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更新日:2021年8月3日

令和3年度第7回定例市長記者会見記録

日時

2021年7月28日(水曜日)14時00分~15時02分

場所 市本庁舎12階1~3号会議室
記者数

16人

市長から下記の話題について発表しました

配布資料

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で文字掲載しています。

引き続き、次の話題について質疑が行われました

 発表内容

新型コロナウイルス感染症への対応について

資料「新規感染者数の推移」(PDF:406KB)

 市内の感染状況でありますけれども、新規感染者数は先週水曜日(7月21日)に、国の「ステージ4」の指標であります人口10万人当たりの週合計が25人を超えた状況になりました。

 今週の月曜日(7月26日)には、新規感染者数が100人を上回るという状況がございまして、本日(7月28日)は139人の感染が確認されているという報告を受けております。週を追うごとに感染者数の増加スピードが上がってきている状況であります。

 また、デルタ株のスクリーニング検査でありますけれども、先週1週間の陽性率は37.7%と、約4割のデルタ株疑いが確認されておりまして、感染力の強い、デルタ株への置き替わりが進んでいる状況であります。

資料「入院患者数・新規感染者数・重症患者数の推移」(PDF:260KB)

 入院の状況でございますけれども、昨日(7月27日)時点で203人の方が入院されております。7月中旬では100人前後で推移していましたけれども、2週間弱で2倍に増加しております。そういう意味では、新規の感染者数の増加に合わせて、入院患者数も増加してきているという状況にございます。

資料「患者増加時期における入院調整患者の年齢分布」(PDF:336KB)

 入院患者数の状況について、昨年(2020年)11月の第3波と4月の第4波、そして今回の第5波のときに、患者が急激に増え始めた2週間のデータを、入院患者さんの年齢分布を見ますと、昨年の11月の第3波のときは、70歳以上の方の割合が非常に多い状況であります。

 一方、4月の第4波でありますけれども、高齢者の方もまだいらっしゃいますが、40代・50代・60代の比較的若い年代の方の入院の割合も増えてきていたという状況がございます。これがいわゆるアルファ株の影響でありました。

 そして、今回の状況でありますけれども、70歳以上の高齢者の方の割合は極めて少なくなってきております。一方で、60代・50代・40代、そして30代・20代のより若い人の入院の必要な方が増えてきているという状況がございます。

 平均年齢を見てみますと、第3波では67.7歳、第4波では59.6歳でありましたが、今回の第5波の2週間の数字を見ますと、平均で46.4歳と非常に若い方、低年齢の方まで入院を必要とする方が進んでいます。

 高齢者の方の割合が少なくなってきているということで、変異株のデルタ株が、高齢者への病原性ですとか、感染性が低くなったということではなく、これは明らかにワクチン接種の効果が出ているものと考えております。

 そういう意味では、ワクチン接種が進んでいる高齢者の方の入院する割合が落ちてきている一方で、若い方への感染が広まっている状況がありまして、今までは若い方は比較的軽症で、入院の必要がないという状況でありましたけれども、このデルタ株では、病原性というようなこと、変異株の伝播性、感染力が強いという状況で、若い方でも入院が必要な方の割合が増えてきているという状況であります。

 ですから、この20代から40代までの比較的若い世代の方には、ご自身の健康を守るためにも感染対策を徹底していただきたいと思っております。

 これからデルタ株への置き換わりが進み、感染拡大がさらに進むことが見込まれます。

 今後の備えとして、入院受け入れ病床の確保や、後方支援病院、こういった病院間の役割分担の徹底、宿泊療養施設・自宅療養などの体制の強化を図ってまいりたいと考えております。

 また、今月(7月)の19日には、すでにご案内しておりますように、第2入院待機ステーションの運用を開始したところでありまして、7月20日からは、比較的軽症の自宅やホテルの療養施設で療養していただいている方で、少し症状が重くなった方といいますか、症状が出た方の外来受診を受け付けております。20日から昨日までに、約30人の方にご利用いただいているところでございます。

 今後とも、自宅での症状が悪化をした方などへの対応は、入院待機ステーションと訪問医療を組み合わせながら、医療体制の全体的な強化を図ってまいります。

資料「市内中心部の人出(午後8時、7日間平均)」(PDF:458KB)

