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更新日:2021年3月15日

Sapporo Media Arts Workshop 2020-2021 第2回開催報告(2021年1月17日)

SMAWSイメージ画像

開催概要

  • 日時:2021年1月17日(日曜日)13時00分~18時30分
  • 会場:札幌市民交流プラザ SCARTSコート(札幌市中央区北1条西1丁目)

開催レポート

オーディオリアクティブな(音に対応して変化する)映像の制作方法を学ぶ”Sapporo Media Arts Workshop 2020-2021”全2回のうち、第2回(2021年1月17日開催)のレポートです。(第1回目のレポートへのリンク

第2回は札幌市民交流プラザ内の札幌文化芸術交流センター SCARTSコートで開催。メディアアーツの世界で活躍する2人の先駆者の講演を聞き、「札幌の景観色」を使ったオーディオリアクティブな映像の制作に取り組みました。残念ながら今回も、新型コロナウイルス感染症の影響で講師の皆さんはオンラインでの登壇です。

映像を用いたライブ演出の世界で活躍するKezzardrix(ケザドリックス)さんの講演では、実際に手がけた音楽アーティストのライブ演出事例をご紹介いただきました。

会場の様子01

TouchDesignerをはじめとしたプログラミングツールを使用しリアルタイムに生成・構築される演出技法からは、オーディオリアクティブな映像制作を行うにあたって参考になるアイデアやヒントを多数与えてくださいました。

新型コロナウイルスの影響で増加した配信ライブならではの演出など、技術が応用される昨今の現場を知り、参加者は創作意欲が一層高まったのではないでしょうか。

Kezzardrixさんにはオンラインチャットにもご参加いただき、参加者からの多くの質問に答えていただく貴重な機会となりました。

会場の様子02

もうひとりの登壇者は、アート・テクノロジー・社会をつなぐ世界的研究機関「Ars Electronica Futurelab(アルスエレクトロニカ・フューチャーラボ)」の共同代表を務める小川秀明さん。Ars Electronicaが都市の文化インフラとして実践する、アートを通して社会に働きかける事例を、オーストリアのリンツ市からオンラインで繋いでお話しいただきました。

会場の様子03

講義のテーマは「Creating the Future in an age of uncertainty(不安定な時代においてどうやって未来をつくっていくか)」。Ars Electronicaのアーカイブ(https://archive.aec.at/)から20年以上前の作品を参照しながら、今私たちが取り組んでいる作品制作にどんな新規性があるのか、歴史から問い直す必要性も教えてくださいました。

初心者でもまずは一緒に手を動かしてみよう、と始まったこのワークショップですが、アートが持つ「社会に問いを与える力」を認識し、何のために作るのかを考えながら進んでいくことも重要ですね。

会場の様子04

課題制作では、第1回に引き続きTokyo Developers Study Weekend(TDSW)からYuki Narumiさん・Yasushi Haradaさんにオンラインで登壇していただきました。

会場の様子05

第1回ではTouchDesignerの基礎操作を学びましたが、第2回は実際の課題制作の作業に入ります。制作時間は限られますが、前回の講義で学んだ知識を生かし、映像作品の完成にむけて作業を進めていきます。

音源のキック音を検出し、それに合わせて映像が動くように設定したり、素材の色を「札幌の景観色」に変えたり。複雑で難しい作業が増えましたが、講師の操作画面を見ながら作業し、講義の中で徐々に完成形が見えてきました。

前回同様、会場でのサポートとオンラインチャットを活用して疑問点を解決。手を動かし探っていくことで、良い作品に近づけていきます。

会場の様子06

作品が完成し全2回のワークショップは終了。限られた時間の中での制作でしたが、個性豊かな作品が出揃いました。

終了後、オンラインで登壇していただいたTDSWのお二人と会場を繋ぎ、参加者に感想を伺いました。参加者からは「今回のワークショップでTouchDesignerを初めて使ったが、細かい調整が難しかった」「プログラミングをほとんどしなくても、複雑な計算が必要な表現にトライすることができ、初心者だけど色々と興味が湧いた」といった感想が聞かれました。

会場の様子07

リアルタイムに変化する映像制作の世界へ踏み出すきっかけと、さらに取り組みを進めていくモチベーションを得ることができた今回のワークショップ。この状況が終息するまではもう少し時間がかかりそうですが、ワークショップで得た知識やモチベーションを元に、じっくりと創作に向き合うことができるのではないでしょうか。

完成した映像作品は2月12日(金曜日)から3月31日(水曜日)まで、札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)の北2条広場サイネージ空間で1時間に1回上映されるほか、YouTubeでも公開しています。

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