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この空間の愛称「ミナパ(minapa)」は、「大勢が笑う」という意味のアイヌ語です。
アイヌ文化を発信する空間に係る愛称案選定委員会を開催し、有識者の意見を踏まえ決定しました。
ここを訪れる皆さんに笑顔になってほしいという願いが込められています。
2019年3月21日にオープンした「アイヌ文化を発信する空間」は、札幌市アイヌ施策推進計画に定める「アイヌ民族の誇りが尊重されるまちの実現」に向け、市民や国内外からの観光客に対する、アイヌ文化への理解を深めるきっかけづくりと、道内のアイヌ関連施設の情報を発信する場です。
天井にはアイヌ文様が描かれ、音や映像を使った演出のほか、道内作家によるアート作品の美しさや力強さを間近でみることができます。また、時間表示や天気予報などの身近な情報をアイヌ語で発信しています。
アイヌ民族の歴史や文化の魅力を感じられる空間に、ぜひお越しください。
アイヌ語天気予報やクイズで用いられているアイヌ語一覧(PDF:286KB)
札幌市営地下鉄南北線さっぽろ駅構内(北改札と南改札の間)
※上記時間以外にも、地下鉄営業時間内は、一部の展示(シンボルオブジェ、4人の作家によるアート作品)を観覧できますが、ライトアップはしていません。あらかじめご了承ください。
空間のシンボルとして、アイヌ文様を彫刻した大木の上に、翼を大きく広げたシマフクロウのオブジェ(高さ約2.5m・幅約2.4m・奥行約0.7m)を展示。
貝澤 徹
KAIZAWA TORU
アイヌ文様を彫り込んだ木の柱は、北海道平取町二風谷を流れる沙流川の下流域の水田から出土した樹齢400~500年の埋もれ木。その木の上で、シマフクロウが大きく翼を広げています。コタン(村)の守り神、コタンコㇿカムイです。私たちを見守りながら、新しい時代に向かって羽ばたいています。
道内作家によるアート作品(4作品)を、さまざまな角度から鑑賞できるよう、ガラスケース2基を用いて展示。
故・貝澤 幸司(1962-2014)
KAIZAWA KOJI
アメマスが、海の底で葉巻をくわえながらパソコンを広げ、釣りの疑似餌であるルアーを検索している。釣り好きだった貝澤氏らしい、ユーモアたっぷりの個性溢れる作品。
貝澤 珠美
KAIZAWA TAMAMI
オリジナルデザインによるアイヌ文様を、白い布にグラデーションが施された糸で刺しゅうした作品。ほのかな光が文様を照らし出し、見る角度によってさまざまな表情を見せてくれる。
下倉 洋之
SHIMOKURA HIROYUKI
この作品を制作していた時、大事な人を立て続けに亡くして、しばらく手を動かすことができなかったという下倉氏。友人の助けもあり、生み出すことができた作品で、「長い冬を越え新たに命を爆発させる、その起点にある作品」と語っている。
瀧口 政満
TAKIGUCHI MASAMITSU
2か所のテーブルに、18世紀のアイヌ民族の伝統的な生活を再現したCGアニメーションを投影。四季や時刻に連動してアニメーションが変化します。村での暮らしがうつる「チセとコタン」、狩猟や和人との交流がうつる「森と海」。アニメーションに手をかざすと解説が表示され、その動作音や動物の鳴き声が聴こえてくる体験型コンテンツ。
木のざわめき、木が折れる音 | 川の流れる音 | 風が吹く音 |
海の波の音、荒波の音 | 火が燃える音 | 滝の音 |
熊の鳴き声 | 鹿の鳴き声 | フクロウの鳴き声 |
春(4月~5月) | カッコウの鳴き声、ウグイスの鳴き声 |
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夏(6月~7月) | ヤマシギの鳴き声 |
秋(8月~10月) | ツツドリの鳴き声 |
冬(11月~3月) | 雪の中を歩く音 |