 市内の中心部の人出の状況でございますが、7月以降、中心部の人出が増加してきてございます。午後8時時点の人出でありますけれども、すすきの駅周辺につきましては、「まん延防止等重点措置」が解除されました、7月12日以降、大幅に増加している状況でありまして、7月22日からの4連休最終日の25日には最も多い人出となっております。

 これは4月の「ゴールデンウイーク特別対策」を取る前の水準よりも人出が増えている状況にございまして、今後とも人出については注視していく必要があるものと考えております。

資料「新千歳空港駅の人出(全日、7日間平均)」(PDF:429KB)

 また、新千歳空港駅の人出も増加しており、昨年10月の状況に近い状態になってきているところであります。今後も、各学校が夏休みに入っておりますほか、お盆の時期を迎えて、帰省などによって人の移動が活発になることが予想されるところでありますが、人と人との接触機会が増えていきますと、感染リスクも高まってまいりますので、特に市外・道外との不要不急の往来については、お控えいただきたいと思います。

資料「ファイザー社製ワクチンの供給について」(PDF:246KB)

 次にワクチン接種についてでございます。まず、ファイザー社製のワクチンの供給の見通しでありますけれども、国からのファイザー社製のワクチン供給が減少していることにつきましては、先日(7月15日)お伝えをさせていただいたところでございます。

 8月2日からの第11クールにつきましては、国からの供給量が103箱、都道府県の裁量調整分として40箱、合わせて143箱が供給されることになりました。

 また、8月16日からの第12クールにつきましては、一昨日(7月26日)、国からの基本計画枠として114箱が供給されることが示されたところでありまして、都道府県の裁量調整分につきましては、現在北海道のほうで調整しているという状況であります。

 いずれにしましても、ピークの供給量から約4割減少している状況でございまして、医療機関からの希望量の全てを供給することができない状況でございます。

資料「医療機関におけるワクチン接種の対応」(PDF:245KB)

 しかしながら、8月中の供給の見通しについては、一定程度の供給があることがはっきりしましたので、この状況を踏まえて、医療機関の皆さまには、それぞれの供給量などの状況に応じて、今、新規の予約停止をしていただいておりますけれども、基礎疾患を有する18歳以上64歳以下の方の予約・接種の再開、そして、優先接種対象者の方々の予約・接種を供給量に応じて各医療機関のほうで状況を見ながら、お受けいただきたいということについて、先ほどお願いの通知をしたところでございます。

 各区分の予約・接種につきましては、基本的には高齢者をまず優先していただき、その後、基礎疾患を有する方、そして優先接種対象者、64歳未満の方ということで、順次供給量に応じて、各医療機関で予約の受け付けを始めていただきたいとお願いしております。

 全ての医療機関の状況が変わってまいりますので、事前に各医療機関へ予約が可能かどうか、お問い合わせいただきたいと思います。なお、その際には、とりわけ午前中、朝一番のお電話は、通常の診療にも影響が出てまいりますので、お問い合わせをする時間帯などについては、ご配慮いただきますようお願い申し上げます。

資料「集団接種会場における接種」(PDF:244KB)

 また、集団接種会場についてでございますけれども、60歳から64歳までの方につきまして、8月4日から予約を開始し、8月9日以降の分から接種を開始させていただきます。

 接種会場につきましては、札幌コンベンションセンターとつどーむ、土日限定ということになりますが各区の区民センターとし、これらの会場で接種を希望される60歳から64歳までの方につきましては、8月4日から予約をお受けいたしますので、よろしくお願い申し上げます。

 このほかの年代の方につきましては、予約状況と供給量の状況を見ながら、集団接種会場については順次お知らせをさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

 最後になりますけれども、市民・事業者の皆さま、デルタ株の影響による感染の拡大が非常に広がってきております。

 できる限りの感染対策は、これまでもしていただいていると思いますけれども、とりわけ行動には注意をしていただいて、マスクを外しての会話等については、お控えいただきたいと思います。また、今の札幌の感染状況は、まさに「緊急事態宣言」並みの感染状況でございます。そういった状況をご理解いただいて、不要不急の外出の自粛もお願いしている状況でありますが、いま一度、必要な時期なのか、必要な行動なのかということを、よくご判断いただきますようお願いします。

 そして、来週には、東京2020オリンピック競技大会のマラソン・競歩競技が札幌で行われますが、感染拡大防止のため、コース沿道での観戦は、自粛をお願いしているところでございます。

