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更新日:2022年1月20日

開催レポート:オンラインディスカッション「創造都市連携作戦会議 旭川×神戸×札幌」

開催概要

  • 日時:2021年12月17日18時30分~20時30分 0
  • 場所:オンライン
  • 登壇者:
    永田宏和 デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO) センター長
    岩田拓朗 札幌文化芸術交流センター(SCARTS) テクニカルディレクター
    一宮章郎 旭川市経済部産業振興課 主幹
  • 司会:カジタシノブ 札幌市インタークロス・クリエイティブ・センター ディレクター


2021年12月17日、ユネスコ創造都市ネットワークに加盟している3都市によるオンライン公開ディスカッション「創造都市連携作戦会議 旭川×神戸×札幌」を行いました。

ゲストは、2020年に開催した「オンラインセミナー:ひとをつなぎ、巻き込む活動の種」にご登壇頂いたデザイン・クリエイティブセンター神戸(愛称:KIITO/キイト)からセンター長の永田宏和さん、2019年に創造都市ネットワークに加盟した旭川市から経済部産業振興課主幹の一宮章郎さん、札幌文化芸術交流センター SCARTS(スカーツ)テクニカルディレクターの岩田拓朗さんの3人。
それぞれの都市での事例を、人材育成を軸にご紹介いただくとともに、「今後、更なる都市間連携を行っていくには」というテーマで公開ディスカッションを行いました。

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デザイン創造都市 旭川

2019年10月31日に、デザイン分野で創造都市ネットワークに加盟した旭川市。デザインという分野で加盟した経緯と、現在行っている取り組みなどを一宮さんから伺いました。

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家具の街・旭川 を礎として広がるデザインの世界

旭川がなぜデザイン分野で創造都市ネットワークに加盟したかというと、もともと家具産業が盛んな土地だったという背景があります。平成に入ると箱物家具のみならず、椅子などの脚物家具などデザインに力を入れ、旭川家具の強みとしてきた歴史があります。1970年代からデザインシンポジウムなどの多くのデザインイベントを開催し、それが旭川デザインウィークへとつながっています。旭川市は1997年に「旭川デザインビジョン」を編纂し、街のビジョンにデザインを取り入れてきました。そういった背景がある中で、よりデザインの領域を拡大していくことを目指して2019年に創造都市ネットワークにデザイン分野で加盟しました。

「デザイン」という言葉は日本では「下絵。素描。図案。意匠計画。」といった意味で捉えますが、本来は「設計する。企てる。目論む。」という意味を持ちます。欧米では「アイディアを考える。課題解決のための設計や創造的な計画。」という意味で使われており旭川市ではこの本来の意味でのデザインをより推進していこうとしています。

旭川といえば旭山動物園があります。まさにデザインの力、見方や組み合わせを変えたことで普通の動物園が大きな価値を生んだという非常に良い事例になっています。こういうことが地域にどんどん起こるようになることが大事だと考えています。

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旭川デザインウィークとデザインプロデューサー育成事業

毎年開催している「旭川デザインウィーク」は家具やクラフトのみならず多分野の産業の参画や、市民の方々にデザインに触れる機会をつくるなど、地域を巻き込んだイベントとなりました。一線で活躍するデザイナーの方々をお招きしてトークセッションなども開催している。「デザイン」をきっかけとして、それまでになかった多様なネットワークが生まれるきっかけとなっています。

また、人材育成事業として「デザインプロデューサー育成事業」を行っています。デザインの力で地域のイノベーションやコミュニティ、ブランド力向上に資する人材の育成を目的として2020年から始めています。2021年度のプログラムとしては、まず座学研修とワークショップを通してデザイン経営やデザインプロデュースの基礎を学んでいただいたのち、ハンズオン支援プログラムとして、実際にプロジェクトを立ち上げながら実践を学んでいく。ここで育った人たちが最終的には旭川のさまざまな地域課題を解決するプロジェクトを担っていく人材となっていくことを目指しています。

創造都市旭川の活動は、現在では学生、民間含め多くの人たちが色々な形で参画し、民間ベースでも様々なプロジェクトが立ち上がってきています。今後はこういった取り組みを続けながら旭川市内だけにとどまらず、ユネスコ創造都市ネットワークが持つネットワークを通じて、他地域や他ジャンルと旭川が組み合わせることで生まれるイノベーションにも期待しています。

デザイン創造都市 神戸/デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)

