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更新日:2017年8月8日

「声をかけることから、はじめよう」~いじめを解決する糸口~(テキスト版)

(旭山記念公園から見える札幌の景色)

 

 


場面転換(遊歩道:ある中学校の朝の登校時)
<うつむきながら歩くヨシエ>
ユウコ:「(ヨシエの肩をポンと叩きながら)ヨシエ!おはよう。ねぇねぇ今日さ、数学教えてくれないかな?」
ヨシエ:「(驚いた表情で)え!?」
ユウコ:「じゃあ先学校行ってるね。」

 

<その場を去るユウコを見ながら笑顔になり、走り出すヨシエ>

タイトルテロップ:「声をかけることから、はじめよう~いじめを解決する糸口~

 

場面転換(旭山記念公園からの札幌市遠景をバックにナビゲーター(石井雅子)が登場)
ナビゲーター(石井雅子):「190万人以上が暮らす、北の大都市札幌。この街では社会人、学生、そして外国人など、様々な人が暮らしています。この映像を見ているみなさんも、その中の一人ですよね。」

テロップ:「ナビゲーター(石井雅子)」

ナビゲーター(石井雅子):「今回はみなさんにある問題について考えて欲しいと思います。その問題とは、学校での人間関係の悩み、特に「いじめ」です。」

テロップ:「いじめ」

ナビゲーター(石井雅子):「誰にでも、どの学校でも起こり得る可能性のある「いじめ」。しかし、いじめは人間として絶対に認められることではありません。いじめは、どんな構造になっていて、みなさんはそれに対し、どのように行動すべきなのか・・・。今回はいじめを受けた側と、周りで見ている側、この二つの視点から一緒に考えていきましょう。そして、今回、私と一緒にナビゲートしてくれるのが・・・。」

(ハッピー〈子どもアシストセンターのマスコットである犬のキャラクター〉が登場)
ハッピー:「こんにちは、僕の名前はハッピー!札幌の学校に通うみんなは、僕のことを見たことがあるかな?一緒に考えていこうね!」
ナビゲーター(石井雅子):「では、ある中学校で起きた出来事を見てみましょう。あなたなら(ナビゲータの顔がズームアップ)、どのように行動しますか?」

 

場面転換(ある中学校)

テロップ:「11月札幌」

(朝の教室)

<主人公(ヨシエ)が教室に入ってきて、クラスメートに挨拶をする>
ヨシエ(心の声):「それは、ある日突然はじまりました」
ヨシエ:「(二人で談笑しているリノとマユに対し)おはよう!」

<明らかに嫌そうな顔をし、そっぽを向くリノ>

テロップ:「リノ(仮名)」

<その対応に戸惑いながら席につくヨシエ>

テロップ:「ヨシエ(仮名)」

ヨシエ(心の声):「『あいさつしたのが聞こえなかったのかな?ケンカしたわけでもないし・・』最初はそんな風に思っていました。まさか、これがいじめの始まりだったなんて・・」

 

場面転換(教室の時計のアップ)

ヨシエ:「そして、ある日・・」(心の声)

<机の中のペンケースを探すヨシエ>

ヨシエ:「ない!ペンケースがない!机の中にあったはずなのに!」
リノ:「(不敵な笑みを浮かべながら)勘違いじゃないの?家に忘れてきたんじゃない?ねぇ?(マユに問いかける)」
マユ:「え・・?(困惑した表情を浮かべながら)ヨシエちゃん、よく忘れ物するじゃん・・・?」

テロップ:「マユ(仮名)」

<机の中から『良枝へ』と書かれた手紙を見つけるヨシエ。怪訝そうにヨシエが手紙を開くと・・・>

<手紙には『おまえウザイ!学校くんな!』と書かれていている>

<手紙を見て呆然とするヨシエ>

ヨシエ(心の声):「なんで誰も助けてくれないの!?私なにか悪いことをした?これリノでしょ!?みんなだって知っているくせに。でも・・怖くて言いだせないよ・・(強張った表情のヨシエ)」

 