 あらためまして、マラソン・競歩競技については、沿道での観戦をお控えいただいて、ぜひオリンピックにつきましては、ステイホームでの応援への協力をお願い申し上げます。

質疑応答

 新型コロナウイルス感染症への対応について(1)

時事通信

 先日(7月26日)、鈴木直道北海道知事がまん延防止等重点措置の再要請をする中で、菅義偉(すが・よしひで)内閣総理大臣は昨日、酒類の提供停止などやるべきことをやってほしいということで、依然として発令には慎重な姿勢を見せていますが、受け止めをお願いします。

市長

 札幌の感染状況を踏まえて、国が決めた一定の指標の下、まん延防止等重点措置の適用をお願いしております。市民・国民の皆さまに、いろいろなお願いをしていくに当たって、感染状況あるいは警戒の必要なステージを共有することが重要だと思っています。

 ですから、数字が一定の指標を超えた場合には、こういう措置が取られ、下回った場合は解除されるということが連動していかなければ、なかなか理解を得られないのではないかと思っています。

 それから酒類提供、例えば独自の対策などをまずやってほしいというお話だったということでありますけれども、感染対策に応じて、当然、飲食店などの協力要請のときには、協力金の財源措置をお願いしています。

 例えば、まん延防止等重点措置になった場合や緊急事態宣言の場合の金額が一定程度示されていて、その財源措置は、国が行うという状況になっています。

 独自の対策を取ったときでも、財源を国のほうで支援していただけるという状況であれば、各都道府県においても、独自に(対策を)行うということになります。一方で、例えば酒類提供を自粛してくださいということについて、支援金の上乗せ分については、国の交付金の対象にならないというような状況になっていまして、それはおかしいのではないかというふうに思います。

 一定程度の基準が決められていて、対策が示されているわけでありますし、協力要請の支援金について差が出るというのは、やはりおかしいというふうに思っておりますので、国としてそこはご判断をいただきたいと思います。

 加えて、先ほどもお示ししましたけれども、北海道の場合、道外からの人出が増えてきたときに、少し遅れて感染者が増えるという状況があります。とりわけ、首都圏での感染者が増えて、人の往来が増えてくると感染者が増えます。まん延防止等重点措置あるいは緊急事態宣言という国の措置が出されているか、出されていないかで、道外の方に対するメッセージ性は明らかに変わってまいります。

 今、北海道は独自の対策を取っていますけれど、(国から)何の措置も出されていないので、道外の方から見れば、今、北海道に行ってもいいのだというふうに思われる方が結構いらっしゃいます。道外の方に、今の北海道はこういう状況ですということをお伝えいただくためにも、一定の基準に達した場合に、措置をしていただくことが必要なのではないかと思っています。

時事通信

 国からのまん延防止等重点措置の適用はもう少し時間がかかりそうですが、今の対策をもう少し強めるなどお考えはありますでしょうか。

市長

 先ほど申しましたように、さらに独自で対策を強めたときの財政措置はなされません。数字が一定程度の基準を超えており、あえて言うならば、重症病床の使用率が今の国のステージには達していない状況ですが、これまでの経験から、感染者が増加してくれば、入院する方は一定程度増えます。そういった方々のうち、一定の割合は重症化するということになりますので、少し遅れて、重症病床の使用率が上がってくるという状況になります。

 重症の患者さんが増えた状況になったとすれば、(2021年)4月のときがまさにそうだったように、まん延防止ではなくまん延してしまっている状況であり、新規陽性者が増えてくるときには、病床使用率よりも新規感染者数の増加率が重点的に考えられるべきではないかというふうに思っています。

 ですから、独自の対策を取ったときに財政措置がされない状況では、やはり、国がやるべきことをやっていただきたいと思っています。

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会について(1)

時事通信

 今、五輪が盛り上がっている状況で、札幌市でも札幌ドームでサッカーが行われましたが、現地での観戦などはされたのでしょうか。

市長

 しておりません。

時事通信

 ちなみにそれはなぜでしょうか。

市長

 特別の関係者としてのIDが出されておりませんし、いわゆる施設の視察というようなことについて今回は行っておりません。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(2)

北海道建設新聞

 (7月)21日の第23回新型コロナウイルス感染症対策本部会議の際に各区のコロナ対策室の増強を含めた、全庁的な体制構築についての指示を出されているかと思うのですが、その後、具体的な取り組みの内容の検討状況等はいかがでしょうか。