2020年に行ったオンラインセミナー「ひとをつなぎ、巻き込む活動の種」でも活動を紹介していただいたデザイン・クリエイティブセンター神戸(愛称KIITO)のセンター長、永田さんにこれまでの活動はもちろん、あらたに加わった取り組みについてご紹介いただきました。

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KIITOの10年の活動で培われたもの

KIITOは、かつて神戸市立生糸検査所として使われていた建物を改修し、ユネスコ創造都市ネットワークのデザイン都市である神戸の創造的活動の拠点として2012年に設立されました。スローガンとして「みんながクリエイティブになる。そんな時代の中心になる。」を掲げ、神戸市民のあらゆる世代を対象とした創造教育拠点、つまり創造人材を育成する拠点になろうということで活動してきました。

KIITOでは様々な社会課題に対して新しい活動の種(プロジェクト)を作り、市民や地域団体に提供しています。種づくりで重要なことは2つ。

1つは人を巻き込みやすくするため不完全な部分を残し「関わりシロ」を作ること、もう1つが興味関心を持ってもらうべく、クリエイティブの力で魅力化することです。

こうして産まれた種を「神戸モデル」と呼んでいます。神戸モデルはもちろん神戸を元気にするためのものですが、他の地域でも同様の課題を抱えていることが多いため、この神戸モデルが他の地域でもお役に立てるのではないかという視点でやっています。

創造人材育成プログラムとしていくつかご紹介すると、1つはKIITOを代表する子どもの創造教育プログラム「ちびっこうべ」。子どもたちの「夢のまち」を作るこのプログラムでは、クリエイターの指導のもと、参加した子ども達が自身の発想でゼロから街をつくっていき、運営も自身で行います。それが発展していき今では様々な街のステークホルダーも協力して行われています。

もう1つが「男・本気のパン教室」通称「パンじぃ」。増加する男性高齢者にもう一度、街のエンジンになってもらうべく、何かスキルを持っていただこうと神戸のパン屋さんに協力してもらいパン教室を行っています。今では神戸から飛び火して他都市でも多数実施されています。今後はパンだけではなく色々なメニューを地域のニーズをリサーチしながら増やしていく予定です。

※「ちびっこうべ」と「男・本気のパン教室」については2020年のレポートもご参照ください。

新たなスローガン、新たな取り組み

2021年度から新しいスローガン「これまでも、これからも。クリエイティブがつくるのは、元気だ。」を掲げました。もっと種を蒔いて神戸の街を元気にしていこうということです。

KIITOにも新たな機能が加わりKIITO:300(キイトサンマルマル)と名付けました。子どもたちの創造的な学びの場「KIITO:300 キャンプ」と、まちづくり活動をしている人たちに対するクリエイティブな支援センター「KIITO:300ファーム」です。また、来夏にKIITOに三宮図書館が仮移転してくるのですが、それに向けたイベントでは札幌市図書・情報館さんにも協力いただいています。

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KIITO:300キャンプでは、いつでも創造的な学びの体験ができる常設プログラムや中長期的なゴールがあるプログラムを実施し、効果検証を行っていきます。クリエイターと連携した企画ばかりではなくasicsさんと行った「速く走れる靴を開発しよう!」や、VIVITAさんと行うホラーハウスを作るためのプログラミングワークショップなど企業との連携も行っています。ここで培われたものが最終的には学校の総合学習プログラムや地域のイベントへとアウトリーチしていきます。

KIITO:300ファームは、まちづくりの新しい担い手として大学生や社会人、シニア人材を育成しています。大学などと連携して学生とともに2023年にSDGsをテーマとした地域協創イベントを行うプロジェクトを立ち上げています。また先程ご説明したシニア層向けのパンじぃや、新しいメニュー開発はこれに当たります。

地域団体の支援として、研修はもちろん地域で活動している方で集まって悩みをシェアする会や、相談対応などもはじめました。
これらの新しいプラットフォームが始まり、これまで行ってきた様々なプロジェクトと組み合わされることによって生み出される交流や化学反応が今後のKIITO、そして神戸の街をより元気にしていきます。 

メディアアーツ創造都市 札幌

札幌市の中心部にあり、メディアアートはもちろん、多様な文化と市民が触れ合う場となっている複合施設・市民交流プラザ。その中にアートセンターとして入っている札幌文化芸術交流センター SCARTSのテクニカルディレクターである岩田さんにSCARTSの取り組みをご紹介いただきました。

