機関の意向を確認しつつ、その後の接種体制、予約体制をつくり、あらためてお知らせさせていただきたいと思います。

 先ほど冒頭でお話しましたように、全体の情報が一括で分かるようなポータルサイトを作って、そこから例えば集団接種会場の予約にも入っていけるとか、そういう工夫をしていきたいと思います。

北海道新聞

 個別接種の医療機関さんの進捗(しんちょく)状況がなかなか即時に確認できないという課題があるかと思うんですけどもそこのポータルサイトでできるのでしょうか。

市長

 直ちにポータルサイトでできるという状況にありません。今電話でそれぞれ各医療機関に予約を受けていただいてますけれども、例えば、医療機関から予約数を教えていただければ、医療機関の予約の状況というのも、私どものほうで、一括で取りまとめるという可能性もあります。

 そういう意味では、個別の病院の状況をいろいろ確認させていただいて、できるだけこのポータルサイトから予約も入っていけるような仕組みを構築していきたいと思いますが、そこだけで全て解決できる状況ではないというふうに思いますし、また、各医療機関の状況において、例えば今の予約状況ですとか、これからキャンセルが出た場合どうするかというようなことについても、検討を進めていかなければいけないと思っているところであります。

北海道新聞

 救急救命士ですとか、臨床検査技師の方も、ワクチン接種にご協力いただきたいというようなことが報じられておりますけれども、札幌市さんとして受け止めと、市内で取り組まれる可能性というかその辺りを聞かせていただきたいと思います。

市長

 救急救命士の場合も、現実的には日常の業務にあたっておりますので、今言われている方々がワクチン接種にどこまで対応可能なのかどうかということについては、結構難しい部分があるのかなと思います。

 そして、歯科医師についてもワクチン接種ができるという状況で、歯科医師会のほうからも協力しますという申し出をいただいております。

 先ほどの第三の接種会場のコンベンションセンターでは、そこまでのお願いをしなくてもできるという状況になりますが、今後、例えば、さらに接種会場を増やさなければならない状況になった場合、いろいろな資格の方にもお願いしていくことを考えていく必要があると思っています。現状の中では、そこまで対象を広げてという状況ではございません。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(3)

HTB

 今回、緊急事態宣言が延長になりますけども、この緊急事態宣言の措置の中で、飲食店への休業要請というものがあるわけですが、基本的には、多数の店は応じていると思うんですけども、一部応じていない店舗もあります。それに対しての市長の受け止めと、対応についてお伺いします。

市長

 北海道と協議を進めております。事業者の皆さんには、大変ご負担をお掛けするという状況にありますけれども、ぜひここは、まさに緊急事態という状況の中でご理解・ご協力をいただきたいと思っております。

 残念ながらご協力をいただけていないお店がございます。実際のところ、そういったお店につきましては、まず北海道のほうで、電話で休業の要請という手続きをすでにしてございます。そして、道の職員と、札幌市の職員とで現地に出向いて、あらためてお願いをしている状況がございます。

 その上で、それでもなお応じていただけないところについては、法の中で、命令ということで、文書で通知させていただいて、最終的はそれにも応じていただけないということになれば、過料という手続きを順に追っていくことになります。

HTB

 そういう意味では、今回は応じなければ過料というのが最終的にはあるんですけども、例えば大手のお店であるとか、非常に店舗数が多いところは、現行の支援金では厳しいという声もよく聞きます。札幌市は財政状況が厳しいと思いますが、市としても例えば今後、支援等をするお考えはありますでしょうか。

市長

 休業等の協力金については、基本的に国のほうのルールが決まっていて、それに対する財政措置のルールも、8割が国、2割を地元地方自治体と決まっております。基本的には都道府県が実施して、その分については別途交付金(新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金)が支給される状況になっています。

 そのため、協力金に関しましては、市町村に財源が来る仕組みになってございませんので、基本的には今の枠組みの中でお願いをしていかざるを得ない。

 それ以外の感染対策ですとか、いろいろなことについて、別途、札幌市としても行っているものもございます。例えば、事業者のグループといいますか、飲食店を含めた商店街ですとか、そういったところでグループでいろいろなプレミアム券を出す。こういったようなことについては、札幌市として独自の支援をさせていただいておりますが、協力金については、今申し上げたルールでやっていきたいと思っています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(4)