市長

 今、保健所のほうに応援体制として300人ほど臨時の増員をして、500人を超える体制で行っております。感染者数が増えてくると、検査、陽性者への告知、入院先等の調整、こういったものに人手を要しますので、来週8月1日からさらに200人ほど増員して応援体制を組む予定にしてございます。

 加えて、区のほうで立ち上げております感染症対策室では、まだ自宅療養者数は増えてきておりませんけれども、今後さらに感染者数が増えていったときに、自宅で療養していただく方も増えてくることが想定されますので、自宅療養者の健康観察の体制も、8月から強化いたします。

 2020年度の来札観光客数の状況について

北海道建設新聞

 2020年度の来札観光客数についてなのですが、新型コロナウイルスの影響で、大幅な落ち込みになっているかと思うのですが、その数字の市長の受け止めと、まずは新型コロナの感染を抑えるというところが最優先であるのは分かっているのですが、今後、観光客の回復に向けた取り組みのお考えについて教えてください。

市長

 昨年から、来道者数は非常に減少しております。これは今の新型コロナウイルス感染症が拡大しているという状況の中では、致し方ないかと思いますけれども、まずは感染を収め、人の流れをつくっても大丈夫な状況にならなければ、なかなか元に戻りませんので、ワクチン接種をしっかり進めた上で、感染状況が少し落ち着いてきたときには、観光需要回復というような手を打っていく必要があると思っています。しかし、ワクチン接種についても、供給量が当初の7月頭に想定をした4割減ぐらいになってしまいましたので、いろいろな世代の方に打っていただくためには、時間がかかるというふうに思っており、まずはワクチン接種を早期に必要な方に進めていけるような安定供給を求めていきたいと思います。

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会について(2)

北海道新聞

 東京都内で行われたトライアスロンやロードレースを見ても、人が沿道に集まって密の状態になっている様子がありました。市長もマラソン・競歩競技について、自宅でのテレビ観戦などを呼び掛けておりますが、この呼び掛けに加えて実効性のある対策についてはどのように考えていますか。

市長

 昨日、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会から、沿道の感染対策について報告があったと思いますけれども、大通公園や北3条広場といった比較的人が集まりやすい場所やスタート・ゴール周辺エリアなどを新たに立ち入り禁止エリアに追加したということでありますし、また沿道での呼び掛けの体制も増員しているという状況であります。

 しかしながら、今ご質問にあったように、他のロードレースでは多くの方が会場に来て観戦したという状況もございます。沿道で応援したいという気持ちはありがたいと思いますけれども、市民の皆さまには自らの感染を防止するという観点からも、沿道での観戦の自粛をあらためてお願いしたいと思います。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致に向けた今後の取り組みについて(1)

北海道新聞

 今現在、冬季オリンピック・パラリンピック招致に向けた動きが全く見えない状態になっております。招致への影響などについて、どのように思うか。市民の考えなどをどのように受け止めておりますか。

市長

 やはり一つはオリンピック開催に対しての考え方、是非というようなことについて、感染症が拡大した中での開催も含め、通常のオリンピック開催の状況とは違う状況があり、市民・国民の皆さまの受け止め方というのは、変化が出てくる可能性があるかと思っています。

 そういう意味では、この大会が終わった後についても、例えば、観客収入がないということで、収支などがどうなっていくのかというようなことなども含めて、さまざまな課題などが出てくる可能性があると思っています。ですから、このオリンピック終了後の状況についても、しっかり見極めていく必要があると思います。

北海道新聞

 今のお話の関連でも、10月に冬季五輪招致の開催概要計画などを示す予定だったと思うのですが、スケジュールなどは決まっていますか。

市長

 スケジュール等についても、あらためてJOC(日本オリンピック委員会)などと協議をしたいと思います。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(3)

北海道新聞

 人の移動の関連なのですが、東京都で先日(7月27日)過去最多の1日当たりの新規感染者数が確認されました。

 先ほど市長もおっしゃられたように、札幌は非常に東京の感染者数の、影響を受けやすいということもありまして、夏休みや五輪の影響で今後も人の移動が増えてくると思うのですが、水際対策などはどのようなことをされていく予定でしょうか。