場面転換(旭山記念公園)
ナビゲーター(石井雅子):「いじめは子どもの人権を無視し、心に深い傷を負わせ、時にはその子を将来に渡って苦しめ続けます。ところで、みなさんが暮らす札幌では、どの位のいじめが起きていると思いますか?」

テロップ:「Q:『今の学年になってから、いじめられたことがありますか?』A:『ある』→20,099人(14.5%)平成24年11月札幌市教育委員会による調査(札幌市立小学校、中学校、高等学校)」

ナビゲーター(石井雅子):「札幌市の行ったアンケート調査からは、およそ7人に1人が今の学年で何かしらのいじめを受けたことがあると思っていることがうかがえます。いじめる側にそのつもりがなくても、相手がいじめと感じ、辛い思いをしている場合も少なくないでしょう。いじめを無くするにはどうしたらよいか。そのために、いじめの構造をもっと良く知る必要がありそうですね。」

 

場面転換(朝の教室の画像【回想シーン】を背景にハッピーが登場)※ハッピーの解説が始まる
ハッピー:「ところで、いじめを始める原因ってなんだろう。」

テロップ:「『いじめ』の原因1.過去にいじめられた経験がある、2.何でも自分の思い通りにしたい、3.ストレス解消のためのうさ晴らしをしたい、4.人をねたみ、おとしいれたい、5.自分がいじめのターゲットになるのか怖い」

ハッピー:「これらは代表的な理由だよ。意外に多いのがいじめをしている側にその自覚がない場合がある、ということ。ターゲットが自分に移るのが怖いからといって、いじめが起きたとき、周りでただ見ていただけでも、いじめられる人にとっては、一緒にいじめているように見えてしまう場合もあるんだ。つまり、本人にそのつもりがなくても、相手を傷つけ、次第にいじめへと発展するケースも少なくないんだよ。大事なのは、自分が同じことをされたり、言われたらどう感じるか、相手を思いやる気持ちなんだよ!」

 

場面転換(旭山記念公園)
ナビゲーター(石井雅子):「現代社会におけるいじめで、昔と変わってきているところ、それは『理由なきいじめ』です。」

テロップ:「理由なきいじめ」

ナビゲーター(石井雅子):「これは誰もがターゲットになる可能性をはらんでいます。無視をしたり、仲間はずれにしたり、インターネットなどで悪口を言いふらしたり、バカにしたようなあだ名で相手を呼ぶなど、こうした精神的にダメージを与えるやり方のいじめが増えています。」

 

場面挿入(屋外のベンチに座り、スマートフォンを操作しているリノ)

(スマートフォンの画面アップ:「なんか最近、ヨシエ調子に乗ってるよね!」、「何かあったの?」、「選抜に選ばれたとか言ってはしゃいでたよ!」、「リノは?」、「選ばれなかったらしいよ!(*^艸^*)フ゜フ゜フ゜ッ」)

ナビゲーター(石井雅子):「(アプリの画面の例が表示され)特にインターネットや友だち同士で書き込みできる携帯アプリなどでは、書き込みが多数の目に触れることから、何げない一言でも、相手を深く傷つけたり、いじめのきっかけとなることがあるのが、現代の特徴です。」

<自分をバカにしたような書き込みがあり、腹立たしい表情を浮かべるリノ>

(旭山記念公園)
ナビゲーター(石井雅子):「それでは次に、ヨシエさんへのいじめを外から見ていたクラスメイトのユウコさんの視点で、今の場面をもう一度見てみましょう。」

 

場面転換(朝の教室)
<ユウコが教室に入ってくる>

テロップ:「ユウコ(仮名)」
ユウコ(心の声)「それは、ある日突然はじまりました。」
ユウコ:「(リノとマユに対し)おはよう!」
リノ・マユ:「(明るく手を振りながらユウコに)おはよう!」
(ユウコが席に着こうとすると、ヨシエの声が聞こえてくる)

ヨシエ:「おはよう!」

<誰もあいさつを返さないため、不思議に思い、ヨシエの方を見るユウコ。リノとマユはそっぽを向いて、ヨシエのことを無視している>

<気まずい空気に動揺するユウコ>

ユウコ(心の声)「いつもはリノもちゃんとあいさつしていたのに・・・どうしたんだろう?ケンカしたのかな?このときはその位にしか感じていませんでした。まさか、これがいじめの始まりだったなんて・・・。」