読売新聞

 先ほど65歳から74歳のワクチン接種券を6月中旬に送付という話があったと思うんですが、国のほうは全国の自治体に64歳以下の人も接種券を送ってもいいっていう説明をしています。実際一部の自治体ですけど、いつ送りますという日程も出してる自治体も聞くのですが、札幌市としては発送がいつかっていうのはまだ未定という形でしょうか。

市長

 現状でお話できる状況にはございません。まずは、国のほうでは65歳未満の方も接種券を発送するよう通知が出ておりますけれども、一方で予約等の混乱をしないようにということも言われております。

 接種券の送り方ということも、接種体制に合わせた形でいくことになります。そういう意味では、まずは65歳以上の方の接種を7月末までに終わらせることに注力していきたいと思っております。

 その上で、例えば、医療機関にご協力いただいて、その接種回数に余力ができたという状況になれば、その段階で早めるということも可能かと思いますが、現状は、まず65歳までの方の接種券の発送をしていきたいと思っています。

読売新聞

 先ほどのコンベンションセンターなんですが、札幌市もそうですし、道庁のほうも、以前、国に大規模接種会場を求めるっていうのを、市長・知事共に言われていたと思うのですが、結果として3カ所目の集団接種会場ということで、コンベンションセンターをスタートする形だと思います。ここに対して、国や道は、何かしら関与をしてるですとか、どういう位置付けになってる形でしょうか。

市長

 まず7月末までに高齢者の接種を終わらせるようにということで、国から要請がございました。それを実現するためには、札幌市が今想定をしている体制では難しいので、直接、東京・大阪などで行われている国直営の大規模接種会場の設置、もしくは人的な応援ということについてお願いをしますということでお話してまいりました。

 実際に東京・大阪で行われているような、自衛隊が担当して国直営で行うことはこれ以上無理だということがございまして、国のほうからは国立大学等、大学の協力を得て、それぞれ道あるいは政令市が直接設置をすることについてどうでしょうかといったことでお話をいただきました。

 今回、北海道大学の医師の方のご協力を得られるということになりましたので、札幌市として設置をまずスタートさせていきたいというふうに思っております。

 北海道とは今後、例えば、65歳未満の方の接種の際は、札幌市内に通っている周辺の自治体の方を受け入れるといったことも考えていかなければいけないということもありますので、そういう場合について、北海道とも連携をしていきましょうということで、引き続きの協議を進めていきたいと思っています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(5)

朝日新聞

 入院患者数・入院待機者数が約120人というお話がありましたけれども、その方々が実際に入院できるまでに、どれぐらい日にちがかかっているのかを教えてください。

市長

 人によってずいぶん違ってくると思いますけれども、ここ数日で入院はできております。そんなに長く待機になっているという状況ではないというふうに聞いております。

朝日新聞

 現状の札幌市内の医療体制は、まだ医療崩壊までという認識はお持ちではないですか。

市長

 どういう場合が医療崩壊というのか、医療崩壊の定義を教えていただけますか。

朝日新聞

 入院が必要な患者さんが、結局は入院できなくて、適切な医療を受けられない状態だと思うのですけれども。

市長

 例えばそのような形であれば、入院が必要な方が、直ちに入院できない状況にはございます。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(6)

北海道新聞

 午前中に、自宅療養の方4人が亡くなったと発表がありました。人数の多寡ではないと思いますけども、非常に衝撃的な数字だと個人的には受け止めています。市長のお考えをあらためてお聞かせください。

市長

 症状が急変する方が出ている状況です。今回残念ながらお亡くなりになった方についても、当初軽症ということで、自宅で療養していただき、入院待機というところまでいっていない方々が多いです。

 自宅にいても、大きな支障・問題はないだろうというふうに医師が判断して、自宅待機をしていただいていたにもかかわらず、急変した状況です。

 先ほど言いましたようにスマートフォンで健康観察をしたり、あるいはこちらから電話をおかけして、毎日の健康状態を確認している状況であっても、例えば、単身の方が急に症状が悪化した場合、こちらから電話をしても出ていただけなくて、そして救急隊が駆け付けたときには、心肺停止というようなケースがございます。

 そういう意味では、非常に短時間で症状が急変してしまっている方がいらっしゃいますので、医療にすぐつながっていない方の健康状態の把握ということについて、体制を強化していかなければいけないと認識をしております。