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メディアアートに触れる様々な取り組み

札幌文化芸術交流センターSCARTSは、2018年11月に、札幌文化芸術劇場「hitaru」と「札幌市図書・情報館」などが同居する複合施設「市民交流プラザ」の中のアートセンターとしてオープンしました。SCARTSには大きく4つのスペースがあり、それぞれが様々な催しに使われています。

そんな中、SCARTSは「市民の創造的な活動を支援する」「時代をとらえた新たな表現の可能性を探求する」「誰もが気軽に文化芸術に触れられる機会を創出する」という3つのテーマを軸に運営されています。自分はテクニカルディレクターとして関わっています。アーティストや研究者と一緒にアート作品を作っていくということを主な仕事としつつ、市民の活動をテクニカル的な面でサポートするといったこともしています。

メディアアートに触れつつ人材育成・普及活動にフォーカスをあてた事業をいくつか紹介します。これらは、テクノロジーとアートがそれぞれに作用することで相互に高まっていくような循環と変化が起こったら良いと考え立ち上げました。

人材育成として行っている++A&T(SCARTS ART & TECHNOLOGY Project)、通称プラプラットは中高生を対象にしたワークショップです。例えば「バーチャル避難訓練」は避難訓練をバーチャル空間でやるために自身のアバターを作ったり空間に避難させたいものを配置させたり。それをインスタレーションとして展示し広く市民に見ていただく機会も作りました。

もう1つが「ART ENGINEERING SCHOOL」です。SCARTSが外部機関と連携してできることにトライしています。札幌国際芸術祭にあるSIAFラボというチームと一緒に展開しています。現在行っているのは色々な施設のバックヤードを見る「BACK STAGE PASS」。そしてメディアアートに携わるエンジニアたちの声を届ける「ART ENGINEER FILE」。もう1つが実際に機材を体験することを目的とした「AUDIO/VISUAL BASICS」。本来であれば実地で行いたいものが沢山あるのですが新型コロナウイルスの影響もあり、現在はウェブで広く公開しています。

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 メディアアーツを通して目指すもの

メディアアート専門施設ではないSCARTSは、だからこそ様々な分野の人と繋がりを持てています。これらの事業はメディアアートを通して、多様な人材とつながりを得るきっかけとなります。

また、通常展覧会などに触れる時は表部分しか見えません。作られていく過程や関わる人々の思い、そこで関係する機材の使い方を知ることで、ものを見る間口が広がっていくと思うんです。次世代を担う若年層がメディアアートを通じて様々な見方や考え方を体験することで、将来の選択肢を増やす機会としてもらいたいと思っています。

単純にスキルだけで考えるとテクノロジーはアートに限った世界ではありません。最初はアートに興味があったけどテクノロジーの方に興味が沸き、色んな分野へと応用していく、というような人が増えるといいなという思いもあります。

先程アートとテクノロジーの循環と変化について述べましたが、ひいてはアートセンターとユーザー(利用者や作家)が関わり合うことでお互いが少しずつ変化していく状況が理想だと考えています。今後もそれを目指しながらプロジェクトを進めていければと思います。

都市が連携して何ができるのか

それぞれの取組を共有したところで、札幌のクリエイティブ産業を支援する施設、インタークロス・クリエイティブセンター(ICC)のディレクターを務めるカジタシノブさんの司会によりディスカッションを行いました。

KIITO事務局の近藤さん、札幌市文化部も同席し、他都市の考え方や取り組み方への質問が飛び交いました。

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それぞれの都市が目指す創造都市とは

一宮:
皆さん本当に色んな取組をやってらっしゃるなと思いました。改めてお聞きしたいのですが皆さんの都市では何を目指してやっているのか。どういう形になったら創造都市になれると思ってらっしゃいますか。

永田:
何を目指しているのかはとても重要です。設立当初2012年の頃は「何をやっているの?」とよく言われました。今でこそ「デザイン」による社会課題解決は潮流になっていますが当時はそうでもありませあんでした。神戸では最初から社会解決型というのを標榜しましたが、多くの人にとってはとてもわかりにくかったと思います。KIITOでスローガンを掲げたのが大きかったのですが、いまだに「当時よくあんなスローガンを掲げたね」と言われます。しかし、それくらい簡単にできない、もしかしたら未来永劫できないかもしれないようなことを掲げたことはすごく意味がありました。クリエイターがクリエイティブなのは当然で、市民みんながクリエイティブになるという壮大な目標を掲げてやろう!というところが重要だった。いまだに達成できてはいないが、そこに向かってみんなが頑張っていますし、それが、KIITOが目指すべきものかなと思っています。

