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雪の結晶の形をした紙石鹸はたくさんの札幌の人たちの力で生まれた
■ 紙石鹸 初雪
「初雪」は、雪の結晶の形をした紙石鹸。水に濡らすとまるで雪が手の熱で溶けるかのようにすっとはかなく溶けてしまいます。この商品は平成19(2007)年2月のさっぽろ雪まつりで販売され、雪まつり会期の半ばで売り切れるほどの大人気に。さらに、全国規模の展示会「東京インターナショナルギフトショー」で紹介したところ、全国から多数の引き合いを受け注目を集めています。
この商品、手のひらの上にのるほどの儚く小さな商品ですがこれにはたくさんの人たちがかかわって生まれました。
雪の結晶の形をした紙石鹸を提案した野口忠典さんは「2004年のコンペから2007年で足掛け3年になりますが、本当にたくさんの人に出会い、たくさんの思いが『初雪』を生み出しました。これからも『初雪』を通しての様々な出会いがとても楽しみです」と、語っています。
雪石鹸
初雪製品化打ち合わせ風景
初雪製品化途中風景
「ユキハナ物語」として試験販売
「初雪」誕生
きっかけは2004年度に行った、札幌のよさ、すてきさを伝える商品の企画を提案してもらうコンペ(札幌スタイルデザインコンペティション)から。
山形県在住の野口忠典さんから、雪の結晶の形をした紙石鹸という提案をいただきました。
野口さんのこの提案を、株式会社プラウシップ(札幌市北区)がぜひ実現させたいと手をあげてくださいました。
それを受けて、北海道の企業間連携を応援するノーステック財団の紹介で、ジェル素材開発の株式会社GEL-Design(札幌市北区※)と、手作り石鹸のSavon de Siesta(札幌市北区※)が加わり、地元企業と公的支援機関、デザイナー、行政の連携による商品化が始まりました。開発の途中には、北海道大学創成化学共同研究機構リエゾン部からアドバイスをいただいたり、市内の印刷会社に協力をあおいだりしながら、試作や打ち合わせを重ねて一つ一つ問題点を解決していきました。
※Savon de Siestaは2006年からGEL-Designに業務移行
雪をイメージさせる美しい石鹸素材の開発、石鹸を製造する機械の製作、高品質な石鹸の製造、そもそもの商品の提案方法や、売り込みの作戦・・・たくさんの課題に取り組みながら、2006年2月の雪まつりに試験販売を行ないました。雪の結晶が出来上がるまでの物語を紹介し、最後のページに雪の結晶石鹸が現れるという仕掛けの「ユキハナ物語」は、ミスさっぽろの応援と、関係者総出の売込み、メディアへの露出が相まって、好評を博しました。
ユキハナ物語の経験を活かしながら課題に取り組み、見直しや改良、提案方法の練り直しを経て、名前も「初雪」に変えて、2007年2月の雪まつり会場で販売というところまでたどりつきました。結果、雪まつりの前半で全て売切れてしまう、という嬉しい悲鳴が。
さらに4日間で20万人ものバイヤーが来場する展示会(東京インターナショナルギフトショー)に株式会社GEL-Designと経済局が参加をしてこの初雪を紹介したところ、各方面から注目を集め、全国にこの商品が広がるチャンスが生まれました。
2007年11月、クリスマスに合わせて1,000個限定のクリスマスバージョンを販売。また、販路拡大を目指し、札幌市からの助成(新産業育成推進事業費補助金)を受けて、道内企業や公的支援機関の協力を経て、製造過程を機械化する開発に取り組み、量産体制を整えました。2008年2月、道内外から多数のお客様が集まるさっぽろ雪まつりに間に合わせることができました。
現在、市役所内では積極的に道外や外国からのお客様へのギフトとして初雪を活用していますし、評判はさらに広がっています。また、札幌でも有数の人気観光スポット、JRタワー展望室のトイレにも設置され、札幌ならではのおもてなしとして多くの方に喜ばれています。
価格 1,050円(12枚入り)
(平成21年1月19日・更新)
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