 最近、自覚症状があまりなくても、急激に変化をするという方がいらっしゃいます。多くの方が血中の酸素飽和度が急激に低下している状況がありますので、先ほど申しましたように、パルスオキシメーターを年齢に関わらず皆さんに持っていただいて、少なくとも酸素飽和度が90よりも低い状態にあれば、胸の苦しさがなくても、すぐご連絡をいただくという体制を取っていきたいと思っています。

 今はまだ、全国的に品薄で、残念ながら調達数が十分ではありませんが、何とか早急に数を確保していかなければいけないというふうに思っています。

北海道新聞

 (5月)16日にお亡くなりになった方は、翌日(5月17日)に発表いただいたと思います。今回の4人の方については、(5月)20日から26日までの1週間のうちで亡くなった方ということで発表されました。

 医療の逼迫の状況など、市内の状況は大変だということを一般にも知らせる上でも、情報は速やかに出すことが必要なのだろうと思いますが、今後も1週間単位で出されるお考えなのか。

市長

 ご遺族の方々と、発表についてもお話をさせていただきました。詳細についての公表を避けてほしいとのご希望がございまして、これまで公表ができなかったという状況でした。

 ただ、それを全く公表しないという状況を続けられないと判断いたしまして、他の自治体でも行われていたように、1週間単位などで個人の方が特定されない状況の中で、残念ながらこういう状況が起きましたということをお知らせしていきたい。

 ですから、その都度というよりは、このように1週間単位で公表させていただきたいと思います。

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会について(2)

北海道新聞

 聖火リレーの関係で、公道では走ることをしないということが、北海道知事の判断で固まったと思うんですが、アカプラ(札幌市北3条広場)でセレブレーションを無観客で行うというような方針が示されています。これについてはどのようにお考えでしょうか。

市長

 詳細はこれから詰めていくことになると思いますが、先ほど申しましたように、多くの方に集まっていただくことは避けざるを得ないだろうと思っています。

北海道新聞

 大阪で聖火リレーを行った際、公園内でランナーの方が走るというようなことをされましたが、これも最終的には知事の判断にはなると思うんですが、札幌としてはそのようなことなども考えられているんでしょうか。

市長

 一つは、この緊急事態宣言下の中でやれることというのは、やはり限られてくるだろうと思います。一方で、非常にそれまで楽しみにしていた方、ランナーの方、準備をされてこられた方もいらっしゃいますので、そういった方々の思いを踏まえ、何らかの形で一緒にオリンピックに関することを後日できないかなと、個人的にはそんなことも思っているところでありますけども、何か今具体的なアイデアを持っているわけではありません。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(7)

北海道新聞

 区役所の職員の方々を動員して、健康観察や疫学調査に当たられているということですが、その際に伴って業務縮小をするということで、市のホームページなどでも告知されていると思います。

 各区役所の状況でも変わるとは聞いているのですが、実際に区役所のどのような業務縮小・窓口縮小などが生じているんでしょうか。

市長

 実際はそれぞれのセクションから職員の応援を行っており、少なくとも保健センターの保健師は健康観察の主体となっていますので、保健センターの健診なども一時停止をしております。こういった場面では、現実的にその業務ができず、止まっているという影響がございます。

 その他にも窓口対応している職員の数も、全体的に少なくなっておりますので、区役所に来ていただいて手続きをしても、お待ちいただくということが出てきております。

 そういう意味でできるだけ、お急ぎでないものについては、少し時期をずらしていただきたいというお願いをしております。

 あるいは、郵送等で申請ができるものもございますので、郵送等で対応をお願いしたいと思います。

北海道新聞

 前回(2021年5月15日)の会見で、一斉休校への考え方を伺ったときに、学びを止めるわけにはいかないので、今のところ考えてはいないということでしたが、それからお考えは変わったりしていないでしょうか。

市長

 基本的な考え方として、今の各学校の感染状況といいますか、学校などでも感染者が出ておりますが、家族からの感染というものが非常に多く、学校内で、横に感染が広がっているという事例はほとんどございません。

 そういう意味では、今の1週間ごとの濃厚接触者の感染状況で言いますと、ご質問にありました学校は、全体の割合としてはそう高くない状況でございます。学校での感染者が、教員や子どもたちの間でも出ているのは事実ですが、全体の児童生徒数のうち感染した人の数は0.3%程度です。