市長

 一つは、羽田空港などで、北海道の各空港に向かう乗客を対象とした無料のPCR検査も行われておりますので、そういった検査を受検していただくことについて、あらためて呼び掛けをしていきたいと思いますが、やはり今、どうしても必要な理由あるいは必要な時期などでなければ、感染の拡大地域からの移動はお控えをいただきたいと思っています。

 本来であれば、緊急事態宣言が出されている東京にお住まいの方は、まさに不要不急の外出を自粛するという状況になっているはずでありますので、そのことをまずご理解をいただいて、行動していただきたいと思います。先ほどのご質問にもありましたが、北海道の今の感染状況が、全国的にうまく伝わらない可能性があります。

 まさに札幌は、まん延防止等重点措置を超えて緊急事態宣言を発令するほどの感染者数であるということをご理解いただくためにも、私どももいろいろ発信をしていきますけれども、ぜひ政府のほうでも何らかの措置を取って、県をまたいでの移動の自粛等について呼び掛けをしていただきたい。

 そのためにも早期の(まん延防止等重点措置)適用について、お願いしたいと思っています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(4)

HTB

 今、ワクチンの供給がなかなか見通せない中で、64歳以下にも次々と接種券が届いている状況だと思うのですが、そのことによって医療機関に予約をしてしまうなどの混乱が起きているという話も聞きます。市長としては、このワクチンの供給がなかなか見出せない時期に、接種券を配布したことについての見解と、接種券が届いた市民に対して、どういうふうに対応してもらいたいかというところをお伺いできますか。

市長

 現在、職種によっての優先接種が始まっています。それから、職域での接種が進んでいますし、それと医療従事者の方の接種がすでに終わっているのですが、こういった方の接種についても、接種券・接種番号がなければ、国のほうの記録システムに記録ができない状況でありまして、その差が出たときに、8月の第一週(のワクチンの供給量)は1割減という状況になりました。

 今のお話のように、(接種券が)届いても予約ができない状況でご不便をお掛けすることは重々承知でありますけれども、接種券を早くお届けしておかないと、優先接種の方への接種、あるいは職域接種が始まった場合や、東京や大阪で行われているような全国レベルでの集団接種について、速やかに接種記録を行うことが困難になります。

 こういった接種が行われる状況からも、接種券を全ての方に事前にお配りさせていただく必要がございます。

 ただ、やはりお手元に届きながら、まだ接種の順番が来ないという方が多くいらっしゃいます。今のような状況で、接種券をお届けせざるを得ないことをご理解いただき、予約については順次お知らせをしていきますので、医療機関への問い合わせなどについても、先ほどお示しをした優先順位に従って、当面の間、予約をお願いしたいと思います。

HTB

 集団接種に関しては60歳から64歳の予約開始時期についてはお示しになりましたけれども、それ以下の年齢については今見通しをどのように考えていますか。

市長

 60歳以上の方の予約の入り方を見て、あらためて、順次年齢順にお知らせをさせていただきたいと思いますけれども、医療機関にて接種しているファイザー社製ワクチンの供給状況は、当初想定していたものから、2週間程度遅れている状況になっています。

 ですからこの集団接種会場での64歳以下の方の接種も、今週ぐらいには(開始できる)と思っていましたが、だいたい同様に2週間程度ずれているという状況になっています。

 明確に59歳以下の方の予約開始時期については、申し上げる状況にはありませんけれども、少なくとも、8月の中旬以降、順次お知らせをさせていただくということで考えております。

HTB

 その60歳から64歳という、5歳の単位で公表されましたけれども、今後もそういった少ない年齢の単位で公表していく予定はありますか。

市長

 8月の中旬以降、今申請をしているところに、職域接種が順次始まるという状況があります。

 ですから、この職域接種の進み具合ですとか、集団接種会場での予約状況、対象の人員などを見据えながら、例えば今後とも5歳刻みで公表するのか、10歳刻みなど、少し幅広に公表するのかということも含めて検討の上、お知らせをさせていただきたいと思います。一定程度、年齢を切っていくということは、せざるを得ないだろうと思っています。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致に向けた今後の取り組みについて(2)

読売新聞

 今後、さらに多くの感染者数が出てくるのではないかなと思うのですが、オリンピックのリスク面なども考えて、例えば(冬季オリンピック・パラリンピック)招致を断念とすることもあり得るのですか。