札幌市文化部:
メディアアーツの都市として加盟していますので、メディアアーツ関連企業が集積し、札幌の人材がそこで活躍し、様々なネットワークを使って世界中で活躍する状況になることが目指すべき姿だと思っています。メディアアーツは色々なことに活用できますので、観光など、様々な形で活用して札幌を魅力的な街にしていくことが、創造都市として目指していくべき姿かと思っています。 

市民と一緒に取り組むために必要な「余白」

岩田:
永田さんが仰っていた不完全な状態で「関わりシロ」を残すというのがすごく良いなと思って。余白があるのがとても重要で、プロジェクト自体もそうですが人の心に余裕がある状態で運営されているというのが大事だと思います。利用する方はもちろん職員も。遊び心が生まれる状態でないとクリエイティブな活動はできないと思いました。

 永田:
余白が作れるかどうかは、関わる人々、つまり地域の人を信じたり愛したりできるかが大事だとよく言うんです。信じられないと、こちらで全て用意した方が良いと思ってしまう。余白って何が生まれるかわからない、そこが楽しいじゃないですか。そこでみんながクリエイティブになれる、そこにこそ価値がある。

一宮:
旭川も神戸のように市民ひとりひとりがクリエイティブに創造性を持ってもらうのが重要だと思っています。一部の人の取り組みになってしまうのではなく、いかに広く浸透させるか、市民一人一人にクリエイティブな発想をいかに浸透させていくか、それをどうお手伝いするかが私達の仕事なのかなと。
それらの発想を生み出すには、やはり余白が必要だと思います。今後は、集約型の社会から分散型社会へ移行していくものと考えています。地域には余白があり、そういったものを上手く活かしていくことができればいいと思いっています。
また、場をつくるということもコミュニティをデザインする上で重要だと思っています。立派な構造物だったり新しい施設でなくとも、すでに世の中にある社会資本を見直したり見方を変えれば色々なところに場作りに適したものがあるのではないでしょうか。

永田:
余白は多いほうがいいんですけど、たくさん余白を用意するにはどうすればいいか、という話をする時には「夢みたいなことを言え」って言っているんですよ。例えば「ちびっこうべ」は夢のかたまりなんですね。夢みたいなことを掲げた瞬間、余白だらけになって色んな人に協力してもらわない限り実現しない。そういう壮大なこと、ある意味馬鹿げたことを大人が言わないといけません。それはクリエイティブな人しか言えないんじゃないかな。それこそデザインセンターが担うべき役割かもしれません。

地域に根ざした取り組みとは

――お話を聞いていて、それぞれの都市でやられている取り組みが、他の都市へと飛び火したら良いのにと思いました。

永田:
「パンじぃ」は佐賀や広島で展開した時、現地に協力してくれそうなパン屋さんがいないということで神戸から連れて行ったりしました。大阪でもやったのですが、その時は大阪のパン屋さんが協力してくれたり。協力してくれるパン屋さんを探すのはとても重要ですね。そして育ったパンじぃ達を地域と繋ぐことが一番重要です。そういう過程において色々苦労して作ってきたノウハウはお伝えできるので、是非シェアして行けたらと思います。

岩田:
神戸のプロジェクトは、神戸という地域だからこその社会課題と、そこから生まれた実績だと思います。他の地域では似た課題はあっても少し違ったり関わる人達が違ったり。どこかがやっているプロジェクトを、違う土地が一緒になって実施すると、同じプロジェクトが元になっていても少しずつ変容していくと思うんです。そういった地域ごとの変化が楽しめたらいいですね。例えばパンじぃのような食と高齢者がメディアアーツを介することによってどう変容するのか。想像すると面白そうだなと思いました。

一宮:
地域に根ざした取り組み、そこに住む住民と一緒に作り上げていくことが出発点になるべきかなと思うんです。外から持ってきたプログラムをそのまま展開するより、参考となる事例をヒントにして、地域の人たちを起点としながら、彼らが何を求めているのかを見つつ、何ができるのかを一緒に考えていくことが大事なんじゃないかなと。一緒にワクワクすることができればいいですね。