 札幌市内で今、全体で2万人ほど累積の感染者が出ておりますので、市民の人口換算でいくと1%程度になりますが、それと比較すると0.3%ということであれば、学校での感染者そのものもそう多くない状況と考えます。加えてきょうの本部会議(第18回札幌市新型コロナウイルス感染症対策本部会議)の時にも、教育委員会から報告してもらおうと思っておりますが、今の学校の感染状況として、市立学校でのクラスターの発生はほとんどありません。

 それはなぜかというと、今、札幌市の市立学校については1人の(感染)疑い、例えば家族に陽性者が出て検査をするという情報があった段階で、学校のほうでその情報を得て、クラス・学年全員のPCR検査を早めに行っています。

 そういう対策を昨年(2020年)の第3波のときから行っておりますので、そういう意味では、少なくとも学校内で広がっている状況はございません。

 1人(感染者が)出ますと学級閉鎖という状況にしており、今のこの封じ込め対策で一定の効果が出ていると考えておりますので、一斉休校というところまでは今は考えておりません。

 例えば、さらに学校内でも(感染が)広がるという状況が多く出てくることになればまた別でありますけれども、運動会などのいろいろな学校行事については不自由な状況になっておりますが、学習機会については、ギリギリまで今の対応で進めたいということを思っています。

北海道新聞

 保健センターの業務に今支障が出ているということで、以前、乳幼児健診を休止した際は、保健センターの職員が、電話で相談に応じたりとかしてフォローされていたかと思うんですけれども、今回保健センターの保健師さんが皆さん多忙ということで、悩みや不安があったりする新米のお母さんなどは、どういったところを頼ればいいのか少し不安に思っていると思うんですが、フォロー体制はどうなっているのか教えてください。

市長

 先ほど申しましたように、一部で一時的に乳幼児健診などを中止しておりますけども、長期間休止をするのは好ましくないだろうと思っておりますし、(保健師)全員が今いないということでなくて、例えばハイリスクの方へのフォローについて、電話を含めての相談体制は、縮小した状況の中でも継続しております。

 乳児健診などもできるだけ早く復活させていきたいと思っておりますけれども、そのためにも新規の感染者数が減ってきて、各区(の新型コロナウイルス感染症対策室)で今健康観察を行っている自宅療養の方も入院ができるという状況にしていく。

 そのことが市民の皆さんのいろいろな生活を支えていくことにもつながりますので、ぜひそのことをご理解いただいて、感染しない、させないということについて、お力をいただきたいと思います。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(8)

日本経済新聞

 感染症法に基づく協力要請について、協力に前向きな病院の数であったりとか、病床に限らず人員派遣を行っている病院などの、具体的な数があれば教えてください。

 あと、(即応可能な入院病床を)75床上積みできるということだと思うんですが、相当多くの病院に声を掛けていて、75床という数をどういうふうに受け止めていらっしゃるのか、これから先まだ拡大できる余地があるのか。

 その中で、拡大しようとするときに、どういう難しさを病院の方々が感じていらっしゃるのか認識を教えてください。

市長

 今回増床をお申し出いただいた医療機関のうち、これまで陽性患者さんの入院を受け付けていない新たな病院としては10病院ございます。それから、既存の(入院を)受け付けている病院のうち、6病院に何とか1床2床でも数を増やしていただいてこの数字になっています。

 皆さん今、やはりコロナへの対応ということでは、病床確保が議論になっておりますけれども、コロナ以外の患者さんへの対応というのは当然ございます。

 一般の通常の診療の中では、新型コロナウイルスがない前提で、さまざまな診療の体制が取られております。例えば、市立札幌病院でいくと、産科・精神科・小児科以外の診療科については、新規の患者さんの受け付けを止めて、新たな入院患者さんですとか、手術もできるだけ先延ばしができるものは先延ばしをして、当初70床であった入院病床数を100床まで増やしています。10床、20床という数字を出すにも他の診療を止めなければいけないというのが実態です。

 これは市内全体の状況の中でもとりわけ急性期・中等症・重症の患者を扱える病院というのは、急性期の3次救急を受けているような病院が中心になっていますので、そのような病院の数はもう今、協力いただいている病院以外にはないという状況です。

 従いまして、一般の病院で受けていただくときも、本当に軽症の方とか、少し状況が緩和した患者さんを受けていただくということで、今500床近くある限られた病床数では、ほぼ限界だろうと思います。

 他の手術などをさらに止めて、これ以上の病床を出すということになれば、他の病気の助かる命を助けられないということになってまいります。

 それほど限界にあるのだということを、ぜひご理解いただきたいと思います。

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

 

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