市長

 いろいろなこれからの世論の動向ですとか、さまざまな状況を考慮していかなければいけないだろうと思っております。(感染症の)リスク面なども含めて、JOCなどとも協議を進めていく必要があると思っています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(5)

北海道新聞

 65歳以上の高齢者のワクチンの2回目接種は5割を超えたと思うのですが、国のほうは7月末までに高齢者への接種完了との目標を掲げ続けているのですけども、目標達成について市長はどのようにお考えかあらためてお聞かせください。

市長

 7月末までに、65歳以上の高齢者の8割の方には2回目の接種が終えられるということで体制をつくってきましたけれども、先ほど申し上げましたように、先週1週間については、医療機関での一部の予約の停止・キャンセルをお願いするというような状況になってしまいました。

 このファイザー社製ワクチンの供給量が、当初想定していた供給量の4割減という状況がございますので、7月末までに接種が終わる予定が8月以降にずれ込んでいる方が事実上いらっしゃいます。

 これまで7月末までに終わらせようという体制をつくってきたところでありましたけれども、供給量の減少によってそれが実現できない状況というのは残念に思っています。

 先ほど、入院されている方の年齢の状況などお示しさせていただきましたけれども、明らかに高齢者の方の接種が進んでいることによって、入院の必要な70歳以上の方の割合は極めて少なくなってきています。

 ですから、ワクチンの接種効果というものも明らかでありますので、いろいろな世代の方に早くワクチンを接種する体制が重要なのだろうと思っています。従って、国のほうには、やはり、必要な量を安定的に供給していただくことをしっかり求めていきたいと思います。

北海道新聞

 ワクチンなのですが、国の供給が不安定だったということが、接種率が伸びない要因の一つとしてあると思うのですが、本州の他の地域ですと、供給減もありながら、高い接種率を達成している地域もあります。そういった中で、供給減以外の接種率が伸びなかった理由についてはどのようにお考えでしょうか。

市長

 やはり、全国的に指定都市を中心に、人口の多いところの接種率は伸びておらず、その(理由の)一つは、供給されているワクチンが、箱単位で配られており、例えば人口200万人と1万人の都市では、一箱当たりでの接種率も違うわけです。

 従って、当初から人口比ごとに供給されていれば、こういうことは起きなかったのではないかと思いますけれども、札幌市に今まで供給をされている量というのは、人口比でいうと北海道の25%ぐらいしかありません。ということは、北海道の中で3割以上の方が札幌の住民なので、これまでの供給量が3割を超えていなければならないのに、供給されていません。8月以降は人口に応じてということですが、それ以前の供給は人口の割合に応じたものではありません。

 それが政令市の中では、特に顕著に出ておりますので、きょうも大都市に必要な量を安定してほしいということを、内閣府のほうに指定都市市長会として新たに要請をさせていただいたという状況です。

北海道新聞

 道の配分の仕方が少しいびつだったということですか。

市長

 ということもありますし、人口比で全国の都道府県への供給状況を見てみますと、北海道への供給量自体がそもそも少ない状況になっていて、さらに、北海道には179市町村がある中で、箱単位で配ってしまうと、人口比で見た供給量が全く異なってしまうことになります。

 全国の人口比ごとにワクチンが配られてきていないという実態の中で、さらに都道府県の中でも同様の状況があると、札幌の場合は二重に供給量が減らされているということです。

北海道新聞

 この二つの問題についての改善点と、これからできることは何でしょうか。

市長

 希望される方全員に接種すると言っているわけですから、これまでの不足分も含めて、まずは人口に応じた供給をしていただきたいと思っています。

北海道新聞

 北海道に対してのお願い等はいかがですか。

市長

 北海道については先ほど言ったように、調整枠の中ではできるだけ札幌に供給していただきたいというふうに要請をしています。

北海道新聞

 きょう、道内の新規感染者が200人を超える見通しとなっていますが、これについての危機感と今後の見通しをお聞かせいただければ。

市長

 危機感という意味では、これまでも何度も申し上げておりますように、感染拡大の状況がすでに出てきています。その大きな原因は、感染力が強いデルタ株への置き換わりです。

 きょうも札幌で(新規感染者が)130人を超え、急拡大している状況でありますけれども、感染したのが約2週間前であったということを考えますと、この4連休では新千歳空港の人出は非常に増えており、それに伴い、道外からの観光のお客さんが増えると、すすきのの人出も増えます。これから2週間後は、今以上に相当な数の感染者が発生してくることを想定しておかなければいけないだろうと思います。