 

場面転換(学校の校舎)

(教室)
<黒板を消しているユウコ>
ユウコ(心の声):「みんなのヨシエへの態度が少し変わった。そんなある日・・・」

ヨシエ:「ペンケースがない!机の中にあったはずなのに!」

<後方からヨシエの声がし、振り向くユウコ>

<慌てるヨシエを冷やかにあざけるリノと無言のマユ>

リノ:「勘違いじゃない?家に忘れてきたんじゃないの?(マユに向かって)ねぇ?」
マユ:「え・・・?ヨシエちゃん、よく忘れ物するじゃん・・・?」

<不敵な笑みを浮かべるリノと困惑するヨシエ>

<ヨシエ、リノ、マユのやり取りを見つめて動揺するユウコ>

ユウコ(心の声):「(それを遠くから見ていたユウコは)誰が見てもリノが隠したのは明らか。でも証拠もないし・・・いったいどうしたらいいんだろう。ヨシエも黙ってばっかりじゃあ・・先生に相談とかできないのかな・・・?」

<強張った表情のヨシエ>

(一旦ドラマがストップし、ハッピーが登場)
ハッピー:「みんなは、いじめられている人が、先生や周りの人に伝えられない理由がわかるかな?」

テロップ:「言い出せない理由1.自分がいじめられていることを認めたくない、2.親に心配をかけたくない、3.親や先生に言うと仕返しが怖い」

ハッピー:「いじめられている人は、これらの理由から、周りの人に伝えられず、孤立していくんだよ。それではここでクエスチョン!いじめの構造は4つの立場で表すことができます。」

テロップ:「いじめの構造は4つの立場で表すことができます」

テロップ:「いじめられている人:ヨシエさん(ヨシエの画像)いじめている人:リノさん(リノの画像)」

ハッピー:「ひとつ目はリノさん「いじめる人」、もうひとつは「いじめられる」ヨシエさん。あとの二つはわかるかな?」

テロップ:「(カウントダウン)3・・・2・・・1」

テロップ:「傍観者(ぼうかんしゃ):ユウコさん(ユウコの画像)観衆(かんしゅう):マユさん(マユの画像)」

ハッピー:「正解はリノさんに合わせてはやし立てるマユさん。マユさんのような人を「観衆」と呼びます。そして、いじめを見ていながら、何も行動しないユウコさん。ユウコさんのことを「傍観者」と呼びます。いじめを受けているヨシエさんにとっては、マユさんもユウコさんも一緒にいじめている人に見えてしまうんだ。」

 

場面転換(旭山記念公園)
ナビゲーター(石井雅子):「(パネルを持ちながら)こちらは、いじめの構造を分かりやすく図解したものです。」

(パネルのアップ:被害者(いじめられている者)の表示を囲むように、加害者(いじめている者)の表示。加害者の表示を囲むように、観衆(かんしゅう:周りではやし立てる者)の表示。観衆の表示を囲むように傍観者(ぼうかんしゃ:見て見ぬふりをする者)の表示。)

ナビゲーター(石井雅子):「周りではやし立てる『観衆』はいじめを煽り、エスカレートさせる働きがあります。『傍観者』はいじめをやめさせたいと思いつつも、自分がターゲットになりたくないという理由などから、いじめを見てみぬふりをしてしまい、結果としていじめを後押ししてしまう場合があります。この『観衆』や『傍観者』の中から、いじめを止めたり、批判する『仲裁者』となる人が出てくることが、いじめを解決するために、とても重要になってきます。」

テロップ:「仲裁者(ちゅうさいしゃ)」

場面転換(遊歩道:夕方の下校時)
<うつむき、元気なく歩くヨシエの姿を後ろから見つめているユウコ>

ユウコ(心の声):「あれから、もう何日もヨシエの笑顔を見ていない・・」

<横断歩道の信号が点滅し始めていることに、気が付かないヨシエ。信号が赤になり、至近をクラクションを鳴らして通り過ぎる車にハッとした表情を浮かべる。その後ろから心配そうにユウコが見つめていた>