言葉が持つ難しさ

一宮:
札幌が加盟している分野であるメディアアーツは住民には遠いように感じられるかもしれないと思うのですが、そういった部分で苦労されているところはありますか。

札幌市文化部:
そうですね、色々な取り組みをやっていますが、全体的な大きな流れにはなかなか成りづらいという苦しさはあります。

岩田:
アートというと成果として何らかのモノを想像すると思うんです。でもモノになる以外もあっていいと思っています。例えば頭の中に入ることだとか、データとして蓄積されるとか。そういうものが成果になるという考え方がメディアアーツはできると思うんですよ。分かりづらいと思うんですが(笑)。

永田:
確かにメディアアーツというと、誰かがやっていることを受け取るだけ、という印象がある。「メディアアーツ」という言葉がよくないのでしょうかね。言葉がもつイメージが距離を作ってしまっている部分があるのかなと思いました。そう考えると言葉が先行するのではなく、なんとなくやっていることが「実はそれってメディアアーツなんだよね」ということでもいいのかもしれません。

岩田:
それが一番良いのかもしれませんね。皆さんおっしゃるように距離を置かれる。アートもそう。鑑賞の体験として一方通行。そうじゃない形でどうアプローチするか、敷居をどう下げていくかという部分は本当に課題です。そういう意味ではデザインが羨ましい。取りようが色々ある。

永田:
とはいえデザインも「色や形じゃない。社会課題解決型の〜」という前置詞をつけなければいけなかった。KIITOで「+クリエイティブ」を使いだしてイメージが変わったかもしれません。本当に些細なことですけど、そういう言葉が持つイメージや固定概念は意外と強いですよね。

一宮:
分かりやすく、身近に感じてもらうことは必要だと思います。私は、「デザイン」は相手のことを考える思いやりのようなもので、幸せのデザインとも言っています。「実はこれもデザインなんです」という感じで、皆が参加できるように色々なことを考えられそうだなと思いました。

果たしてどんな連携ができるのか

――それぞれの都市で人材育成を行っています。そこで育った人々が他の地域と一緒にやるといった可能性についてはどうでしょうか?

一宮:
デザインプロデューサー育成事業は2020年からやっているのですが、すでにそこで学んだことをもとに仕事をはじめた方や、地域課題を解決するために動いている方も出てきています。そういった人材が他の地域と一緒に何かに取り組むことができたら面白いですね。小さなことでもいいので、何か一緒に取り組めたら楽しいと思います。

永田:
KIITO:300ができていろんなプログラムを作っていますが、いっそ岩田さんと一宮さんをKIITOにとりあえず呼んでしまうのがいいかもしれません。例えば札幌ならKIITOとメディアアーツで何ができるのか、つべこべ言わずになにかやっちゃう、というのが一番面白そうな気がします。

岩田:
とりあえず行くっていいですね。行ってから考える。

永田:
是非お呼びして現場で何ができるかというところから作戦会議出来たら良いなと思います。私も札幌国際芸術祭もぜひ拝見したいです。

――2022年3月に旭川でデザインプロデューサー育成事業の報告会が、同年7月〜10月に神戸で「ちびっこうべ」が開催されるとのことですので、そういったタイミングで訪問しあい、取組から学び合うのも良いかもしれませんね。
今回は具体的な連携の話までには至りませんでしたが、それぞれの都市に皆さんが訪問し、何ができるだろうかという話からスタートするのは、余白の話ではありませんがなんだかワクワクしますね。是非各担当者さんでご検討いただければ。
そして可能なら、何かをやることが決まってからでなく、訪問したあたりからその動きを発信していただければと思います。これから何かが始まる、ということが知れることが嬉しいですし、その発信を見た人がどんどん巻き込まれていってくれれば、市民と一緒にできる面白い取り組みへと発展していくかもしれません。
12月9日より札幌市図書・情報館ではユネスコ創造都市ネットワークに加盟している国内9都市が、それぞれの加盟分野を象徴する図書をご紹介する図書展示も行っています。市民の皆さんも、それぞれの地域が持つ価値観や新たな視点、そういうものの一端をご覧いただいて、いずれは直接体感する機会を持っていただければと思います。関係者のみではなく、市民の皆さんがより面白い形で連携していって頂けたらと思います。本日はありがとうございました。


主催等

  • 主催:札幌市
  • 協力:デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)、旭川市、札幌文化芸術交流センター SCARTS(公益財団法人札幌市芸術文化財団)
  • 助成:令和3年度文化庁 文化芸術創造拠点形成事業

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