 そういう意味では、札幌だけで言えば、緊急事態宣言発出の基準である国のステージ4を超える状況になっているわけでありますので、これが2週間後、現在の何倍もの感染者が出るという状況になれば、当然入院の必要な方の数も増えてくるわけでありますので、やはり早期に国のほうでまん延防止等重点措置等を適用していただきたい。専門家の方の意見を聞いてからということでありますが、どうも政府の分科会にも諮られた状況はみられないということで、非常に残念に思っています。

北海道新聞

 今回、鈴木知事がまん延防止等重点措置の適用について再要請されていますけれども、第4波の時は、まん延防止等重点措置の適用を要請するに当たり、腰が重かった印象があるのですけども、今回の知事の動きについてどのように評価されますか。

市長

 (2021年)4月の状況では、やはり早めに適用するために各ステージの指標がつくられているわけであり、指標を超えて感染者などの増加傾向が見られれば、何らかの措置を取るということで、対処方針が決められているわけですから、4月の段階では残念ながらその対応が遅れてしまったということです。今回、知事は早く要請していただきましたけども、札幌の感染状況と北海道全体の感染状況が違うということで、北海道全体の数字が指標を超えなければ、国としての対応を取らないという構図はほとんど変わっていません。

 結局、知事が要請しても、国のほうは、病床使用率などの数字から、まん延防止等重点措置の適用には慎重だというようなことでありますので、地域ごとの実態と、国の動きに乖離(かいり)があるというふうに思わざるを得ません。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(6)

朝日新聞

 今、まだまだ乖離がある、構図が変わっていないというお話がありましたけれども、まん延防止等重点措置の適用について、分科会に諮られている様子もないという状況の中で、今後、五輪のマラソン・競歩競技が間近に開催されることになりますけれども、北海道のほうで、まん延防止等重点措置の適用について再要請したという動きもありましたけれども、札幌市として、国にもっと動いてもらうための対策を講じるようなことは考えてらっしゃるのでしょうか。

市長

 道と連携し、知事と私の連名でいろいろな形で国へ要請をさせていただいています。

 ですから、道が単独ということではなく、今回の動きについては、北海道としっかり連携し、意識を共有した状況の中で動いています。

朝日新聞

 マラソン・競歩競技の開催に当たって、昨日、組織委員会のほうで、感染対策が発表されましたけれども、札幌市として感染者が急拡大している状況を踏まえて、独自の感染対策は何か考えていらっしゃいますでしょうか。

市長

 これまで、組織委員会とは常にやりとりをして、立ち入り禁止エリアを設けるというようなことを協議させてもらってきました。加えて、直接沿道で観戦したいという方も出てくるということを想定しながら、さまざまな広報媒体を使ってお願いしていますし、きょうからは市の広報車でも周知し、沿道での自粛の呼び掛けを行っております。

 街なかの大型ビジョンなど、札幌市として市民の皆さんにお伝えできる手段については、全て活用しながら、あらためて市民の皆さんにお願いしていきたいと思っています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(7)

北海道新聞

 ワクチン接種について、16歳以上に接種券の配布が始まっているっていうことで、高校生のワクチン接種が可能になるということなのですけれども、高校生について、学校での接種ですとか、医療機関での接種について、特に考えられていることはありますか。

市長

 16歳・17歳の方については、モデルナ製ワクチンの接種ができないので、16歳・17歳で基礎疾患のある方については、ファイザー社製のワクチンを接種していただくことになるため、医療機関で受けていただくことになります。

 医療機関の皆さまには、高齢者の方や16歳・17歳の基礎疾患をお持ちの方は、優先的に医療機関で接種していただくということをお願いしている状況であります。

 各学校で行うかということについては、今、学校単位での集団接種は想定されておりませんので、先ほど言いましたように、基礎疾患のない方については、まだ先のお知らせにならざるを得ないと思います。できるだけ早く、基礎疾患のない若い方の接種の予約に関してお知らせできるようにしていきたいと思っておりますが、やはり、供給量の状況に応じて進めざるを得ないというのが実態です。