場面転換(旭山記念公園)
ナビゲーター(石井雅子):「時にいじめは、命に関わることにまで発展します。いじめている人が、その行為をやめるのが一番の解決策です。しかし、だからといって、観衆や傍観者の人たちは何もしなくてよいのでしょうか?どうやらユウコさんはひとつの答えを見つけたようです。」

 

場面転換(遊歩道:朝の登校時:冒頭と同じ場面)
<うつむきながら歩くヨシエ>
ユウコ:「(ヨシエの肩をポンと叩きながら)ヨシエ!おはよう。ねぇねぇ今日さ、数学教えてくれないかな?」
ヨシエ:「(驚いた表情で)え!?」
ユウコ:「じゃあ先学校行ってるね。」

<その場を去るユウコを見ながら笑顔になり、走り出すヨシエ>

場面転換(教室)
<数学を教えてもらうユウコとヨシエ。ユウコは心配そうにヨシエの顔を見つめながら・・・>
ユウコ:「最近リノたちとうまくいってないのかなぁって思って・・・。大丈夫・・・?」
ヨシエ:「(悲しい表情を浮かべながら)やっぱり気づいてたんだ・・・。私何か悪いことしたのかな・・・?」

 

場面転換(旭山記念公園)
ナビゲーター(石井雅子):「いじめられている人は、仲間がいないと感じているはず。そう思ったユウコさんは、ヨシエさんとコミュニケーションを取ることからはじめ、その後、ヨシエさんを誘って先生に相談することに決めました。他にはどんな解決策があるか、まずは、周りの人たちと話し合うことも大事な一歩です。」

 

場面転換(職員室前)
<ヨシエとユウコが先生に相談しようと、職員室前に立っている。お互いに顔を見つめ頷き、決心がついたかのように前へ進み、ユウコが職員室のドアをノックする>

<職員室のドアを開けたところに立つユウコと、ユウコの後ろに立つヨシエ>

<ユウコのアップ>

ユウコ:「先生、ちょっと聞いて欲しいことがあるんですけど・・・」

 

場面転換(遊歩道:夕方の下校時)
<明るい笑顔を浮かべながら仲良く歩くふたり>
ユウコ:「相談してよかったね!」
ヨシエ:「うん!」
ユウコ:「また何かあったら言ってね!私以外にも声かけてみるから。」
ヨシエ:「(満面の笑顔で)うん。ありがとう!」

テロップ:「衣装協力KANKO」

 

場面転換(旭山記念公園)
ナビゲーター(石井雅子):「いじめは、どんな理由があっても決して認められることではありません。クラスのひとり一人が問題意識を持ち、勇気を持って話し合える学級にすることが、早期発見、早期解決につながるでしょう。いじめを無くすために、自分たちには何ができるのか、みなさんで考えてみてください。」

場面挿入(子どもアシストセンター内の様子)
ナビゲーター(石井雅子):「札幌市には子どもの悩みを幅広く受け付けてくれる『子どもアシストセンター』があります。いじめを受けている本人はもちろん、周りの友だちや、保護者からの相談も受け付けています。」

(旭山記念公園:ナビゲーター(石井雅子)とハッピー)

テロップ:「札幌市子どもアシストセンターフリーダイヤル(子ども専用)0120-66-3783電話番号(大人用)011-211-3783メールアドレスassist@city.sapporo.jp子どもアシスト(検索)」

ナビゲーター(石井雅子)「経験が豊かな専門スタッフが親身になって相談に乗り、丁寧に対応しますので、ひとりで悩まず相談してみるのもいいかもしれません。」

ハッピー:「この後、僕が子どもアシストセンターのことを詳しく紹介するよ!見てね!」

テロップ:「札幌市子どもアシストセンターフリーダイヤル(子ども専用)0120-66-3783電話番号(大人用)011-211-3783メールアドレスassist@city.sapporo.jp子どもアシスト(検索)」

 

 

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