北海道新聞

 他の自治体では、12歳上の接種券の配布ですとか、接種が進んでいますが、札幌市ではどのように考えられてますか。

市長

 今後、そういうことについても検討していかなければなりませんが、まずは重症化リスクの高い年代の方の接種を優先して進めていきたいと思います。

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会について(3)

北海道新聞

 先週(7月23日)に東京五輪が開幕してから初めての会見だと思いますので、まず率直な五輪が開幕しての感想をお伺いします。

市長

 オリンピックの開催については、直前までいろいろなことがありました。そして、新型コロナウイルス感染症が拡大している状況の中での、まさに異例の開催ということであります。

 残念ながら、無観客という会場がほとんどという状況でありますが、連日のアスリートの方の活躍を見たときに、スポーツが持っている力も感じており、非常に複雑な気持ちの中で開幕を迎えたという状況です。

北海道新聞

 札幌の場合、1972年に札幌オリンピックを開催し、現在、2030年の冬季五輪招致を進めていて、今回図らずも、マラソン・競歩競技の開催が決まったわけであり、他の都市に比べて五輪というものが比較的身近なものだと思われます。行政としても、五輪を意識したまちづくりをされてきたと思うのですけれども、今回、コロナ禍での五輪ということで、市長にとっての五輪のイメージは何か変わりましたでしょうか。

市長

 オリンピックが持っている意義というのはそう大きく変わっているわけではないと思っています。ただ、やはり、こういう感染症の拡大により、人の接触機会を減らさなければならないということについては、今まで全く想定をしていなかったわけであります。

 あらためて、そういったリスクもあるということも含め、今後の対応を考えていく必要があると思います。私自身はオリンピックが持っている価値というものは変わっていないと思っていますけれども、市民、あるいは国民の皆さんがどういう形で受け止めているのかといったことについても、しっかり関心を持っていかなければいけないと思っています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(8)

NHK

 かかりつけ医の医療機関がない人にとって、やはり集団接種会場での接種が非常に気になるところだと思うのですけれども、パークホテルとエルプラザについては、再開の見通しはまだ立っていないという理解でよろしいでしょうか。

市長

 先ほど来お話しておりますように、ファイザー社製のワクチンの供給量が、当初想定していた供給量の約4割という状況になっており、示された8月の供給量もまだ同じ状況です。ですから、札幌においては、やはり、かかりつけ医で接種するということが、一番安心だろうということで、医療機関における個別接種を重点的に行ってきました。

 そういう意味では、このファイザー社製のワクチンを使用する集団接種会場のパークホテルやエルプラザについては、やはり、現在の供給量では再開のめどが立たないため、集団接種会場については、当面はモデルナ製のワクチンを使った会場に、限定せざるを得ないという状況であります。

 今、モデルナ製のワクチンについては、供給量が削減されるという状況ではありませんので、今の供給量に見合った状況の中で、かかりつけのお医者さんがいらっしゃらない方については集団接種会場、そして職域接種についても、今、ストップしているところについても、16日以降スタートするというふうに聞いております。すすきのでの職域接種も8月中旬から始まるという状況でありますので、若い世代の方については、まずは職域接種で対応していく。それから、集団接種については年齢順にということになりますけれども、できるだけ早い時期にいろいろな世代の方に接種ができるように、引き続き国等に安定した供給を求めていきたいと思います。

NHK

 各医療機関での接種の再開をするものと新しく接種を開始するものがありますけれども、具体的にいつからというのは。

市長

 それは通知をさせていただいておりまして、各医療機関で準備が出来た段階で開始していただく形になります。

NHK

 医療機関における16歳以上64歳以下の予約および接種の開始ということですけれども、、私も最近ワクチン接種券が届きましたが、どこの医療機関で予約できるかを見られるサイトなどはあるのでしょうか。

市長

 厚労省で出しているシステム(コロナワクチンナビ)で、今予約可能な医療機関が示されています。民間の情報サイトの中でも、このデータを基に、地図上に落として、表記されているものがございます。ただ、ファイザー社製ワクチンの供給量減少などにより、先週は、各医療機関での一部の予約を停止するということになりましたので、多くの医療機関で予約がストップしている状況でした。

 今週から予約が再開になり、ワクチン接種が可能な医療機関が情報サイトの地図上でもご覧にいただける状況になっていますので、まずそういったサイトを活用して医療機関にお問い合わせいただくことになろうかと思います。

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

 

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